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可愛すぎてキュンを超えてギュンッッッてなってます😭 あたたかな気持ちになるお話をありがとうございます!
朝の光が寝室をほんのりと温めていた。
みことはすちの胸に顔を埋めたまま、まだ眠たげに目を開ける。
「ん……すち……おはよう……」
かすれた声で囁き、ほんのり頬を赤く染めるみこと。
すちは眠たそうな目でみことを見下ろし、額にそっとキスを落とした。
「おはよう、みこと。よく眠れた?」
みことはうつむきながら小さく頷き、恥ずかしそうに腕を握る。
「……あのね……また……キスして……」
その言葉にすちは少し微笑み、手でみことのあごを優しく持ち上げた。
「……いいよ、みことが望むなら」
唇を重ねると、みことはためらいがちに口を開き、すちの唇を優しく吸う。
二人の呼吸が重なり合い、朝の静けさの中で甘い時間がゆっくりと流れていく。
「ん……すち……ん……あぁ……」
小さな吐息と、舌先が絡む感覚に、みことは自然と体をすちに寄せ、もっと唇を重ねる。
すちは微笑みながら、軽く抱きしめ、口づけを何度も重ねた。
「……みこちゃん、朝から可愛いね」
照れたように笑うみことの頬を撫でた。
「……ねぇ、すち……毎日、たくさんキスしたいかも……」
冗談めかした声だったが、その頬の赤みは本気の甘えを隠せずにいた。
すちはその言葉ににやりと微笑むと、迷わずみことの唇を再び奪った。
軽く重なる唇に、舌をそっと絡め、甘く熱い感覚を共有する。
「……んっ……あっ、すち……」
昨夜の余韻で敏感になったみことの身体はすぐに反応し、息遣いが荒くなる。
小さな喘ぎが漏れ、手は自然とすちの背中や胸を求めるように触れた。
唇と舌が絡み合うたびに、みことの体はぴくんと震え、胸の奥から熱いものが込み上げる。
「んんっ……んっ、すち……もっと……」
甘く切ない声でおねだりするように囁き、すちはその声に応えるようにさらに深く舌を絡めた。
二人の呼吸は互いに重なり合い、唇と舌の熱が絶え間なく交わされる。
みことは恥ずかしさと快感で頬を赤く染めながらも、体を預けてすちの唇を必死に求め続けた。
すちの唇に深く口を重ね、舌を絡め続ける。
熱く湿った感覚に身を委ねるうち、徐々に呼吸が浅くなり、酸素が足りなくなっていくのを感じる。
「んっ……んんっ……」
息苦しさで声も途切れがちになり、頭が朦朧としそうになる。
それでも、柔らかく絡むすちの舌の感触があまりにも心地よく、みことは離れられない。
すちはそんなみことの様子を見逃さず、優しく身体を抱き寄せたまま腰に手を回し、擦るように触れる。
甘く熱い感覚がみことを満たし、息も絶え絶えに、いとも簡単に果ててしまう。
「んっ……あぁっ……すち……っ……」
震える身体をすちは抱き締め、吐息に合わせて優しく背中を擦る。
みことが果てた後も、すちはずっと唇を重ねたまま、温もりを確かめるように抱き締め続ける。
みことは甘く荒い呼吸を続けながら、すちに身を預け、まだ熱を帯びた唇に触れ続けた。
すちはみことの額にそっとキスを落としながら、悪戯っぽく微笑んだ。
「ねぇ、みこちゃん……毎朝、このキスする?」
みことは一瞬固まった後、頬を真っ赤に染めて目にうっすら涙を浮かべながら、必死に答える。
「……で、できないよ……ばか……っ」
その言葉にすちはくすりと笑い、優しく額にもう一度キスを落とす。
「ばか、じゃないだろ。可愛いな、みこと」
みことは小さく俯きながらも、まだ熱を帯びた唇を指先で触れ、くすぐったそうに笑う。
「……すち……もう……ずるいよ……っ」
すちはそんなみことを抱きしめ、頬を撫でながら囁く。
「毎朝でも、夜でも……俺は構わないよ。みことがいいなら」
みことは照れたように目を伏せつつも、すちにしがみついて甘えた。
___
すちは腕の中に収まるみことをぎゅっと抱きしめ直した。
「……ご飯、どうする?」と一応聞いてみるが、返ってきたのは眠たげに揺れる瞳と、首を横に振る仕草だった。
「……今日はいい……。すちと、こうしてたい……」
小さな声でそう呟くみことの顔は、まだほんのり赤い。
すちは思わず笑みをこぼし、みことの髪に唇を寄せる。
「ほんと、甘えん坊だね」
「……すちが悪いんだよ……離れたくなくなる……」
そう言ってみことはさらにぎゅっとすちの胸に顔を埋め、子どもみたいに腕を回して離さない。
布団の中はぬくもりで満ちていて、二人とも動く気配がない。
