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コンコン、ガチャ
ロシア「届いたぞ」
ロシアが届いたバーガーを持ってきた。袋からでもバーガーの匂いがする。
アメリカ「ありがとう、、」
ロシアから袋を受け取り礼を言うと、袋をゆっくり開封した。
たちまち部屋の中は、バーガーの匂いでいっぱいになった。
グチャッモグモググチャグチャ
懐かしい匂いに我慢ができず、勢いよく食べ始めた。
中の具材がこぼれても、ぐちゃぐちゃになっても、気にせず食べた。
ずっとバーガーなんて食べてなかったからか、ものすごく美味しく感じた。
アメリカ「あ、、ご、ごめん。。」
我に返って辺りを見ると、トマトやパンのくずで汚れていた。
ロシアはじっとこちらを見つめたまま、何も言わない。
もしかしたらロシアを怒らせたのではと思い、ギュッと目を瞑ってそのまま俯いた。
(ロシアにまで嫌われるのかな)
そう思うと目頭が熱くなった。
ロシア「、、アメリカ」
ロシアが優しい声で名前を呼んできた。
(やめてよ、、そんな声で呼ばないで!、、)
嫌われるのが怖くて目を開けれずにいた。
部屋には沈黙が残った。
イギリス「はい、どうぞ」
日本「あ、ありがとうございます」
イギリスさんから温かい紅茶を差し出された。でもなぜか、口につけることはできなかった。
口につけたら、もうアメリカさんに会えなくなるような気がしたから。
フランス「で、イギリス!わかってるの?」
イギリス「は?何がです?」
フランス「こいつ、、あのねぇこっちは心配してるんだよ!」
イギリス「はいはい分かりましたから、とっとと帰ってください。迷惑です」
フランス「はぁ~⁉」
日本「まぁまぁ落ち着いてください。ほら、紅茶でも飲んで頭冷やしましょ」
イギリス「逆にもっと熱くなりますけど」
フランス「ふ~、、(ゴクゴクッ)」
日本「、、あのぉお手洗いお借りしてもいいでしょうか?」
イギリス「、、勝手にどうぞ」
日本「ありがとうございます」
スタスタスタ
トイレのまで来ると、入らずに階段の先を見上げる。
手洗いを借りるなんて、嘘だ。本当はアメリカさんの様子を見に行きたかったんだ。
トイレはリビングからは死角の位置にある。そのため、イギリスさんから見られることはない。
(あとは物音を立てずにゆっくりアメリカさんの部屋に行くだけ)
抜き足差し足でアメリカさんの部屋に向かう。
部屋に沈黙が落ちて数分が経った。首の痛みに耐えられなくなり、ゆっくり目を開けて顔を上げた。
そこには、優しい顔があっただけだった。ただ、なぜか顔が近い。
ふと瞬きをすると、頬に水が伝った。
泣いていた。気が付かなかった。ロシアはそれを紙ナプキンで拭いていた。だから顔が近かった。
何も言わずに、拭いてくれた。少し、痛いけど。
ただ、ロシアがどう思ってるかわからない。優しい顔は心情が読み取れないから苦手だ。
ロシア「おいしかった?」
涙を拭き終わったロシアが、それだけ聞いてきた。
アメリカ「うん」
それしか答えなかった。いや、答えれなかった。
ロシア「夜になったら、どっか行くか。公園とか、別の場所とか」
アメリカ「そんなことしていいの?」
ロシアは俺の目を見てきた。ロシアの目が微妙に変わった気がする。
アメリカ「ご、ごめん」
俺はハッとしてすぐに謝った。
(今度こそ、嫌われたのかな)
部屋の中の空気が変わった気がして、居心地が悪い。
せっかくロシアが提案してくれたのに、『うん』が出てこなかった。
行きたくなかったわけじゃない。ただ、怖かった。
ロシア「夜になったら迎えに来る。それまで準備しとけ」
ガチャ、バタン
ロシアはそれだけ言って部屋を出た。
ドアの音が、重く聞こえた気がした。
(食べないと、虫が来ちゃう)
俺は床に落ちた食べ物のくずを拾って食べていった。
(あれ?ロシアさんが出てきた。どこかに隠れなきゃ)
階段を上っている途中だったが、ロシアさんに見つかる前に階段を下りてトイレの前に戻った。
今からトイレに入るという演出をするため。
幸いなことに、回り階段だったため階段にいたことは見られてないはず。
ロシア「・・・」
ガチャリ、バタン
(気づかれてないよね?)
