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コメント
4件
みなさんお優しい、、( ; ; )
密かにずっと読んでました!! 最高です!😭😭 感情ジェットコースターすぎて良い意味でやばいです🤦♀️ これからも頑張ってください!💘💘💘
\== shp ==
俺の首に当てられた刃は、ほんの少し動くだけで血が滲む距離。
周りで戦っていた w国兵たちは、その声に一斉に動きを止めた。
空気が凍りつく。
ゾムさんはくくっ、と喉を鳴らして笑った。
zm「やっぱ“幹部”は違うなぁ?こいつ一人でこんなに影響力があるとは」
ゾムさんの声は笑ってるのに、目だけが笑っていなかった。
焦点がどこにも合っていない、壊れた光。
shp「ゾムさんもこんなの望んでないでしょう」
zm「望んでない?何が?」
俺は首筋に食い込む冷たさに耐えながら、ゆっくり息を吸う。
shp「……俺は、ゾムさんが生きて笑ってくれたらそれで」
zm「笑っていればいい?よう言うわ」
その瞬間、ゾムさんの腕に力が込められるのが分かった。
w国兵たちがじわじわと距離を詰める。
zm「動くんじゃねぇよ馬鹿が!!」
怒号が響いた瞬間、ゾムさんは俺の目の前で大きくナイフを振った。
綺麗に擦り、つう、と俺の頬を血が伝う。
兵たちは一斉に立ち止まった。
痛い。
ゾムさんは荒い呼吸のまま、俺の耳元に顔を寄せる。
近すぎる距離。狂気と焦りと、救いを求める気配が混ざり合っていた。
zm「…さっきさ、ゾムさんのためなら死ねるって言ったよな」
shp「俺は嘘で好きなんて言いません」
zm「お前はそう言う奴だもんな。でも、それだけやろ」
変に心臓が跳ねた。
zm「みんな、言葉を並べるだけで、何もしない。何もできないなら…大好きとか簡単に言うな」
俺の体が一気に後ろに引かれ、密着させられる。
ゾムさんは、俺の首を切らない。
押しつけている刃は、あくまで“脅し”のまま。
zm「だから最後ぐらい、自分の好きなようにさせてほしい」
ゾムさんは、俺の首から刃を離した。
かしゃんっ、と音を立てて、ナイフが地面に落ちる。
ナイフを落とした手をぶらんと下げれば、その手から、一個の爆弾が生成された。
まさか。
shp「っ……やめろ!」
zm「離れろ」
ゾムさんは俺を手で制し、ゆっくり前を見る。
その目は澄んでいた。
zm「もっと生きたかった」
ゾムは、どこか吹っ切れたように、でも弱く微笑んだ。
その頬を、涙が静かに流れ落ちる。
shp「…ッゾムさん」
その時だった。
??「おいおいゾム……話と違うじゃないか?」
== zm ==
低く、乾いた声。
どこかで聞いたような声が響き渡り、戦場の静寂に割り込んでくる。でも、鬱陶しい。
俺が振り向くと、そこには六十代ほどの男が立っていた。
b国の軍服。
どこか余裕をまとった、嫌な笑み。
zm「……国王。邪魔しないでほしいんですけど」
怒りとも諦めともつかない。
国王は、面白がるように肩をすくめる。
国王「ゾムが幹部を人質にして騒いでるだとかの情報が入ったから見れば、これか。計画とはずいぶん違うようだ」
あぁ、イライラする。せっかくあと少しで死ねると思ったのに。
なんでコイツなんかに俺の最後を邪魔されないといけないんだ。
zm「…もうここから計画を立て直すのは無理だ。b国じゃw国には勝てない」
国王「さあな。そんなことよりお前の行動に問題がある。今までずっと順調に騙し続けていたのに…今になって急に自害するだとか言い出して…そもそもバレなければ勝てていたかもしれないのに」
そう言えば、国王はポケットからナイフを出した。
国王「私はお前のことを信じていたのにな…残念だ」
国王は、こちらに歩いてくる。
俺は、こんな奴に殺されなければいけないのか。
嫌だが、俺にはこれくらいは丁度いいのかもしれない。
shp「…ゾムさん」
俺は優しく微笑みかけた。
ショッピくんには、本当に悪いことをしたなぁ。結局最後までみんなを俺の都合で振り回して。俺は死んで償わなきゃいけない。
国王が、大きくナイフを後ろに引いた。
俺は目を瞑る。
ドスッ。
肉にナイフが刺さっていく音がする。
でも、痛く無かった。
———痛く無かった?
