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#切ない
こはる
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読了しました……これ、めちゃくちゃ刺さりました……。 「君を忘れちゃいけない気がする」って陽くんが涙しながら言うシーン、胸がぎゅっとなりました。語り手が「覚えてなくていい」と願いながらも、陽くんの無意識の記憶が彼を呼び戻そうとしてる感じが切なくて。 死んでも尚、陽の中で生き続けたいって最後の一文、静かな執着で好きです。続きが気になる……!🥀
「お前、記憶失くしたってマジ?」
カーテンを開けるとそこには見覚えのある顔があった
でも、いつもとは違う少し困った顔。
「えっと、うん、君は?」
変わらなかった。優しい話し方、温かい声色。
涙が出そうになった。
「覚えてないの腹立つから、教えてやんねぇ、」
俺はどうして、最後まで彼を守ってあげることができないんだ。
陽が困ったように笑った顔を見て思った
ほんとに変わらないな…
「お前、記憶なくす前のこと、どんくらい聞いてんの?」
一瞬陽は驚いた顔をした。
「えっと、僕の名前は成瀬陽、4人家族で、恋人かいて…」
“恋人”その単語に反応してしまう自分が馬鹿みたいだった。
その続きの言葉を言う前に陽が一瞬苦い顔をした気がした。
「事故にあって、僕をかばった恋人だけが死んだ……」
あぁ、やっぱ、聞かせれてるんだな。
その言葉を聞いた途端後悔が押し寄せた、俺は陽を1人にさせてしまった。こんなの守れたに入らない。
「…あれ?」
声のした方へ顔を向けると、陽の目から涙が流れていた、何故だかなんで分かるわけない、でも、でもなんだか、そんな気がしてしまった。
陽が、思い出してくれた。なんて思ってしまった。
「なに?、なんか思い出した?」
陽の涙は止まらず流れる一方だだった。俺はただその涙を、陽を見つめながら微笑んだ。
「わかんない、わかんないけど。」
陽の声が涙にかき消されていく。
「君を忘れちゃいけない気がする」
涙に嗚咽に消されそうな声、なのに何故かその言葉だけはっきりと聞こえた、
泣きそうになった。でも、今ここで俺に泣く資格なんてない、
だから今できる精一杯の笑顔を陽に向けた。
ごめんな、最後まで守ってやれなくて、情けない俺で、
でもな、これだけは伝えたかったんだ。
本当は本当は生きてお前を抱きしめながら言いたかった。でも、もうそれは叶わないから、
だから最後にこれだけ言わせてくれ。
「ありがとう、陽。」
陽の目から涙が溢れて、その涙を見てると泣きそうになって、抱きしめたくて、その涙を拭いたくて、
これからも、俺は陽と笑っていたかった、記憶がなくても一緒に過ごしていたかった。
でも、今の俺にはそれは出来ないから、
だからせめて。
君の中で生きつづけたい。