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1件
さくこじ
佐久間→「」
向井→『』
岩本→【】
宮舘→《》
ラウ→[]
登場人物多いのでどれが誰だかお待ちがいないようお気をつけ遊ばせ
向井side
今日はてるにぃと舘と俺とさっくんでYouTube撮る予定やったからパーっと適当な服に着替えて家を出る。どういうメンツやねん、まあおもろいからええけど。渋滞しとって遅刻ギリギリに現場に到着したらなんかまたてるにぃがイライラしとるみたいやった
『…てるにぃ?』
【ん?あ、おはよ】
『え、怒ってへんの?』
【なんでだよ笑 まあ康二には怒ってねえかな】
『えぇ…』
なになに怖いんやけど。誰が何しててるにぃのことこんな怒らせたんよ、舘が来とらんからか?それともさっくんか?と思ったら扉が開いて舘が入ってきた。あー…さっくんやな、
《あ康二、おはよう》
今日も今日とて薔薇舞っとるように見えるわ、朝からこんなロイヤル浴びると思わんかった
『ん、おはよーさん』
《照どうしたの?》
【…佐久間が連絡つかない】
やっぱさっくんかぁ…俺からも連絡してみようかと思った瞬間てるにぃのスマホが鳴った。あ、ちょっと吃驚しとる
【佐久間体調不良だってよ】
《え、大丈夫かな。てかYouTubeどうする?誰か別の人呼ぶ?》
【あーふっか呼ぼうか、今家居るし暇してるだろうから】
またてるにぃはスマホを弄り始めた。あ、ふっかさん丁度外出しとってまさかの3分くらいでここ来れるらしい。すご。3分くらい待っとったらほんまにすぐ来た。えぐいて笑
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撮影を終えて解散になったからてるにぃにさっくんの様子を聞いてみた。あれから連絡取ってへんからなんかようわからんらしいけども体調不良は続行中なんやて。心配なら見に行ってきなって言われたからポカリとかゼリーとか買って形だけはお見舞いの体で彼の家へ。玄関のチャイムを鳴らした
『…さっくん、?』
ぜんっぜん出てこーへんのやけど。体調悪すぎて起き上がれてないんとちゃう?玄関の扉に手を掛けるとガチャ、と開いた。不用心やな
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佐久間side
昨日の夜胃痛がヤバくてなんか良く効く胃薬?みたいなのを前に康二から貰ってたから飲んだんだけどあんま良くならなかった。ほんとに胃薬?てか康二だから効いたんじゃねえのあれ。まあ病は気からって言うからかもしんねえけどあの薬飲んでから若干マシになった気がしたからそのまま寝たら次の日の朝、YouTubeの撮影があるのにとんでもない熱が出て動けそうにない。合併症かな、申し訳なく思いながら照に連絡して暫く寝てみたものの一向によくなる気配もなくて参ってしまう。運動してるわけでもないのに息が上がって、ずっと身体は暑くて。なんなんだよこれ、と検索してみるとヒットしたものの中に一つ完全に忘れていた可能性があった
「うわくそ、ラットかよ…」
原因は不明だったけれど1年弱来てなかったラットが今になって復活したらしい。抑制剤も持ってねえし俺どうしたらいいんだよ、ラウールも阿部ちゃんも別の仕事できっと呼んでも来られない、いわふかはどうせいちゃついてんだろうし。となると涼太か、涼太に連絡しようとしたその時、チャイムが鳴った。なんで今なんだよ、
『~、?』
誰の声か認識できないでいると中に入ってきた。嘘だろ強盗?それとも知り合い?どっちにしても今の状況まずすぎる、どうにかして逃げなきゃ
『…さっくん大丈夫?』
「…こーじ、」
あ、これ多分やばい。…なんかすげえいい匂いする、そういえば康二Ωか。早く逃げてもらわなきゃ。あぁなんか、彼が欲しい、喰ってしまいたい、ダメだ別に付き合ってるわけでもないし俺にはラウールが……でもやっぱり噛みたい、あの項に俺のものだって印を…
『…え、さっくん、?あかんよ、さっく、』
「はぁ…っ康二、」
何で、何が、ダメなんだっけ。目の前の彼はすごく美味しそうで、可哀想なくらい怯えていて、今までで一番可愛かった。あれ、俺なんで康二のこと抱き締めてるんだろ。あー逃がしたくないからか、全然抵抗しないってことはいいんだよね
『…っぅい”ッ…?!』
ガリ、と鈍い音がして、俺たちは越えてはいけない一線を越えてしまった
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向井side
「ほら康二ぃ、もっと鳴いてよ♡」
『っ、は、ぁ…うぅ”…も、やぁ、嫌やぁ、』
体調不良だって言っていたはずなのに、襲われて2、3回くらい中で出されて。原因はまあ心当たりあるけど、まさかここまで効くとは
「…っは、可愛い」
可愛い、か。いつもやったら嬉しかったんやろうけど今は全然嬉しくない。こんなん普通のさっくんとちゃうしこんなん俺でもない、何かの間違いでこうなっとって。もう今止めたとて意味ないんかも知れんけど世間体とか一応気になるし止めたらなあかん気が…
『な、ぁ”っも、ほんまに、ぃ無理やて、っぁ♡』
「はぁ?さっきいけるつったでしょ、付き合ってよ」
言っとらん。一言もそんなん言ってへんよ俺、あぁもうほんまにあかん。こんなさっくん知らんし段々何が良くて何が悪いんかもわからんなってきた。そもそもあの薬ここまで効くと思っとらんかったしさっくんてこんな力強かったっけ、俺の身体が壊れる前に誰か助け…
《…、?え、何して…》
ドサ、と何かが落ちる音と共に姿を現したのはちょっと引いたような顔をしとる舘やった。助かったと思ったら今度はさっくんがぶっ倒れて…その後はもうてんやわんや、でも大事にしとうないっていう俺の意思を汲み取ってくれたんか舘が一人で全部面倒見てくれた。てるにぃにだけこんなことがあったよってのは報告したらしい。ほんでてるにぃも今回は事故っちゅーかしゃーないことから本人同士でどうにかしてって。さっくんはこれからどう出るんやろな
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佐久間side
やってしまった。俺が彼らにちゃんと連絡をしなかったばかりに、康二に一生残る傷を心にも身体にもつけてしまった。照も涼太も今回の場合は仕方ないって、不可抗力だって言ってくれてたけど対策なんかいくらでも出来たはずだ。こんな取り返しの付かないことをしてしまった俺は、もう彼らと一緒にいる資格はない。真っ先に思い浮かんだのはラウールの顔だった。この5ヶ月が人生で一番幸せだったな、気を抜いたら溢れそうになる涙を必死に堪えて待ち合わせしているカフェへ向かった
[…あ、佐久間くん!今日もお疲れ、話って何?]
こんな話、したくなかった。言いたくなかったけれど、これが俺なりのけじめだから
「あのさ、ラウール」
[…ん?うん、]
「…ごめん、別れて欲しい」
[え、?]
その後の記憶はほとんど残ってない。家に帰ってから我に返ったら枕がめっちゃ濡れてたから多分なんらかの方法で別れられたんだろう。さぁ次は康二だ、俺が一番謝らなきゃいけない相手は俺のことをどう思っているのだろうか。今日の月は雲で隠れてしまって全く見えなかった