すちは片手でみことの背をなぞりながら、もう片方の手で指先を絡めるように握った。
「じゃあ今日は……ごろごろデーだ」
「……ん……ずっと、すちと一緒がいい……」
すちはその甘い囁きに胸を熱くしながら、また額に軽く口づける。
時間だけがゆっくり流れていく。
二人は結局、布団から出ることなく、抱き合ったままごろごろとぬくもりを分け合い続けた。
___
昼前、ようやく外の光が強く差し込んできても、二人はまだ布団の中で互いを抱きしめ合っていた。
「……起きなきゃな」
すちが小さくつぶやいても、みことは離れる気配を見せない。
「やだ……もうちょっと……」
甘えるように顔を寄せてきたみことに、すちは苦笑しながらも逆らえず、軽く唇を重ねた。
ちゅ、と浅く触れるだけのキス。
それを何度も繰り返すうちに、みことの表情が蕩けていく。
「……ん……すち……」
吐息混じりの声を耳にし、すちはたまらず首筋へ唇を滑らせた。
柔らかい肌をかすめ、そして少し強めに吸いつく。
「っ……すち……あとついちゃう……」
みことが小さく身じろぎしても、声は抗議というよりくすぐったさと甘さの混じった響きだった。
「いいでしょ? 俺以外に見せるわけじゃないし」
囁きとともに肩にも唇を落とし、紅を刻む。
みことはぞくりと身を震わせ、すちの胸にしがみついた。
二人の間に流れるのは、ただ静かな時間と、何度も重ねられる浅い口づけの音。
昼を過ぎても布団から抜け出す気配はなく、互いのぬくもりに溺れるように抱き合い続けていた。
___
昼を少し回って、ようやく二人は布団から抜け出した。
冷蔵庫を開けると、すちの作り置きのおかずが整然と並んでいる。
「……助かるなぁ。作らなくていいの嬉しい」
「作ったときは『後日楽するため』って思ってたけど……こういう日のためだったな」
二人で笑い合いながら、テーブルに小鉢を並べる。煮物やサラダ、スープをよそって遅めの昼食を済ませると、みことは満足そうに息をついた。
「……んー、おなかいっぱい……」
「じゃ、ソファ行こうか」
食器を片付けたあと、二人はリビングへ。
ソファに腰を下ろしたすちはみことを引き寄せ自身の膝の上に乗せる。
「え、ここ?」
「ここがいいんだよ」
すちはそのまま腕を回し、みことを後ろからぎゅっと抱きしめた。
「……ん。なんか落ち着く」
みことが小さく笑うと、すちは頬を寄せ、肩越しに顔を覗き込む。
「俺も。ずっとこうしてたいくらい」
そう言いながら髪にキスを落とすと、みことは照れくさそうに身をよじるものの、逃げる気配はない。
背中に伝わるすちの心音、包み込むようなぬくもり。
みことは両手をそっと重ねて、すちの腕に触れながら目を細めた。
「……ずっとこうしてくれる?」
「もちろん。飽きるまでね」
静かな午後、二人はソファで寄り添ったまま時間を忘れていった。
ソファに寄りかかったまま、みことの呼吸は次第にゆるやかになっていった。
凭れかかる肩がふっと力を抜く。
「……眠いの?」
小さな声で尋ねても、返事はない。かわりに、すちの胸にこてんと頭を預けてくる。
「はは……寝てる」
みことの長いまつげが閉じた瞼に影を落とし、頬はほんのり赤い。
まだ昼下がりの柔らかい光が窓から差し込んで、穏やかな寝顔を照らしていた。
すちはそっと腕を回し直し、落ちてきた前髪を指で梳く。
細い髪が指の間をするりと抜け、みことの寝息に合わせてゆれる。
「……安心してる顔だ」
小さく笑って、額にそっと口づける。
そのまま、子どもをあやすみたいに優しく髪を撫でつづけた。
みことの呼吸はさらに深くなり、完全に夢の中へと落ちていく。
すちは抱きしめたまま、耳元に囁くように言った。
「……ずっと俺の隣で眠ってくれていいから」
リビングに響くのは、時計の針の音と、みことの安らかな寝息だけ。
すちはその静けさを愛おしむように目を細め、腕の中の存在を確かめながら見守りつづけた。
___
みことはふわりとまぶたを持ち上げた。
けれど視界はまだ霞がかっていて、夢と現実の境目をさまよっているようだ。
「……ん、すち……?」
掠れた声で名前を呼ぶ。
「おはよう。ちょっとだけ寝てたよ」
すちが微笑みながら髪を撫でると、みことは頬を擦り寄せるように胸にすりすりと顔を埋めてきた。
「……あったかい……もうちょっと、このまま……」
まるで子どものような甘え方に、すちは肩の力を抜いて笑う。
「いいよ。好きなだけ甘えてて」
その言葉に、みことは安心したのかまた小さく目を閉じた。
すちの胸にしがみつき、細い指先でシャツの布をぎゅっと掴む。
「……ん……すち……好き……」
