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「今 カズと飲んでる」
「今日 カズも一緒に
泊めていい?」
『いいけど なんで?
なるみちゃんは?』
「なんか別れるらしいよ」
『マジか?なんも聞いてないが 』
連絡のあと少しして 青桜が
らしくない 酔い方 をした
カズくんを連れてきた
何を聞いても
「オレが悪い」
みたいなことしか言わない
何が原因かさっぱり分からない
分からないけど見た目に寄らず
愛が重いタイプだ ということ
は分かった
水分をとらせてとりあえず
コタツで寝てもらう
『青桜も今日はコタツで
寝といて』
「えぇ!?」
『は?こっちが えぇ!?だわ』
ーーーーーーー
眠っていると
ギっ
ベットに上がってくる人の気配
で目を覚ます
ちょっと!
カズくんも泊まってるのに添い寝
はダメだろ 寝ぼけてんのか?
『えっ?!』
暗がりでも わかった
青桜のシルエットではない
『ちょっ.. なに?カズくん』
「青桜とは 付き合って
ないんでしょ?」
「オレは?」
「オレのことどう思ってる?」
上から肩 を押さえつけられ
身体の上に跨がられた
耳元に囁かれる
たった今 好感度 爆下がり
垂直落下中 ですが!!?
ちょっと!!なるみちゃんに
振られたからって
自暴自棄になんな!
『やめて マジでっ』
何故か 小声で
でもハッキリと 拒絶の意を示した
つもりだ
それでも 一向に離してくれる
様子がない 顔が近づいてきた
目一杯 顔を背けて
身体を捻り 逃げようとする
のに 動けない
『青桜っ!』
悲鳴に近い呼びかけに
青桜が飛び起きたのがわかった
「お まえ!!なにしてんだ!」
カズくんの身体が引き離された
「嫌がらせ..」
「誰にっ!?」
「オマエ」
「くそ がっ!!」
殴りかかりそうだったので
ワタシは青桜に抱きつくように
して二人の間に 割って入った
正直 何が起こっているのか
全然全く飲み込めてない
「ごめんね.. トビちゃん..」
カズくんは荷物を掴むと
部屋を出て行った
「トビ 離せ」
「追いかける」
『ダメ』
ワタシは青桜の背中に回した手に
力をこめてしがみ付き
堅く青桜の服を握った
訳がわからないが まだ心臓は
バクバクいっている
青桜も肩で息をしている
ドッキリとか そんなんじゃ
ないことだけは わかる
なんだコレ ワタシのために
争わないで的な? NTR物?
違う違う 現実逃避してる
場合じゃないわ
『なにが… なにかあったの?』
「なにも アイツなるみちゃんと
別れたくないって..」
「飲みながら その話をされた
だけなんだけど..」
『青桜..まさか二人が付き合って
からも なるみちゃん家に
泊まりに行ってた?』
「うわ.. 知ってたのか?」
『うん 会ったばっかのころ
夜勤の帰りに なるみちゃんの
アパートんとこに 車停まってた
の見たこと あったから』
『カズくんがなるみちゃんを
好きなの わかってるだろうに
そこ いっちゃうんだぁって
ドン引きは してた 』
「ちなみに どちらかと言えば
あっちから誘われてオレが
喰われたんだからな」
「なるみちゃんにカズと
付き合う前に ケジメつけたい
言われて告られて オレは
別に付き合うとか考えてない
からって 言った」
「アイツと付き合ってからは
二人で会ったりしてない」
「でも 今日カズと飲んでて
なるみちゃんは相当 遊んでる
とか さっさと 次に 行け
とか 言った」
『それじゃないの? カズくん
青桜が思ってるよりも ずっと
本気で なるみちゃんのこと
好きだったんじゃないの?』
「だとしても 何でトビを
巻き込むんだよ」
「それについては殴られても
仕方なくないか?」
『ほんソレだけど カズくん
殴るのはワタシだから』
『アンタはカズくんに一発
殴られたほうがイイよ』
『それでチャラに..』
「無理だろソレは 終わりだろ
こんなもん」
本当 なんで三人のイザコザに
巻き込まれて ワタシが
ダメージ くらってんだよ
友達だと思ってたのに
なるみちゃんと 別れたら
青桜への嫌がらせの為だけに
ぶち壊してもイイ程度の友情
だったんだな ワタシとは
悔しくて悲しい
なんか 泣きたい気分だ
それにしても 青桜に嫌がらせ
したいなら
ワタシじゃなくないか?
本命さんじゃないと
効果 薄くないですか?
『手 離すけど 追いかけて
行かないで』
「なんで?アイツのこと好き ?」
『なんでそうなる?!』
『今 一人にすんなって
言ってんのっ!』
「….!」
ぐっ と抱きしめられ
深いキスをされた
「さっき キスされてた?」
『何もされてないよ
驚かされただけ』
『本気でなんかする気は
なかったんじゃない?』
「庇うなよ ムカつく」
『だから なんでそうなる!?』
「触られた? どこか」
『だから! 何もされてな..』
キスで遮られる
喋らす気が無いなら聞くなよ
青桜の右手が 服の中へ
ゴソゴソと腰のほうから
背中に侵入してきた
口づけがさらに深いものになる
グイと後ろに押される
背中を支えられてはいるが
不安定な体勢になり反射的に
青桜の肩にしがみ付く
「..それはOKって
ことでいい?」
『ん..』
だから..答えを言わせてくれない
んだったら聞くなって..
たった一回の過ち
青桜は仲の良い男友達
今までなんとか自分に言い訳して
誤魔化そうとしてきたが
もう無理だ
だってワタシは友達と
こんなコトしたい とは思わない
好き勝手に身体に
触られること 見られること
は嫌いだ
恥ずかしいし されるがまま
なのが屈辱的?とさえ 思う
なのに 求められ
ワタシも欲しいと願う
これは 欲だ
さすが 三大欲求
食欲 睡眠欲 については
日常会話に出来るが
性欲については大っぴらには
語られないもんなぁ
快楽のための汚い欲みたいに
解釈してたけど違うのかな?
生きるための三大欲求なんだから
ヒトを好きになってしまうこと
そのヒトを欲しいと願って
しまうことを性欲というのかな
なら これはもう避けられない
思えばいつも 一緒に眠っても
どちらかが 背を向けて眠っていた
この日 初めて正面から向き合い
抱きあって眠った
ーーーーー
あとで判明したこと
(なるみちゃん談)
カズくんは付き合ったら 結構
束縛がキツくて 嫌になってきた
あと理想の女を押し付けて
来る感じもウザかった
とのこと
そんで別れ話しに なったけど
自分の悪いところは直すから
と別れてくれなかった
だから最初 青桜の方が好きで
そういう関係にもなったと 暴露
カズが思うような
女じゃない から!
とか 言ったそうだ
『こっちに とばっちりが
来たんですけど?!』
『ゴメンねぇー』
だ そうだ
こちらでのことは詳しく話して
いない 話す必要がない
なるみちゃんの中では もう
過去のことなんだから
と 思ってた
しかし 少ししたら
二人は仲直りしたらしく
普通に元鞘に収まってた
おおぉい!!
ただの痴話喧嘩っ!!?
巻き込みで友達関係が
2つほどぶっ壊れましたがっ?!
夫婦喧嘩は犬も食わない
関わってもイイことが ない
マジで 誰も得しない