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潰れかけのホテル……その屋上。
床がボロボロになったその場所を見下ろすように、角のある一つ目の白い巨人が立っていた。そんな化物の体には、幾つもの幾何学模様や文字が黒く不気味に発光している。
それに相対するのは、濡れたタキシードを着た大柄な男性。頭に巻かれた包帯、その間からパーマのかかった黒髪が覗いている。よく見るとその包帯には血が滲んでいる。そんな彼の体は今、仄かに赤色に輝いていた。
「へいま……」
巨人に立ち向かおうとしている男の名を呼ぶのは、彼の位置から少し離れた場所にいるオレンジ色の長い髪を持った少女――セイ。
彼女の周りには、眼鏡を掛けた真面目な雰囲気の白髪の女性や、深窓の令嬢という雰囲気の美しい金髪の女性、執事服を着た男性や、ウェイター服の男もいる。
彼らが今い＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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