テラーノベル
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広い、広い、広すぎる。でもなにもないわけでもなくて、キラキラした何かがガラスのケースに入って飾られてたり、シャンデリアって名前の大きいのがぶら下がってる部屋があったり。
「そっか、こういうの珍しいよな。全部父ちゃんたちが集めてきたやつだ。俺は興味ない」
全部?このキラキラしたやつを?
一つでも、すごくすごく高いと思うのに、ここにあるの全部って。いくらしたんだろう?でも、凄い人たちなら、これが当たり前なのかな。滉斗さんは、興味ないって言ってたけど。
「あっちは、使用人さんたちの棟。行ってもいいけど、あんま用事はないかな。基本行くことないよ」
別の建物が、同じ場所にあって、そっちは、使用人さんたちの建物なんだ。おうちが2つも建てられちゃうなんて、本当にこの人たちは凄い人たちなんだ。
「俺たちの部屋は、もときの部屋の近く。自分の部屋と、みんなで使う部屋は、別々にしてあるから」
長い探検を終えて、部屋のところまで戻ってきた。滉斗さんは、「久々に全部まわったな」と言ってるから、普段はあまり使わないところも案内してくれたんだろう。
「さっき涼兄ぃから聞いたんだろ?友だちの件」
あ、そうだ、僕は友だちとしてここに連れてこられたんだった。普通、友だちにおうちのお部屋全部紹介するのかな?
孤児院にいたとき、たまに怖いぐらいニコニコした職員さんが、いくつかのお部屋を見せてまわってるのを見ていた。そのときに連れられていた子は、必ずその日からご飯の時間に顔を会わせる。だからきっとあれは、新しく来た子に、施設を案内してたんだろう。
お部屋を紹介するのは、そこに長くいることになる人にだけなんじゃないかな。じゃあ、僕は、ここにずっといても良いってこと?
「涼兄ぃはさ、もときのこと、友だちって言ったかもしれないけど、俺はもう家族だと思ってるからな」
父ちゃんたちより、もときの方が良いやつだわ。なんて呟きながら、僕の頭を少し粗っぽく撫でる。
あぁ、そういえば昔、ずっと昔、誰かに、こうやって頭を撫でて貰ったことがあったっけ。誰だったんだろ。
「……よかった…ま…会えて」
え?
「あ、わりぃ。なんでもない」
いま、「また」って言わなかった?でも、なんでもないって、言ってるし、気のせいかな。
「あ!滉斗~!もとき君~!」
うわぁっ!びっくりした。涼架さんか。相変わらず、すっごくニコニコしてるけど、ずっといいことがあるのかな?
「涼兄ぃ、うるさい。もときがびっくりするだろ」
「ごめんねぇ。ご飯出来たって!行こ!」
あ、もうそんな時間?
やっぱりこんなに大きいおうちを全部見てまわると、結構な時間がかかるんだな。
「だからうるせぇよ。行こーぜ、もとき」
探検に出掛けたときみたいに、滉斗さんが手を出した。今度は、さっきよりもしっかりと手を繋ぐ。それを見て、涼架さんが、「滉斗がもう仲良くなってるの!?うわぁん、大きくなったねぇ!」って騒いでるのを、無視して、ぐんぐん進む滉斗さんに、少し引っ張られる感じで、食事部屋へと向かった。
NEXTコメント×3以上(+書けたら)
「すれ違ったときから」の続き、待たせてすいません!
コメント
3件
最高です!!!!!
続き待ってます!
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