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―放課後―
琉生 (修羅場はイヤだ修羅場はイヤだ修羅場はイヤだ修羅場はイヤだ…)
琉生は修羅場にならないことを祈りながら体育館裏に向かっていた。
琉生 (神様仏様ロマンスの神様、どうか修羅場だけは回避させてください…)
― 一方その頃 体育館裏―
水雲「ねぇ、2人もここで誰かと待ち合わせしてんの?」
赤坂「えっ…まあ…一応してますけど…。」
山吹「私も…。」
例の3人はみんな同じ男を待っているのも知らずに約束の場所にいた。
水雲「2人は誰待ち?」
赤坂&山吹「逢坂君待ちです。」
3人「えっ…!?」
空気が凍りついた。
琉生「待たせてごめん!!」
修羅場寸前のようなタイミングで琉生が到着した。
琉生 (これ3人とも俺を待ってると気づいてるヤツだな…)
静寂を切り裂いて水雲が口を開いた。
水雲「ねぇ、逢坂…」
水雲「これはどういう事よ!!」
赤坂「そ、そうよ!!なんでこんな事になってるの!?」
2人が琉生を問い詰めた。
琉生「先に謝っておきます!ごめんなさい!!」
琉生「それで……」
琉生「なんでこんな状況になったか、今から説明するよ…」
琉生は3人に話し始めた。
3人とも自分を呼び出していたこと、自分はそれを1つも断らなかったこと、断らなかったわけを全て説明した。
―説明を終えて―
水雲「つまり、この2人も逢坂に告白しようとしていて、こんな状況になった…というわけね… 」
水雲はまだ少しキレていたが、そのとき…
山吹「あ、あのっ……!」
山吹「一旦、みんな、逢坂君に告白しませんか…?」
山吹は怯えながらも提案した。
赤坂「この状況で!?」
琉生「ま、まあ… 俺もまずはみんなの気持ちを聞いておきたいし、良いんじゃないかな。」
水雲「まあ…そうね…。」
水雲「あたしから言っても良い…?」
山吹「は、はい…!」
赤坂「待って、順番だと2人にも告白が聞かれて恥ずかしいんだけど…。」
水雲「それもそうね…。」
水雲「じゃあ、みんな同時に言おう! それなら恥ずかしくないし。」
赤坂「じゃあ、そうしましょう。」
3人は同時に告白しようとした。
琉生 (3人同時告白って…そんなことある!?)
水雲「せーのっ!」
3人「逢坂君!私と付き合ってください!!」
琉生は3人から同時に告白を受けた。
琉生 (どうすれば良いんだ…? 正直、3人ともかなり魅力的だ。)
琉生(選べねぇよぉ…。 )
琉生は全力で考えた。
水雲「で、逢坂は誰を選ぶのよ。」
そのとき、琉生はプレッシャーがかけられながらも、1つのアイデアを思いついた。
琉生「あのさ…、今ここで選ぶんじゃなくて、3人に勝負してもらって、その上で選ぶのはどうかな…。」
水雲「はぁ!?何言ってんのよ!!」
琉生「分かってるよ、自分が凄くおかしなことを言っているって。」
琉生「でも、3人のことをあまり良く知らないし、今選ぶのは良くないと思うんだ!! 」
琉生は正直な思いを言い放った。
山吹「わ、私は…賛成です。」
赤坂「まあ、それで誰が逢坂君に相応しいか決まるのなら、いいんじゃないの?」
琉生「2人とも…!」
水雲「!!」
水雲「しょ、勝負するのなら、そのかわり、ちゃんと審査しなさいよね!!」
琉生「水雲さん…!」
琉生「みんな、俺の提案を受け入れてくれてありがとう!!」
赤坂「じゃあ、改めて自己紹介でもしましょうか。」
4人の自己紹介が始まった。
赤坂「私は、赤坂令美。趣味は音楽です。」
水雲「あたしは、水雲璃子。趣味は漫画読んだり、遊んだりすることよ。」
山吹「わ、私は山吹結奈です。趣味は絵を描くことです。」
琉生「俺は、逢坂琉生。これといった趣味はないけど、しいて言うならゲームとかが好きかな…」
4人は軽く自己紹介をした。
赤坂「一応自己紹介は終えましたけど、どうしますか? 今日は一旦帰りますか?」
水雲「じゃあ、あたしも寄り道で買い物して帰ろっかな」
山吹「私も、明日までの課題が終わってないからやらないといけないです。」
琉生「なら今日はもう帰ろうか。 みんな、また明日!!」
3人「また明日会おう(会いましょう)!」
4人は一旦解散した。
琉生 (耐えたッ!修羅場回避!)
琉生は内心とてもホッとしていた。
琉生 (明日からどうしようかな…。)
琉生は自分の決断から起こるこれからの生活を心配しながら帰路に着いた。
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