コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「ねえ、今度皆で一緒に遊びに行きましょうよ」
珍しく家に押しかけてきたと思ったら開口一番そんなことを言い出す。普段連絡を取るくらいだったのでこうして突然来てくれるとは正直嬉しかった
「いきなりどうしたの?」
兎「いやーたまにはこうやってみんなとお話とかしたいじゃないですか!だから今日集まって飲み会みたいな事をしようかなって思いましてですね……」
少し申し訳なさそうな顔をしながらこちらを見つめてくる彼女に胸がきゅっと苦しくなる。本当にこの子はいい子だなあと思わず頬が緩んでしまう
「そっか、そうだよね。わかった、いつにしよっか」
するとぱあっと明るい表情になりながらスマホを操作し始めたので恐らく予定を調整しているんだろうなと思っていた。まさかこの後あんな事になるなんて思ってもいなかったんだけど……
それから数日後の事だった。メッセージアプリを通じてグループチャットに招待されたので入ってみるとなんとそのグループは白雪巴の一言で始まったというではないか 兎「飲み会で飲む飲み物といえばアルコールですよねぇ……(ニヤリ)」
その言葉を見た瞬間、嫌な予感がしてならない。きっとこれはあれが来るぞと思っていると予想通りの言葉を言ってきた 兎「皆さんでお酒を飲みませんかぁ?もちろんノンアルですけどね☆ミ」
白「いいわねぇ。久しぶりにみんなで飲みましょっか!あ、そういえば健屋花那の家に行った時にお酒をたくさん買ったんだっけ」
兎「へぇ~そうなんですかー?」
白「そろそろ無くなりそうだしまた買わないとダメかしらねぇ」
兎「そんなことより今は飲むことです!!はい!というわけで今度みんなで宅のみしましょぉー!!」
なんやかんやで結局いつもの流れになるんだよねぇ……別に嫌いじゃないよ。むしろ好きな方かな ただこの二人と一緒にいる時は本当に大変なことになるというかなんと言うかさ……
こいつら二人の仲の良さは異常だし、正直見ているだけで面白いっちゃ面白いんだけど巻き込まれる側になると全然面白くないんだよね まぁ今この状況で何もせずに帰るなんて選択肢は存在しないわけなんですけれども。仕方ないのでとりあえず状況を把握すべく少し離れたところにある座って観察することにしよう。うんそうしよう まず初めに確認すべきことがある
「ねぇねぇ巴さん……」
「なにかしら?」
「あの二人付き合ってたりしてる感じだったりするのかしら」
「そうねぇ……その辺はどうなのか分からないわね」
「なるほどねぇ……」
「あら、興味ありげね?」
「そりゃあまぁ多少はあるでしょう」
だって目の前でこんな展開が繰り広げられているんだもの興味が無いはずがない。これがラブコメ系の物語だとしたらここから二人は恋に落ちるっていうベタなパターンもあるわけですよ。でもこれは物語ではないからそういう展開になることは無いのです。残念無念また来週~! そんなことを考えていた矢先の出来事であった 兎「ねぇねぇ宇津木さーん、ちゅっちゅーしたいです」
唐突にとんでもない発言をぶち込んできたぞコイツ!?一体何を考えているんだ!!しかも隣にいる巴さんの顔見てみろや、完全にゴミを見るような目つきをしているじゃないか。あれ絶対に怒ってる顔だからマジで気を付けた方がいいと思うんだけどな……。ちなみに私はMじゃないんでそういうの求めないでくださいお願いします
花「ねぇ……巴さぁーん!今日暇かな?」
とろんとした声でそう言う花咲恋歌を見て思ったことが一つある。多分こいつ確信犯じゃね?絶対このタイミングで話しかけてきたでしょ。もういいよその話乗ったわ。やってやろうじゃんか!かかってこいやオラァッ!お前のそのふざけた態度を変えてやんよぉ!覚悟しろ!この変態女めぇ! 白「別に予定はないわよ。どうかしたの?急用かしら?」
とぼけた様子で聞き返す彼女の表情には余裕すら伺える なんでこんなにも余裕なのかはわからないけどまあいっか!そんなことよりこれから話すことをしっかりと聞いてくれればいいだけなんだしさ! 白「で、結局何かしら。急ぎの用事ではないでしょう?それに貴方の事だからきっとろくなことじゃないはずよね。」
花「ひどっ!!」
兎「えへ、でも私達のこと知ってもらうためにはこれが一番わかりやすいと思って!」
宇「どういうことなの……」
本当に理解していないのか頭を抱え込んでいる宇津木さんは置いておいて、まずはこの作戦について詳しく説明していこうと思います! 白「なるほど、要するに私が貴方たちに罰を与えるという流れになるのね」
兎「はい!!そうなります!!」
白「分かったわ。じゃあ今度この家の掃除手伝ってくれるかしら?」
兎「そんなんでいいんですか?」
白「もちろんよ。よろしくお願いできる?」
兎「はい!!ありがとうございます!」
宇「うぇ〜……掃除めんどい……」
ともえちゃんの提案は案外あっさり受け入れられたようだ。まぁ別にそこまで重労働でもないし問題はないだろう。それよりも気にすべきなのは宇津木さんの反応である 白「それにしてもまさか一緒に住むなんてびっくりよねー」
宇「ほんとそれ。普通に嫌だったんだけど……」
兎「どうしてなんですか!?私達はもう友達ですよ!なのにそんなことを言うんですか!?悲しいです!!」
兎川うるさい。黙れと言ってやりたかったがとりあえずスルーすることにした 白「確かに、そうですね」
宇「いやほら……知らない人じゃないだけまだいいよ。知ってる人が家に来ただけでも辛いもん」
兎「でも私はもう友達だから問題はないはずです!!ねっ!?ともえもん!!」
白「そっか、確かに言われてみればそれもそうだわよね」
白「はい!わかりました!」ガチャッバタン