テラーノベル
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部屋に入るなり、ものすごくいい匂いが僕の鼻に飛び込んできた。なんていう料理で、どんな材料が使われているのかは分からないけど、とにかく美味しそうだ。
「中華か、もときこっちだ」
滉斗さんに連れられるがままついていくと、丸いテーブルの前に来た。丸が2つ重なったかたちをしている。下側の大きな丸に三つのお箸。真ん中の丸に、美味しそうな料理がのっている。
「もときはここに座りな。眩しくないか?」
全く眩しくない。確かに向かいは窓だけど、滉斗さんが植物を動かしてくれたから、木漏れ日みたいで落ち着く。
「ちょっと~おいてかないでよぉ」
「涼兄ぃ遅い」
少し遅れて涼架さんがやってくる。三人が全員座り終わると、どこかに控えていた使用人さんたちが、飲み物を持ってくる。動きがきびきびしてて、無駄がない。
「いただきまーす」
涼架さんの元気な声を皮切りに、お二人が、料理に手をつけ始めた。え!この真ん中の丸、回るの!?向こう側の料理はどうやって取るんだろう?って思ってたけど、これなら取れるね。
「もとき君、食べないの?」
あ、凄い機能にびっくりしてて、全然取ってなかった。
いただきます。とりあえず、一番手前にあるやつから食べようかな。これなんていう料理なんだろう。
「おいしい?酢豚、おいしいよね~!」
スブタって言うんだ。これおいしいな、似たようなご飯が孤児院でも出てたけど、こっちの方がめちゃくちゃおいしい。
「もとき、酢豚好きか?俺は回鍋肉が好きだな」
ホイコーロー?お野菜とお肉だ、なに味なんだろう。
僕は、スブタがすきなのかな。
「旨いだろ。ここの料理人は本当に上手なんだよ」
ホイコーロー、美味しいな。お味噌かな、味付け。
凄い人たちのところでお仕事してる料理人さんは、やっぱり凄い人なのかな。ここにあるものも、お昼に食べたのも、全部いままでと、比べ物にならないくらい美味しい。
「全部食べていいからね!ここにあるのは僕たちの分だから」
こんなにいっぱい食べていいの?
お腹はすいてるから食べれるけど、満腹になるまで食べていいなんて、今日は特別な日だ。
そういえば、使用人さんたちは、いつ食べるんだろう?
ここにあるのは僕たちの分ってことは、使用人さんたちの分はないのかな?お腹すかないのかな。
「もとき、どうした?なにか気になるか?」
聞いてみようかな……でも……
「なんでも聞いていいんだよ~!僕たちは怒らないから」
なら……使用人さんたちは、ご飯食べないの?
笑われるかな、こんなこと気にする人なんていないよね。
「あぁ、そういうことか。食べるよ、食べないと死んじゃうからな」
「僕たちの後に食べてるんだよ。ほらさっき探検したときに、使用人さんたちの建物みたでしょ?あそこで食べてるんだよ」
そうなんだ。よかった、この人たちはちゃんと食べれてるんだ。お腹がすいたままは、すっごく辛いからなぁ。
「ごちそうさまでした!」
美味しかった~!本当にすごくすごく凄く美味しかった。久しぶりに、というかいつぶりか分からないくらい久々に、満腹になったや。ここの人たちは、凄く優しいな。ちょっと申し訳ないくらい。
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