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※初期設定の表記ミスにより「シオン」となっていた箇所は「ミオン」に修正しています。


カレンが亡くなった。


私の世界の半分が消えてしまったような喪失感の中、私は吸い寄せられるようにアイラのいる街へ向かっていた。


アイラの家の扉を、力なく叩く。


扉が開いた瞬間、私はアイラにすがりついて泣き叫んだ。


セレン「カレンが……っ、カレンがいないの、アイラ……!」


アイラは何も聞かず、ただ壊れ物を扱うように優しく、私を抱きしめてくれた。

その体温が、凍りついた私の心を少しだけ溶かしてくれた。


​そんな休息も束の間、村に悲鳴が響く。


男性「魔女様!娘が、雪山で行方不明なんです!」


アイラが鋭い表情で立ち上がる。


アイラ「分かったわ。セレン、仕事よ。……行ける?」


私は涙を拭い、短く頷いた。


​雪山は、冷酷なまでに白かった。


アイラが少女を見つけ、駆けつけた父親に引き渡したその時――。


セレン「っ、逃げて!!」


私の叫びは、山を裂くような轟音にかき消された。

大規模な雪崩がアイラを飲み込んでいく。


セレン「アイラ! 嘘でしょ、アイラ!!」


私は狂ったように雪を掘った。

爪が剥がれ、指先が血だらけになっても気付かなかった。


セレン(カレンだけじゃなくて、アイラまで連れて行くつもり!? お願い、神様、これ以上私から奪わないで……!)


私は必死に雪をどかし続けた。


​日が沈み、視界が夜に染まり始めた頃。


アイラ「こ、こ……ここだよ……」


雪の中から、震える声が聞こえた。


セレン「アイラ!!」


私は冷たくなったアイラを抱きしめた。

生きていた。


まだ、彼女の鼓動が聞こえる。


私は、気絶したアイラを家へ運びベッドに寝かせた。


​宿に戻り、暖炉に火を灯した。


二つのマグカップに、今は亡き、私の彼氏ミオンが大好きだった甘いココアを注ぐ。


​静かになった室内。

私は枕元にココアを置き、ふぅと息を吐く。


​窓の外の夜空を見上げる。

一番明るく光る星が、カレンの瞳のように見えた。


セレン(……カレン。私、もう少し頑張ってみるね。あんたがそこにいてくれるなら)


私はもう一度前を向いて、この物語の続きを歩いていこうと決めた。



(s1-J1-z29)セレンの旅〜大切な友達〜

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