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💛side
仕事終わりのふっかの家。
ソファに座り込んで動かないふっかの前には、信じられないものが置かれていた。
💜「……ねぇ、照。これ、見間違いじゃないよね」
ふっかから手渡されたのは、本来ならこの家にあるはずのない、くっきりと二本線が浮かんだ検査薬。俺はそれを持ったまま、文字通りフリーズする。
💛「…まじか。いや、でも待て。落ち着け俺。……え、俺ら、男同士だよな?」
あまりの衝撃に、変なことを確認してしまう。するとふっかは、少しだけ顔を赤くしながらも、いつもの調子でふにゃりと笑う。
💜「当たり前じゃん。そんなこと、いつも夜に確認してるでしょ」
💛「……」
💛「……いや、そうだけど。今その言い方しなくてよくね?」
💜「何照れてんの。事実じゃん。あんなに……」
💛「わかった! わかったから! 言うな!」
思わず顔を手で覆う。どストレートにいうじゃん、笑
こっちが恥ずい
💜「俺だって『は?』って思ったよ。でも、これ現実。お腹の中に、いるらしいわ。俺と照の、なんかが」
💛「なんかってなんだよ、笑」
ふっかが自分のお腹を愛おしそうに、けれどどこか照れくさそうにさする。
俺その様子を見て、ようやく指の間から顔を出し、覚悟を決める
💛「で、どうすんの」
💜「どうするって、」
💛「決まってんだろ。俺、パパになるわ」
ふっかの隣に腰を下ろす
💜「はは、早ぇよ決断が。仕事どうすんの」
💛「事務所には俺から話す。メンバーにも、タイミング見て。……ふっかが一番大事だから、そこは絶対守る」
「男が妊娠するなんて」という常識よりも、目の前のふっかが抱えている命の方が、よっぽど重い
これから、頑張りますか。
💜side
それからの照の豹変ぶりは凄まじかった。
もともとストイックな性格が、すべて「俺の体調管理」になるなんてね
💛「ふっか、そのコーヒー禁止。これ飲んで、ノンカフェインのルイボスティー。あと、そのお菓子も糖分取りすぎ。俺が貰う」
💜「厳しすぎ! 照、お前は俺のマネージャーかよ!あと照が食べたいだけだろ!笑 」
💛「マネージャーじゃない。旦那。……パパ」
そう言って、照は俺の背後に回ってお腹のあたりを包み込む。
まだ膨らんでいないはずなのに、そこからは不思議な温かさが伝わってくる気がした。
💛「…阿部にはさ、さっき電話で言っといた。『男同士だけど、なんかできた』って」
💜「阿部ちゃん、なんて?」
💛「『……えっ!? ……え、あ、おめでとう! すぐ論文調べるね!』ってパニックになってた」
💜「あはは! 真似にてるわ笑 さすがだわ」
前例なんてどこにもない。理屈もわからない。
けれど、手探りでも照とならやっていきたい
💛「じゃあ、これからパパ二人で……頑張りますかー」
💜「おー。……よろしくな、パパ」