TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

皐月side

朝目覚めて自分の寝所だと確認すると安堵する。

家まで帰ってこれたんだな。

遥、大丈夫かな、早く謝りたくてウズウズしてるのに、この怪我のせいで…。


血が垂れて…。あぁ、そうか、痛覚、消えたんだ。

痛みを一切感じない身体、不思議だよな…。

こうやって包丁で腕切っても分からない…。

俺は、もう長くないんだな…。

皐月『ははっ、人生詰んでるわ…。』

何で涙が出る?最初っから分かりきってたことだろ、長く生きれないって…。

あー、そっか、この町の人達と、風鈴の生徒に俺は心を許したんだ…。

でも今更どうともならない、後は俺自身が病弱になるだけ…。

病院変えてもらおう、ココから遠いとこに、きっとアイツらなら心配して来てしまう、それは避けたい、俺がここに居た事は…。

あぁ、あんな奴居たなぁって笑って話して欲しい。

俺はお前らの足枷になりたくない…。


梅宮side

梅宮「柊、話がある。」

柊「皐月の事分かったのか?」

梅宮「そうだ、皐月が両親を無くしたのも、事故にあったのも知ってるよな?」

柊「当たり前だろ。」

梅宮「皐月…、目が見えてないんだと、それに神経やられてて、痛みも分からなくなるんだと…。」

柊「…!だからあの時!」

梅宮「そうだ、俺らで皐月を守らなきゃ…、アイツはウチの命の恩人だ…、何としてでも助けたい。」

柊「そんな事言ったって、ドナーがいるんじゃねえの?」

梅宮「もし誰も居ないなら俺が!!」

柊「待て待て待て!!ドナーってのはそいつの体に適応した奴のことを言うんだ!梅宮…、お前に無理だよ。」

梅宮「…、このまま皐月は弱ってくのか…?もう一緒に居られないのか?」

柊「…、認めたくないのはわかる、でもそれは俺らには何も出来ない。」

俺は……、そんなの認めたくねぇよ、折角告白もしたのに…、これから先皐月の幸せを願ってたのに…こんなの、あんまりだろッ。

梅宮「この話は俺と柊、ことはで留めておこう、周りのヤツらには一切話すな。」

柊「んなの当たり前だろーが、こんな無神経なこと言えるわけねぇだろ。」


皐月side

この日はどうしても家から出たくなかった。

俺が俺じゃないような感じがして……。

痛みが分からなくなったら周りから化け物だと思われそうで、いつ俺が消えるか分からなくて…。

安心するはずの家が、とても怖くなった。

このまま独りで消えてしまうかもって…。

でも、動けない、動きたくない。

誰か、誰か……助けて……。



皐月君は平和に生きたい!

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

168

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