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「さて、突然だがサトル。君に会いたいという人が来てるんだが会ってくれるか?」
「本当に突然過ぎてびっくりしてるんですけど?私が寝てるところに魔王様がダイブしてきて起きたんですけど…。」
「もう朝9時を過ぎてるのに寝てるサトルが悪い!」
「休日なんですからそのくらいゆっくりしててもいいじゃないですか!?」
「健康に良くないから早く起きて一緒に運動とかするんだよ!」
「身体能力に差がありすぎて一方的な殺戮みたいになるから却下ですよ!?」
「それより客人が来てるんだから対応してくれ。」
「私に用がある人なんていないと思いますけど……誰ですか?」
「ドラフロル家の娘さんだ。」
「絶対ミカネさんじゃん………。」
「なんだ、知り合いじゃないか。ならとっとと出てあげてくれ。待たせるのはダメだぞ?」
「まぁ、適当あしらって寝ようかな。」
寝ぼけ眼を擦りながら部屋のドアを開ける。するとちゃんと外出用の可愛らしい服装に身を包んだミカネが立っていた。
「あっ…おざまーす……。」
「適当なシャツにボサボサの頭…。アンタこの時間まで寝てたわね?」
「お子様みたいに無限の元気エネルギー持ってる訳じゃないんでね私。それで?私に何の用ですか?」
「決まってるだろ?遊び行くぞ!」
「お疲れ様でした失礼しますね。」
「待て待て待て待て!?扉を占めるな無礼者が!」
「無礼者ってなんだよ…。わたしはこれから二度寝するの。」
「わざわざわたくしがこうしてお前の家まで来てるんだぞ?それなのにあしらうとは何様だ!」
「遊ぶ約束なんてしてないですし、アポ無しで来て受け入れられると思ってるあたり、やっぱりお嬢なんだなミカネさん。」
「なっ!?べ、別にいいだろそんなのは!」
「さてはアンタお友達がいないな?」
「そ、そんなことないもん!!わたくしには100人の友達がいるもん!!」
「はいはい…私がわるぅございました。でも外出るのはパスで頼む。」
「なんでだ!?」
「…ここ最近運動したり魔法使ったりして身体がボロボロなんだよ私。なんべんでも言うけど私は人間で今年で30になるの。そんな人間はお子様みたいにキャッキャできる体力ないのよ。」
「貧弱者が…。」
「竜人のアンタと人間を比べるなっての…。だからお外に行くのはパス。」
「……遊んでくれないのか。」
「はぁ……。外行くのはパスって言っただろ?」
「んぇ?」
「家で出来る遊びなら付き合ってやるから部屋上がって待ってなさい。」
「!!」
その後ミカネを部屋にあげてリビングで待機しててもらいその間に寝癖を整える為にサッとお風呂に入り着替えて、彼女の元に向かう。
「すまんまじの寝起きだから飯も食わせてくれ。 」
「まぁ…突然押し入ったわたくしにも非があるということでそれくらいは許してあげましてよ?」
「はいはい…。待ってる間この世界にもあったゲーム機で遊んでていいからな?」
「ゲーム機?」
「え?」
「え?」
「もしかしなくてもゲームやった事ない?」
「………うん。」
「あー、うん。そっか……。じゃあ準備してやり方教えてあげるからそれで少し遊んでてくれ。」
こちらの世界の文明もそれなりに進んでおり元の世界にあったゲーム機に近しいものがチラホラあり例えば元の世界にあった大乱闘ス〇ッシュブラザーズ的なゲームスマッシュアニマルズとか、レースゲームのアニマカートだったり、島民と仲良くなったり虫捕まえたりスローライフを送る魔族の森っていうゲームなど、既視感があり取っ付きやすいものが存在すると魔王様から教えてもらい何とか調達したものになる。これらの中からゲーム初心者でも楽しめる魔族の森をやっててもらってその間俺は朝食を作り彼女が楽しそうにゲームやってる姿を見ながら食事をする。
「おぉ!こいつわたくしと友達になりたいみたいだぞサトル!」
「そうか良かったなぁ。ちゃんと相手の話は聞いてやるんだぞ。」
「わたくしと友達になりたいのならば誠意を見せる必要があると思うのだが?」
「友達作りに誠意もくそもねぇだろ。」
「だってわたくしはドラフロル家の竜人だぞ?庶民が仲良くするも何も格の違いが天と地の差があるのに対等に立てると思ってるのは違うだろ。」
「…はぁ。あんま人様の家庭事情に首は突っ込みたくないがこりゃ重症だな。ちょっと魔王様に連絡入れて確認するか……。」
「その必要は無いぞサトル!」
「うわぁ!?いつから居たんですか魔王様!?」
「ずっとリビングに居たぞ?椅子に座ってご飯を待ってたんだからな私は!」
「あなたのご飯は作ってないですよ?」
「勝手に奪って食うから問題ない!」
「私が困るのでやめてください。ていうかここにいるなら丁度いいです。ドラフロル家についてお聞きしたいんですが…。」
「言うまでもなくあの家は没落貴族みたいなもんだ。ただそれは私の国では不要になっただけで肩書き自体は私の領土外で活動する時には使えるようになってる。だが、領土内ではあくまで一般家庭みたいな扱いになるのだ。で、そこの主人…彼女のお父上がプライドが高い人でな……。奥様も同じような感じで対等に扱われるのが嫌でこうして上下の関係をきっちりしたがってね…。」
「その教育がミカネさんにもされていて世間知らずというか腫れ物みたいになってるんですね?」
「そういう事だ。私としても困ってるんだ。極力優遇ということをしたくなくて皆平等に扱いたいのだよ私は。名家だから特別ではなく本人がちゃんと実績を残して初めて特別な存在になれると思ってる。」
「ミカネさんのご両親はそうでないと?」
「確かに優秀なのだが性格に難があるのだよ。」
「それが自身が上の存在で他は劣っているというそういう考えのことですね?」
「うん。その思想があまり好きでなないというのもあるが一番はサトルも知ってる通り娘である彼女にもそういう教育をしてるところだ。子供時代にちゃんと『子供』として遊べないと人材は育たない。なにより子供本人の自主性が損なわれてしまう。」
「会話をして感じたのはやはり親の傀儡みたいになってるところですね。私はこれ以上深く詮索とかもしたくないですが……。」
「しかし、恐らくサトルが彼女にとって初の友達であろう。ここで離れてしまってはまた彼女は『独り』になってしまう。親の都合で子がそうなるのは私も見たくない。だから、な?」
「……はぁ、分かりましたよ。私も大人ですから彼女の友達を続けますし何とかして私以外のお友達を作らせます。代わりに魔王様は…」
「うむ!ご両親の問題は私が請け負った!」
「ことが大きくならないことを祈ります。」
「私もそれは願ってるぞ!」
「……で、私の朝食どこ行きました?」
「決まってるだろ?私のお腹の中だ!」
「喋りながらご飯勝手に食べないでくださいね?」
「なーサトル!わたくしコイツを従えたいんですがどうすればできますの?」
「従えるとかいうんじゃないよ…。島民と仲良くなるにはまず………。」
(さて、彼らは私の言葉を受け入れてくれるのだろうかね?)