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7 - 第7話 頼ってよ(3)

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2023年03月31日

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「ん・・・」

「おはよ、よく眠れた?」

はてさてどうしたものだろうか。私は悟に眠る前、帰っていいと言ったはずなのだが・・・。むしろなんかヒートアップしている気もする。鳥の巣のごとくブランケットや毛布、布団がかかっており、上半身しか動かせない。

「悟」

「ん?なになに?」

「この状況はなんだ?」

「この状況って、ベッド?」

無言でうなずくと、あーそれね、みたいな感じで悟が説明をはじめた。

「だって真希さ、自分で布団取ったくせに寒い寒いって言って丸まるんだよ?かわいいけど風邪ひいたら困るし、すぐ布団取っちゃうからこうなったってわけ」

「・・・」

反論のしようがない。確かに途中なんか寒いなー、ぐらいの気持ちはあったかもしれない。いや、絶対あった。絶対。

「動けねえ」

「せっかくかけたのに!?取っちゃうの?」

「動けないのは不自由だろ」

「しょーがない。どこ行きたい?」

「喉乾いた」

「まったくもう・・・」

悟は布団を軽くのけて、私の腰と膝裏に手を回す。

「ちょ・・っ」

これはいわゆるお姫様抱っこというやつでは?

いやいやちょっと待て。なんだこの状況は。違う違う、何かの間違いだ。うん、そう。間違ってる。悟が私をこう、抱えてるのは、ないから!ない!絶対!ないから!夢だから!

「まーきー?ぼーっとしてるー?」

夢じゃなかった!!!

おでこに手を当てられている。このシチュエーションは恋人同士がやるものなんじゃないだろうか。教師と生徒がやっていいことじゃない。

「お腹痛い?あ、でもしゃべれないほど痛いんだったらしゃべらないで」

「しゃべれるけど」

「ほんと?よかった~。どう?まだどっか辛いとこある?」

頭痛が少しだけするような気もするけれど、このくらいは大丈夫だ。

「もう大丈夫だ」

「・・・嘘吐いた」

「吐いてねーし」

「吐いたよ。わかる。僕わかるから」

だから教えて、と優しい声で言われる。

「・・・ちょっとだけ、頭痛い」

「ほんとにちょっと?」

「ほんとに!」

「ならいいよ。はい、水」

「ん、ありがと」

布団は暑かったし、悟の気遣うような視線はうざったらしかったけど、その空間は心地よかった。

理由はわからないし、予想はつくけど、まだ知りたくない。

それまでは悟を頼っていこう。

stay tuned.

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