ロシアさんが一瞬こっちを見てきたけど、気づかれたのかな。まぁ大丈夫。
今のうちにアメリカさんの部屋に入ろう。話したいし。
(何話してたのかな。アメリカさん、傷ついてないかな)
ロシアさんのことはあまり信用できない。信用しようとする方が無理。
誰か出て行きましたね。まぁロシアでしょう。
そういえば日本さんが帰ってこないですね。アメリカの部屋に入ったのでしょうか。
(今後は誰も入れないようにしないと)
フランス「ねぇ聞いてる?次どこに旅行行く?」
私が玄関の方向を見ていると、フラカスのうるさい声がしました。
イギリス「どこでもいいです。とりあえず今日は帰ってください。後日連絡するので」
フランス「、、わかった」
ガチャ、バタン
フラカスは私の表情を見て何か察したのでしょう。大人しく帰っていきました。
イギリス「さて、どうしてくれたものか。」
コンコン、、
俺が床に落ちたバーガーのくずをチビチビ食べてるときだった。
日本「アメリカさん、大丈夫ですか?」
アメリカ「え、日本。どうして」
ドアノックが聞こえたと思ったら、日本が入って来た。
アメリカ「どうしたんだ?ここには何もないぞ」
弱弱しい声で言うと、日本は首を横に振った。
日本「私はアメリカさんのことが心配で来たんです」
アメリカ「え、俺のことが心配?なんで、、」
(俺のことを心配してくれる人がいるなんて、、)
驚きのあまり目を見開いていると、日本はそれを察したのか微笑んだ。
日本は床にある食べくずを見て、それを拾って捨てた。
日本「床にある食べ物は食べたらいけないですよ」
(怒らないの?)
食には厳しい日本に怒られると思っていた。でも、怒られなかった。
アメリカ「なんで怒らないんだ?俺、食べ物粗末にしてるのに」
日本「確かに粗末にするのは許せないです。
でも、ちゃんと片づければそれでいいです。一緒に片づけましょ」
日本はそれだけ言うと、ポケットティッシュを取り出して、汚れた床を拭き始めた。
アメリカ「ごめんなさい」
俺はそれだけしか言えなかった。
日本に自分の不始末を手伝いをさせてることに、申し訳なさと不安が襲い掛かって来たから。
日本「謝るなら、態度で示してください。これが終わったら、ゆっくりしましょう」
アメリカ「うん」
日本「よし、これでいいですかね」
アメリカ「うん、ありがとう、、」
掃除が終わって俺は日本に礼を伝えた。日本はこっちを向いて微笑んだ。
日本「はい、こっち来てください」
日本は布団が敷いてある上に座って隣に座るように促してきた。
布団は押し入れに入れていた物が乗っかっていてスペースがあまりない。
ボフッ
俺は隣に座ると、日本に気になることを聞いた。
アメリカ「俺のこと、嫌いじゃないの?」
俺が不安そうに目をそらしながら聞くと、日本は少し驚いた顔を見せた。
でも、すぐに優しい顔になってこう言った。
日本「嫌いじゃないですよ」
ただそれだけだった。でも、嬉しかった。
(俺は自分で遠ざけてただけだったんだ)
俺は少し自分を省みた。俺は勝手に嫌われてると決めつけていた。
でも違った。嫌いじゃない人もいるって気づいた。でも、好きではない。それは事実。
アメリカ「良かった。。てっきりみんなに嫌われてると思ってた。」
日本「みんなには嫌われてないですよ。みんなには、ね」
不安だった気持ちが、1つ無くなった。なぜか、気持ちが良かった。
コメント
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第9話、読ませていただきました。アメリカの「嫌われるのが怖い」っていう気持ちがすごく伝わってきて、胸がぎゅっとなりました。ロシアの「おいしかった?」の優しい問いかけと、その後の「夜になったら迎えに来る」っていう距離感が絶妙で…。それに対して日本が「一緒に片づけましょ」って自然に手を貸すところも、すごく温かかったです。アメリカが少しずつ「嫌われてない」って気づいていく過程が丁寧で、じんわりしました。続きが気になります!
くりくら
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