寝ぼけ混じりの声は、まるで無防備な告白のようだった。
すちは心臓を掴まれたように一瞬息を止め、それからみことの頭を優しく抱き寄せる。
「……俺も。何度でも言うけど、みことが大好きだから」
みことは微笑んだまま再び夢の中に落ちていき、すちは腕の中のぬくもりを確かめるように強く抱きしめた。
「……まだ、眠そうだな」
再びうとうとし始めたみことを見て、すちは小さく笑った。
「ん……すち……」
半分夢の中のように名前を呼ぶみことは、力が抜けきっていて起き上がる気配もない。
「仕方ないな」
すちはそっと腕を差し入れ、ひょいと抱き上げた。
「……っ、すち……おんぶ……でいいのに」
「いいよ、たまにはこうして運ばせて」
みことの小さな抗議は、すちの低い声にすぐかき消される。
寝室に入ると、すちはベッドにゆっくりと彼を降ろした。
だが離れる前に、みことの指先が彼の服を掴む。
「……一緒に……横になって」
「もちろん」
すちはためらいなく隣に潜り込み、みことを胸へ抱き寄せた。
みことは安心したように深く息を吐き、そのまま顔をすちの首元に埋める。
「……落ち着く……」
ベッドの上で二人は体を寄せ合い、互いの温もりを感じながら静かにまぶたを閉じた。
___
どれくらい眠ったのか分からない。
みことはふと目を覚まし、すちの胸に抱かれたまま静かな寝息を耳にした。
「……寝ちゃったんだ」
囁くように呟きながら、そっと顔を上げる。
目の前にあるのは、安心しきったように眠るすちの横顔。
普段は落ち着いた大人びた表情をしている彼が、今は無防備で柔らかな雰囲気をまとっている。
みことはじっと見つめ、胸の奥がじんわり熱くなった。
「……好き」
小さな声でそう零すと、そっと唇を寄せる。
軽く触れるだけのキス。
けれど何度も重ねずにはいられなかった。
「ん……」
すちが小さく声を漏らし、うっすらと瞼を開ける。
寝起きの瞳がみことを映すと、彼はゆるく微笑んだ。
「起こしちゃった?」
「んー……でも嬉しい。……もっとして」
不意に返された言葉に、みことは耳まで赤くなりながらも、再び彼の唇へと触れる。
今度は少しだけ深く、溶け合うように。
___
「……ふふ」
すちが目を細めて、みことの寝ぼけ顔をじっと見つめる。
そしておもむろに、柔らかな頬に指を伸ばし――
「のびるかな?」
「ん……? なに……」
みことの頬をぷにっと摘み、横に引っ張る。
まだ寝起きで反応が鈍いみことは、されるがまま。
「お、結構のびる」
「ちょ、やだぁ……やめてよぉ」
ようやく気づいたみことが手を振り払おうとするが、すちは逃がさない。
今度は両頬を同時に摘んで、軽く伸ばしたりつついたり。
「ふにふにしてる。かわいい」
「やめてってばぁ……」
「照れてるのも、かわいい」
みことは真っ赤になって布団に潜り込もうとするが、すちはそれを許さず、布団ごと抱き寄せてさらに頬をつつく。
「やめるまで、キスひとつ」
「えっ……!」
条件を出されたみことは、悔しそうにすちを睨みながらも、小さく顔を近づけ――
ちゅ、と短いキスを落とす。
「……これでいい?」
「ん。じゃあもう一回」
結局、すちの“遊び”はしばらく続いてしまった。
「もう……ほんとに子どもみたい……」
頬を引っ張られながら、みことは布団の中で小さく唇を尖らせる。
しかしその顔さえも面白がるように、すちはにこにこと眺めていた。
「子どもじゃないよ。俺は、みことの旦那」
「……っ、そんなこと急に言わないでよ……」
「照れた顔、最高」
また頬をぷに、と摘まれる。
みことは布団の端を握って「やだぁ……」とじたばたしたが、すちの腕の中から逃げられるはずもなく。
「ん、じゃ次は鼻」
「えぇ!? ちょっ……!」
小さくつままれた鼻に、みことは「んぐっ」と変な声を漏らす。
それを聞いたすちは堪えきれずに笑い声をあげ、さらにみことを胸元へと抱きしめ直した。
「ふふ、ほんと可愛い」
「もう……すちのいじわる……」
「ご褒美あげよっか」
そう言って今度はふいに唇を重ねる。
軽いキスの連打。
額や頬にも、ちゅ、ちゅ、と音を立てて落としていく。
「……っ、くすぐったいよ……!」
「じゃれ合い中だから」
「もう、ずるい……」
抗議の言葉とは裏腹に、みことの表情は蕩けてしまっていた。
そのまま二人は布団の中で抱き合いながら、くすぐり合ったりキスを繰り返したりと、いつまでも遊びを続けるのだった。
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