俺は烙(らく)特に特出すべき所のない単なる学生だ。
あのことさえ無ければ、
あの日、俺は普通に1日を過ごしていた。
過ごすはずだった、あの電話が来るまでは、それは、親友である理久(りく)の母親からの電話だった。
電話の内容は「理久が遊びに出かけたきり帰ってこない。何処に行ったのか聞いてないか?」というような内容だった。
もちろん俺は何も知らなかった。
次の日から俺も、理久探しに協力した。
張り紙も作り、配りもした。
しかし、一向に見つからなかった。
そんな時、奴が現れた。
見た目は、全身を黒のローブを身にまとい、顔には仮面を付けていた。
不気味なやつだった。
奴が放った第一声は「親友の居場所が知りたいか。」だった。
理久はもう2週間も見つからなかった。
そのため、藁にもすがる思いをし、答えた「知りたい。」とするとやつはニヤリと笑うのを感じた。
何故か分かった。相手は仮面を付けているのに、、、
そいつに着いて行くと、そこには理久が横になっていた。
「おいっ、理久!大丈夫か!」そう言いながら駆け寄り、触れると、既に冷たくなっていた。
「死後2週間」と奴は言った。
しかし、おかしい、死後2週間経っているなら身体は腐敗しているはず、だが、見た目は綺麗なままで、首元のみ、傷が付いているのみだった。
「理由が知りたいか?」奴はそう言った。
「あぁ、」俺は即答した。親友を殺したやつを俺は許さない。絶対に、、、
そういう気持ちが俺の中にあったのだ。
「知ってからじゃ、後には戻れないが」そう言われたが、俺の気持ちは揺らぐことは無い。
それを察したのか、奴は話を始めた。
それは突拍子の無いことだった。
今からその内容をまとめた物だ。
この世界は、神々が世界の安寧を求め、管理を行い、必要不必要を判断するため、全ての行動が記される紙、思念紙(メモリー)という物が存在している。
そして、その紙は自然に壊れることは無く、何かしらの力が加わった時、崩壊するのだと言う。
そして、その思念紙が壊れることがあれば、書かれている内容が過去から消え去り、現実が改変されるのだという。
そして、理久はその思念紙を偶然拾ってしまい、思念紙を管理する。創造神の使徒である管理者が世に出回ることを恐れ、理久を暗殺し、思念紙を回収したのだと言う。
また、管理者の住む世界は、頑丈に作られており、使徒、もしくは創造神が認めた者しか入れない、無理やり入ろうとする者はその世界である思念紙管理世界(メモリアルワールド)の守護獣により殺されるのだという。
また、奴の目的は言われなかった。
ただ、協力してくれるのなら、こちらは力と仲間、そして、管理者に復讐を行う機会を与えよう。
そういう内容だった。
俺としては、理久の仇を取れる唯一のチャンスと思い。
承諾した。
「契約成立」
奴はそれだけを言うと1枚のメモ紙だけを残し消えた。
その紙には、地図が書いてあった。そして、司令も。
それはそれに従い、指定の位置に着き、待った。すると、5人があとから入ってきた。
全員それぞれ手に紙を持っていた。
全員訳もわからず混乱していたが、落ち着いてきたのか、自己紹介をする流れとなった。
「俺は、廕(かげ)、この紙にはここに行け、そこに居る人間は仲間だ。協力し、奴を倒せ。って書いてある。あとは、、、役割は情報収集とだけ」
「僕は、禄(ろく)、書いてあることは同じで役割は情報の真偽判別と書いてある。」
「私は、稟(りん)前に同じく、役割は掃除って書いてある。」
「私は、縲(しき)役割は暗殺らしいです。」
「俺は、烙(らく)役割は、司令塔、管理者の殺害。そして、記憶の星団という宗教を建てよ。って書いてある」
「俺は、玪(ぎん)役割は、思念紙の破壊。」
烙「どういう意味だ?」
そう言うと、ドックん、心臓の音がいつも以上に大きく感じた。
しばらくすれば収まり、違和感を感じた。
身体が軽く感じる、それは他の人も同じだそうだ。
俺はこの時、自分のすべきことが頭に流れ込んできた。
この者達を導き管理者を殺害せよ。
禄「これからは、本名で呼び合うのは危険ですね。これからはそれぞれ呼び名を決めそれで呼び合いましょう。」
何かを察したように、言った。
それからは、簡単に進んだ。
烙→教祖 縲→アサシン 廕→ゴースト 禄→データ
稟→クリーナー 玪→クラッシャー
そう呼ぶことに決まった。
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