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鴨之助
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わ
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NGS_ヘビーなしっぽ
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第26話
「ちょっと待て。それって……俺が一年くらい修行を……」
「うん。そうだよ。でも、二人は魔法向きだから、先に魔法を極めてみるの」
私は笑いながら水の玉を五つ浮かせた。
魔力密度は低くて、割れたらパチャッと弾け飛ぶだけだろう。
「黒猫。試しに、動かしてみて」
「苦手なんだけどなぁ……」
小言をブツブツ言いながら、私の水の玉をクルクル動かした。
「ほら、これが出来れば、有利になるはずよ。私は、周りの戦ってた人たちがこの魔法を無効化する術式を組み込んでたから、使う癖は無いけど」
先生というか、オレグでさえその術式を組み込んでいた。
私は、笛の魔導回路にそれを組み込んで……いや、素手でも練習したし、その術式を使う癖はついている。
「ま、その術式は複雑だからまた後でですね」
二人は、頷いて黒猫の魔力の動きの真似をした。
ここに来てから二週間後。
「忘れ物はありませんか?」
私は二人の事を見比べながら、寝ている黒猫をかかえている。
……知らないけど、今日は寝坊助さんだった。
夜ふかしでもしたのかな? まぁ、いいけど。
「あぁ」「うん」
「なら、出発しましょうか」
そう言って私たちは、歩き始めた。
数刻後。
段々、魔素が薄くなっていっている――否、強い魔獣が近くにいて、魔素を吸い尽くしているという事。
「少し、警戒してください。ここ以外のルートは、時間もかかりますし、足場も不安定ですから……魔物が出た時は、黒猫を抱えて逃げてください」
私は、少し緊張した硬い声で二人に言った。
……もしもの時は。だけどね。
「そんなのできるわけないよ。それに、逃げ切れるわけも無い」
「大丈夫。送るから」
私は、そう言ってから笛を構えて、息を吸った。
それと同時にドラゴンと……魔長が出てきた。
あ、強さで言うと、魔物と魔獣。魔人と黒影。魔長。魔神。の並びで段々強くなる。
……一番会いたく無かった。
一度、笛を鳴らして、ドラゴンと、魔長の動きを鈍らせてから二人に向かって微笑んだ。
「ほら、送ってあげるよ。また……多分、会えるから」
私は、何も言葉が出ないミヒャエルさんに黒猫を預けてから、マリアと一緒に学校の校庭まで送った。
「珍しいね。先生でも、倒すのに十秒もかかるのに……クソっ」
知能は、黒影がダントツトップだ。魔長は、ワースト二位。魔物がワースト一位。
このドラゴンは……くせ者魔獣ね。
魔長といるから、能力のステータスは……跳ね上がって、元のステータスとは比べ物にならないだろう。
私、一人……いや、勝て無いことは無い。
「斬り伏せるっ!!!」
私は、いつぶりか分からない程、叫んで突っ込んだ。
剣の技術はこの二週間で上がった。
初日の十倍くらいになったと思う。
体術はかなり落ちたからね……
私は、魔長に向かって剣を振るった。
ドラゴンは私の背後を取りにくる。結界で防げるけど。
「はあぁぁぁぁぁぁああっ!!!」
私は、誰にも見られていないから、少し無理な体の使い方をした。
でも、力は倍増。
当たった。しっかり弱点をきり伏せられた。
でも……
「っ……!」
魔長の倒した後は、爆発が起きる。かなり大きい。
その上、魔素が足りない。ドラゴンの攻撃も避けられない。
死ぬっ……
私は、『死』を覚悟したけど……吹き飛ばされてドラゴンの攻撃を直撃で撃たれた。意識は、ある。
ゴロゴロと転がって、木にぶつかった。
「クソっ……!」
笛を持って鳴らした。時間を止める魔法。
魔法としては、かなり上級だ。
その間にドラゴンに向かって剣を振るった。
「このぉっっ!」
力は全力。魔法は、付属できる分最大量を付属した。
痛覚は、優先順位がかなり低い。
「辞めろっ!!」
そう叫んで、ドラゴンに剣の刃を食い込ませた。
✵
う、そ……
私は、ハンナに送らされたけど……呆然とすることしかできなかった。
多分会えるって……会えない確率も……っ……
酷いっ! そんな事言うなんて……
「……マリア。俺たちがあの場にいても……足手まといになるだけだ」
ミヒャエルが黒猫を抱きしめながら言葉を吐き捨てた。
「そう、だよね……イマは、待つ事しかできない、よね……」
信じたくない。こんな現実。
「ミヒャエルっ。ちょっと、苦しいぞっ」
黒猫の声が聞こえる。
え? 黒猫?
現在、正午。黒猫、起床。
「すまない」
そう言って、ミヒャエルは黒猫をおろした。
「……ハンナは何をしてるんだ? 俺が寝てる間に何があった?」
コメント
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第26話、一気に緊張感が走る展開で目が離せなかった!ハンナが覚悟決めて「送る」って言ったとこ、めっちゃ胸に来たわ……。戦闘シーンは描写が細かくて、動きと焦りがリアルに伝わってきた。黒猫が寝てる間に事態が動いてるのも気になるし、次どうなるんだろ。続きが待ち遠しい🔥