ゆっくりと目を開けると、目の前には、腹にナイフが刺さっているショッピだった。
じわ、と服に血が滲んでくる。
zm「………ぇ…し、しょっぴ……?」
shp「ッい……ゾム…さん」
咄嗟に、周りの兵たちが俺たちを囲った。
国王は、目を細める。
国王「愛というものは厄介だね。ゾム」
急に、今まで溜めていたものが吐き出された気がした。
それと同時に、恐怖が俺を襲う。
zm「ショッピ…?傷…」
荒い息、ポタポタと落ちる汗。
周りが医者を呼ぶ声が聞こえる。
shp「ゾム…さん?だめですよ…こんなとこで死んじゃ」
zm「ショッピも…お前…ッ喋んない方が」
shp「俺は大丈夫………ね?」
今までで1番優しかった。
国王が目の前で取り押さえられる。
shp「ゾムさん…死にたいなんて言わないでくだい…どんなに辛くても、絶対に誰かに頼って。少なくとも俺は、絶対に見捨てないから…」
弱々しく振り返れば、ショッピは優しく笑ってくれた。
ショッピの心配をするべきだったのかもしれない。だけど、俺の目からは勝手に涙が溢れ出ていた。
zm「ほんまにごめんなぁ…俺……ショッピに辛い思いさせて……どうすればええんやろ…」
shp「俺は、貴方が幸せでいてくれたら十分です」
ショッピは、気を失うまで俺の背中をさすってくれた。
・・・
あれから1週間、今日の天気、晴れ。
俺は医務室のドアを開けた。
zm「ショッピー?」
ショッピはベッドで寝ていた。
完治まで2〜3週間かかるらしい。
気持ちよさそうにすやすやと眠る彼を見ていれば、ショッピの眉がぴくっと動く。
目を覚ましたショッピは俺を見て驚いたように目を見開いた。
shp「ん……えっ…どうしたんすか」
zm「おはよ。大丈夫か?」
ショッピはあくびをしながら身を起こす。
shp「大丈夫です……」
zm「あれから俺大変やったんやぞー、b国と縁切ってさあ…」
俺はショッピの寝ているベッドに腰を下ろす。
ショッピはなにか考えるように下を向いた。
そして、小さく呟く。
shp「今は死にたくないです……よね?」
zm「死にたくないというよりは…まだ死ねない…かな」
ショッピは安心したように微笑む。
俺も微笑みかけると、ショッピは少し照れたように目をそらした。
俺は少し笑いながら、ショッピの頭を撫でた。
zm「ごめんな」
俺がそう放つと、ショッピは静かに目を見開く。そして、ゆっくりと視線を窓に向ける。
空は晴れ、太陽が差し込んでいた。病室の中で、小さな温もりが交差する。
shp「……俺は今幸せです」
zm「ん…そうか」
しばらくの沈黙の後、俺は立ち上がって、ショッピに背を向けた。
zm「ほな、俺行くわ。これから任務やから……また明日来るな」
shp「頑張ってください」
zm「ありがとう」
ショッピは再び布団に潜る。
俺は病室のドアを優しく開けた。
扉が閉まる瞬間、小さく聞こえた。
shp「また明日」
その言葉を聞いて、今までの旅の記憶が戻ってくる。
ああ……やっぱり、俺、生きててよかったわ。
神様、俺は今間違っていませんか。
こんな生き方で合っていますか。
みんなに迷惑をかけた分、これからたくさん幸せにしていこうと思います。
たくさん生きて、最後までやり切ってから死にたい。
俺が天国に行けたなら、貴方にたくさん褒めて欲しい。
それまで、俺はショッピを幸せにしたいと思う。
end.
どうも、あめです。
完結しました〜!
書いてて楽しかったです。
それでは次の作品もよろしくお願いします。