あの日から青さんは毎日生徒会室に来るようになった。
そろそろ来るかな‥‥‥?
少しだけ彼を待っている自分もいる。
ガラガラ
音の聞こえた方向へ反射的に顔を向ける。
そこには最初に会った頃と変わらない姿の彼がいた。
黄「毎日毎日来ないでください。」
僕の口は素直じゃないみたいで、思ってる事とは逆の言葉が出てくる。
黄「、?どうしたんですか??」
いつもなら入ってきた瞬間から帰るまでずっと喋り続けているのに、今日はまだ一言も発さない。
黄「体調でも悪いんですか、?」
僕がいくら問いかけても彼は黙ったまま。
暫く沈黙が続いた。
彼は何かを決意するように僕を見た。
青「黄くん。」
いつもは『会長』と呼ばれているのに、急に名前で呼ばれたことに少し僕の鼓動は速くなった。
黄「はい、」
彼はあの時と同じように、座っている僕に近付いてきた。
そして、僕もあの時と同じように足で地面を蹴りながら、椅子ごと後ろに下がった。
コツン
もう逃げ場は無くなった。
間近で見る彼の顔は今まで見てきた中で一番綺麗だった。
彼はゆっくりと壁に手を付き、僕の顎を優しく持つ。
どちらかが少しでも動いたらキス出来てしまうくらいの距離。
僕は目の前にあるすこし濃い青色の瞳に吸い込まれたように目が離せなかった。
それと同じくらいにその瞳の持ち主にも吸い込まれていた。
青「好きです。」
たったの一言。
その一言でも僕は舞い上がるくらいに嬉しくて。
彼の全てが愛おしくて。
今まで気付かないフリをしていた。
でも、こんなにも彼に吸い込まれて
こんなにも彼を想っていて。
出会いは最悪だった。
でも、それ以上に出会いは最高だった。
黄「宜しくおねがいします。」
青「ホント‥‥‥‥、?」
コクリ
青「キス、していい?」
黄「いいよ、」
僕のファーストキスは世界で一番甘いキスでした。
to be continue…..?
ブグマ一言。
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