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第四章:ホワイトタイガーのヴィヤーグラ登場
密接で小規模なジャングルにて
ラージャとナースティカは歩き続けるしかなかった。
ラージャ「そんな…そんなことがあったなんて…」
ナースティカ「だからイエネコに憧れるのをやめた方がいいと言ったのはそのためだったんだ…」と
そして遠くから咆哮が周囲にもの凄い勢いで轟いていた。
ラージャが「今ガオォ!!って言わなかった?!遠くから聞こえない?何だか怖い感じ…」
ナースティカが「これはトラが近くにいる合図として咆哮している。そうすれば、他の動物たちがトラにいることがわかるから安心して逃げられるからな。まあこれは縄張り主張でもあるからこれ以上入るなっていう警告かもな。この場所を退くぞ…ライオン一頭が同じネコ科のトラに真正面から挑むなんて無謀過ぎるからな」
その時ホワイトタイガーが一頭ラージャとナースティカの方へ向かった。
そしてラージャとナースティカはひたすら逃げるのだった。
ホワイトタイガーのヴィヤーグラ(人間年齢だと35歳。全盛期状態でもある)が走ってライオンを見つけては「おやおや、情けねぇなぁタテガミネコの癖に逃げやがってよぉぉ!!!!ライオンは常に勇敢なんじゃねぇのかよ?!!俺はな、お前らみてぇな群れでしか暮らせねぇネコ社会を見ると羨ましくて、ぶっ殺したくて仕方ねぇんだよ…だから俺と戦ってくれよ!!!!」と追いかけた。
ナースティカ「奴の挑発に乗るな、ラージャ!俺たちライオンも常に怖い思いをしている!」
ラージャ「わかってる!!でもライオンが勇敢?僕は全然勇敢じゃないよ!!」と逃げるしかなかった。
ラージャ「ネコ社会?僕だってプライド社会から抜け出して、本当はイエネコになってたら理想のぬくぬく暮らす人生歩みたかったけど無理だ…」
ナースティカ「俺たちのこの大きさだとどうなるのかさっきも言っただろ?」
ヴィヤーグラ「イエネコだと?
ふざけんじゃねぇよ!!俺だって好きでトラのオスになったんじゃねぇんだよ!!!!こんな白い見た目で、家族に見放されて、ヒューミーに拾われた俺の気持ちなんかわかるもんか!!!!
お前がドブに捨てようとしているその『親の愛』は俺が血の涙を流しても手に入らなかったものだぞ!!
俺が自分の爪で引き裂いてしまった、あの愛おしい時間を、お前はそんな風にドブに捨てるのか、この世間知らずなお坊ちゃんがよ!!」とさらなる怒りが呼び起こされた。
ナースティカ「全力で逃げるぞ、ラージャ!!トラは奇襲や短距離走るのは得意だが、長期戦はかなり不利だ。この弱点を利用して、最後まで走り続けるぞ!!」
ナースティカの心の声「俺と同じ境遇だな、このトラは…でも俺はこんな身体でヒューミーにイエネコ同然飼われるのが嫌で抜け出した。
これはヒューミーを本能で襲って事故が起きないようにする生存戦略のためだった。これをまさか白いトラがヒューミーを殺して脱走したとでも言うのか今のセリフは…」
ヴィヤーグラの回想シーン(数年前のカブ時代
ヴィヤーグラは無我夢中に食べ続けた。
チャンドラはヴィヤーグラを見ながらこう言った。『僕は子どもの頃、アルビノで周りからいじめられてた。見ての通り白いだろう?まるで君みたいにね。しかも弱視で太陽が苦手でサングラスをしてる…でもなりたくて僕はそうなったんじゃない。でも大人になってサーカスで働いてから白い君を見つけて…それで君を育てるって決めたの。僕みたいな辛くて…悲しい人生を送ってほしくなくて…』と手で目の下を拭き、咽び泣くのだった。
ヴィヤーグラは泣いているチャンドラの方を向いた。
ヴィヤーグラの心の声『パパ…でも僕はママなんて知らないし顔も覚えてないよ…パパしか知らないし、まだ子どもだし野生のトラの生き方なんてわからないよ…』
それから5年後
大人になったヴィヤーグラは理性より、ネコ科特有の捕食本能が芽生えてしまい、チャンドラに襲いかかってしまった。
ヴィヤーグラが低い声で『ロアー!!』と咆哮して前足の爪でチャンドラの背中を引っ掻いてしまった。多量の血が生々しく飛び散った。
そして激しく暴れ、チャンドラの首を大きな牙で仕留めて、一瞬で息絶えた。
ヴィヤーグラの心の声『嘘だろ…俺…なんてことをしてしまったんだ…なんでパパを殺したんだ…本能には勝てねぇってのか…謝っても謝っても償いきれねぇ…』と悲しく、罪悪感に苛まれてしまった。
そして人間たちに知られてしまい、危険な猛獣と言うレッテルを貼られたヴィヤーグラは殺されないとただひたすら野生へ逃げるしかなかったのだった。)
ここで回想シーンを終わります。
ヴィヤーグラ「俺の最も触れたくもねぇ過去に触れるな!!!!テメェらみてぇなぬくぬくと群れで暮らすことしかできねぇネコごときに何がわかるんだよ、俺の気持ちが!!」と怒りと悲しみが混じり合った気持ちがさらにライオンを追いかけ回すことになった。
そしてナースティカは「埒が明かない…二手に分かれるぞ、これ以上喋っても体力を温存することはできない!!」とジャングル特有の視界が悪く、木がたくさん生い茂っている地形を生かしてラージャとナースティカは分かれた。
ヴィヤーグラ「ックソ….見失った…トラの弱点は持久力だってのか…あの白いタテガミネコ….中々狡猾だったな…若造の癖にやるじゃねぇか…だがあのお坊ちゃんネコはぶっ殺してやる….自然界の厳しさを知らねぇようだからな」と体力を温存するために一旦休んで水場を探すしかなかった。
コメント
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おお、読んだ読んだ!第四章のヴィヤーグラ回、めっちゃ重かったな…。 回想シーンのチャンドラとの関係が切なすぎるよ。自分もいじめられてた人間が、白い虎のヴィヤーグラを愛情込めて育ててたのに、本能には勝てなくて襲っちゃうって…オオカミならともかくネコ科の捕食本能ってそういう方向にも働くのかって衝撃だったわ。ナースティカが「同じ境遇」って見抜いてたのも深い。この作者、動物の本能と感情のせめぎ合いめっちゃ描くの上手いよな🔥