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「オレの目の前で捨てたんだよ!!」
「次はルドか…」
天界にいた頃の幻影を見せられているルド。
あの日、好きな子に裏切られたことが相当キているらしく、蹲ったままだった
「ルドとおねえさん…きっとラムのことだろうね。ラムが暴れだしたらボスかエンジンしか止められないんだけど…」
「あの様子じゃ動けんやろ。」
少し前に身体を起こされ壁に凭れ掛かるように座らせられているラムレザルは、ぐったりとしていた。
今、ラムレザルがどんな幻影を見ているのかは誰も知らない。過去の事は何も話さないことが仇になるとは思ってもみなかった。
「ルドもラムもあの女の能力で “何かを見せられている”。」
「”見せられている” ぅ?何言ってんのアモは何も見せたりなんかしない。”ニオイ” を出してるだけだもの」
少しイラついたアモは自身の能力について話し出した。
「”好きな人との幸せな時間” その時の “ニオイ” をテーマにしてるの!ニオイは人それぞれだからよく分かんないけど嗅いだあとはみんなアモを守ってくれるの…あ、話しすぎちゃった」
「…なるほど。要するにその “ニオイ” を嗅いだらあんたの事を “好きな人” って勘違いしてしまうんやな。マスク受けたら回避出来るやん。教えてくれてありがとさん」
能力を無効にするためマスクを付けたザンカとタムジー。
トウムもエンジンにマスクを付けた。
ラムレザルは微動だにせずただ、何かを呟いていた。
「そもそも、”好きな人” との思い出が “幸せ” とは限らないよね。もし仮にこれが憎悪を抱いてる相手ならどうなるのかな。」
「逆にぶっ殺されるかもしれんなぁアンタ…まぁそうなる前に無力化しちゃるわ」
「馬鹿、バカが。わいてんのか頭ァァ…ウザっ!アモ言ったよねー!! “幸せな時間” がテーマなんだよ」
ルドが起き上がりザンカとタムジーに拳をふるった。
「痛っちゃあなぁ!!よぉ殴ってくれたのぉ!!ルドぉ!!」
「使徒…もうあの頃のオレとは違ぇぞ。力は手に入れた誰かを二度と失わないための…そんで次こそお前らをぶちのめすための力だ!!!」
その言葉を皮切りにマスクを付けていないメンバーがゆらりと立ち上がった。
「大丈夫あたしが守るから安心してよ…」
「君のためにヤツらを…」
「つぶす」
「………」
「…こりゃ大誤算だね…みんな手遅れだったか…(にしてはラムが変…みんなは幸せな時間を見ているはずなのにラムだけが…)」
タムジーは少し考えたあと、少しやりずらそうにこう告げた
「仲間に人器使いたくなかったんだが…仕方ないね。ラム、上手く出来たら褒めてくれよ?」