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蒼生「(参ったな、この小テスト本当にあの課題から来た問題か?なにか違和感が…。)」
苑田「よーし、そこまでだ。回収するぞー」
花奈「めっちゃ難しかったんだけど、やばすぎ!」
咲希「まじやばい、うち多分0点だわ」
蒼生「上出来だろ。なんとかなる」
咲良「どうだったの?テスト」
蒼生「ん?俺は問題ない」
咲良「へえ〜、随分と余裕そうねー?」
蒼生「そうか?そんなことないさ」
苑田「ちなみにこのテストには、特に意味は無い。だが、今後のお前らに必要な事だからやらせた」
貫太「どういうことだよ」
優依「ねー、まじ意味わかんなーい」
苑田「まあ、後々分かるかもな。さっ授業を開始する。1限は数学だ、お前らちゃんと勉強しろよな」
Aクラス「はーい」
苑田は教室から出て行った。
すると前の席から誰かが話しかけてくる。
奏叶「ねえ、そこの君」
蒼生「俺か?」
奏叶「うん、君だよ、君しかいない」
蒼生「なんだ?」
奏叶「君の名前は蒼生って言うんだね?」
蒼生「そうだけど、お前は?」
奏叶「俺は奏叶(かなと)だ」
蒼生「何の用だ?」
奏叶「君はあの子と知り合いなの? 」
奏叶は咲良の方を見て言った。
蒼生「いや?たまたま喋っただけだ」
奏叶「そうなの?かなり親しげにしてたけど、意外だな」
蒼生「そうでもないだろ)
奏叶「そんなもんかー。ところで小テストの手応えはどうだったの?」
蒼生「普通だ、問題ない」
奏叶「ふーん、余裕そうだな〜」
矢倉「席に着けー、数学の授業を始めるぞ」
花奈「起立、お願いします、着席」
矢倉「今日は簡単な問題を出していくからそれを解いて行ってくれ。」
貫太「はあ?なんだそれ」
矢倉「終わったやつから俺のところに来い」
貫太「うーっす」
矢倉は正面にあるホワイトボードに問題をいくつか書いていった。
咲希「ねえ、ちょっとこれ難しすぎない?解けないんだけど」
遥「え、まじそれな」
Aクラスの半分以上がざわめいていた。
咲良「ねえ、あなた名前は?」
蒼生「俺は蒼生だ」
咲良「蒼生ね、私は咲良(さくら)」
蒼生「なんだ?」
咲良「あなたはあれ、解ける?最後の問題」
蒼生「さあな。やってみないと分からない。」
咲良「まさか全て解こうとしてる?」
蒼生「まあな、解けって言ってるんだからやるしかないだろ」
咲良「それも…そうね。」
黙々と問題を解いていくなか、咲良が急に手を止めた。
咲良「うっ…。」
蒼生「ん?」
咲良「(最悪ね。今ここで痛みが来るなんて…お願い。鎮まって。)」
蒼生「おい」
咲良「あっえ、なに?」
蒼生「大丈夫か?顔色が悪いぞ」
咲良「まさか、大丈夫よ、ほら問題に集中して」
蒼生「…ああ。」
授業開始から35分後
蒼生が立ち上がる。
矢倉「どうした、櫻木」
蒼生「解けたのでそちらに行こうかと」
矢倉「なに?全部解けたのか?」
蒼生「ええ、まあ」
咲希「え、ど、どいうこと?全部解けたって。」
貫太「おいおいまじかよ。あいつやばすぎ 」
優依「あんなの解けるわけないって」
Aクラスの大半は蒼生を見てざわついた。
奏叶「俺も解けました、そちらに行きますね」
蒼生「奏叶、お前も解けたのか」
奏叶「まあね、間違ってないと思う」
蒼生「先行っていいぞ」
奏叶「あ、ほんと?ではお言葉に甘えて」
奏叶が机から離れ矢倉のいる教卓に向かった。
矢倉「驚いたな。宗田、お前全問正解だ。よくやったな。すごいぞ。席に戻ってもいいぞ」
玲奈「全問正解?!はあ?!」
正樹「ありえねぇ。なんであんなのが解けんだよ。」
貫太「あの問題どう考えても高校1年生レベルじゃねえだろ。」
矢倉「櫻木、次来ていいぞ」
蒼生「はい」
席を立ち奏叶とすれ違った。
咲良「すごいね、宗田くん?だっけ」
奏叶「ああ、うん宗田奏叶(そうだかなと)奏叶でいいよ」
咲良「よく解けたね、驚きだわ」
奏叶「そんなことないさ、時間がかかったよ」
矢倉「嘘だろ。お前も全問正解だ。」
蒼生「ありがとうございます」
悠介「うそだろ、マジかよ」
杏菜「信じらんない、なんで解けんのよ」
矢倉「お前これ、どんな計算方法をしたんだ」
蒼生「よく分かりません、何となく解いただけですよ」
矢倉「そんなわけないだろう。あまりにも独特過ぎるな。まあいい。戻れ」
蒼生「はい」
矢倉「(あの問題は大学生レベルなのに2人も全問正解者が出るとは初めてじゃないか…?今年の新入生は化け物がいるな。)」
奏叶「蒼生も全部解けたの?やるね」
蒼生「普通だ」
奏叶「すごいよ」
咲良「あなたも全問正解って…何者なのよ。」
蒼生「ただの高校生だ」