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「梓姉ちゃん!起きてー!」
「ん…?コナン君?」
「おはよう、梓姉ちゃん」
「えっ!私寝てた!?」
「うん、何回も起こしたけど…」
「あはは…もうお客さん居なくなってる…」
「あれ?安室さんは?」
「あ…なんか探偵の仕事の依頼が来て…慌てて行っちゃったよ…」
「もう…。」
「まあ…コナン君が言う通り、今日の安室さんちょっと暗かったもんね。何か気になる事があったのかも。」
「そうだね…」
「じゃあ、そろそろボクは行くね、用事もあるから…」
「あっごめん、また来てね!」
「うん!バイバイ!」
カランカラン…
(あの男の人…ベルモットが連れて行ってくれたから良かったけど、あのまま安室さんと一緒にいたらどうなってたか…)
(そういえば、スコッチって言ってたよな…この名前もどこかで聞いた事が…)
『そのホームに来た別の連れの男がその人の事をこう呼んでたよ…』
『スコッチってね…』
(そうか…世良が赤井さんと駅のホームで会った時、一緒にいたのがスコッチっていう人なんだ…)
(だったら赤井さんに聞けばスコッチって人の事も、その人が何をしようとしているかが分かるかもしれない…)
ーーーーーー
「ただいま〜」
「コナン君〜遅くなってごめんね、今ご飯作るよ!」
「おい、コナンいねーぞ?」
「えっ!?また阿笠博士の家にでも行ったのかな?」
「あっ、コナン君からのメモ書き…」
「今日は阿笠博士の家に泊まるね…?」
「ったくもー、また新作のゲームかなぁ…」
「まあいいじゃねぇか、ガキはガキらしくねーとな!ガハハ!」
「そうだね…」
ーーーーーー
その頃、コナンは自分の家の門の前に立っていた。
(忘れてた…この身長じゃ届かねーんだよなぁ…)
「あっ、もしもし…赤井さん?」
「どうした?ボウヤ…」
「うちの門…開けてくれない?」
「了解。」
沖矢昴の姿で出てきた赤井が門を開ける。
「ありがとう、赤井さん」
「どうしたんだ?連絡も無しに…」
「赤井さんに聞きたい事があって…」
「組織の事か?」
「うん…」
扉を開け、リビングのソファーに座る。
「一体、ボウヤはどこから情報を手に入れて来るんだ?」
「アハハ…。まあ、いいからいいから…。」
「それで、聞きたい事とは何だ?」
コナンは、ポアロに安室の幼なじみで同じく組織に潜入していた諸伏が来たこと。
ベルモットにスコッチと呼ばれていて、ベルモットが連れて行ったことを話した。
「それでさ…」
「スコッチって…知ってるよね…?」
「ああ、もちろん。俺が組織にいた頃、バーボンとスコッチと共に行動していたからな。」
(安室さんも…?)
「じゃ、じゃあ、組織はその人を使って何をしようとしているのか…分かるよね!?」
「ボウヤもそのくらい、気づいているだろう?」
「えっ…うん…」
「ボクは、組織は安室さんがNOCだって事を勘ぐってて、ベルモットが諸伏さんに変装させた誰かを置いて口を滑らすのを待っているんじゃないかなって思ったけど…」
「ボウヤの言う通りだ…。だが、1つ違う点がある。」
「昨夜、水無怜奈から電話が来てな。」
「そいつは変装じゃなく…組織がスコッチそっくりに整形させたと、言っていたよ…。」
「整形!?」
「は、早く安室さんのところに行かないと!」
(でも、なんで変装ができるベルモットがいるのに…わざわざ整形なんてしたんだ…?)
「待ってくれ。」
「俺は、この事に関わりたく無いのだが…」
「え…どうして?まさか、安室さんが赤井さんをライバル視してる事と関係ある…?」
「これから話す事は、安室君には言わないでくれるか?」
「う、うん…分かった。」
赤井はコナンに、スコッチをNOCだと見抜いて逃がす算段だったが、足音で組織の仲間が来たと勘違いしたスコッチが拳銃自殺してしまった事。
その足音がバーボンのものだったため、赤井自らスコッチを殺したと嘘をついた事を話した。
「だから安室さんは赤井さんやFBIを恨んでいるんだね…。」
「ああ。そして俺はこの事を安室君に伝える気は全く無い。」
「でも安室さん…僕がポアロで諸伏さんの事について聞いた時…」
『アイツが死んだのは、僕のせいなんだ。僕があのとき足音を立てていなければ…ヒロは…。』
「…って言ってたよ…。」
「何!?気づいていたのか…。」
「赤井さんの話を聞いて確信に変わったよ。だから、安室さんに本当の事を話した方が…」
「いや。たとえ安室君が気づいていたとしても俺の口から本当の事を言うつもりは…無い。」
「大切な人を、あの穢れた組織で亡くした時気持ちは痛い程分かるからな…。」
(灰原の姉さんの事か…。)
「だが、安室君を助け出してやらねばならないようだな。その点については、俺も協力しよう。」
「本当!?良かった!」
「早速、安室君の所へ行こう。」
「え、場所分かるの?」
「もちろん。」