「お、あった。あった。」
「ふふふ、ちょおーっとだけ借りてくぜ」
いつも通り魔理沙が紅魔館から本を盗み……借りていた時…
「わっ……!」
急に身体が宙へ浮いた
「…アンタから盗まれた魔導書……これで幾つだと思う…?」
急に耳元でそう囁かれた
声の主は………
「あ、はは……パチュリー……」
紫のロングヘアーに、寝巻きのような格好……
手には本を持っている。
名は”パチュリー・ノーレッジ”
魔法使いで、紅魔館にある、この大図書館の持ち主だ
「失礼だなあー」
「私は盗んでなんかないぜ」
「借りてるだけだよ」
「へぇー……」
「本人に許可も取らず…?」
「うぐっ……ま、まぁ、それはだな」
「だ、だって!!」
「貸してって言っても、貸してくれないじゃないか」
「アンタがちゃんと”返す”のなら貸してあげてもいいわよ」
「でも、アンタから本が返ってきた試しがないから言ってるんじゃないの」
「いやぁー、なんかあ……」
「えっとぉ……」
「は、はは……」
「………はぁ」
「大体わかったわ」
「アンタのことだから魔法使ってる時に焼いたりしたんでしょ」
「掃除もろくにしないからカビやホコリ被って捨てた……とか」
「おぉ!よく分かったな!」
「さっすが!天才的頭脳の持ち主だな」
「……💢」
「あのねぇ……」
「Σ( ˙꒳˙ ;)」
「今の態度でよおく分かった」
「えーっと……何が?」
「アンタが!全然!反省していないことがよ!」
「はぁ……もういい、暫くそこで反省してなさい」
「えっ!」
魔理沙は、パチュリーの魔法で、手足を拘束され、宙に浮いたまま身動きがとれない状況だ
「ま、待ってくれよお」
「反省するからさあ(× × )」
パチュリーは魔理沙の方を見向きもしないで自分の部屋へ行ってしまった
「はぁ、行っちまった」
「……私とは比べ物にならないくらいの……」
「……っ、」
「やっぱ…………一般人と魔法使いでは…」
「はああ……嫌になっちゃうぜ」
……私は、、魔法を得る事が出来ただけの…ただの一般人。
パチュリーは、最初から……、、魔法使いで
魔法使いをも超える大魔法使い。
アイツの頭脳だって……普通の人と比べ物にならないくらいの膨大な量の知識が入ってる。
技術だって……上級魔法を幾つも会得してる……
「……私はやっと…1つ覚えたばかりなのに」
私とパチュリーでは、、
パチュリーに勝てる魔法なんてない
唯一…勝てるとすれば……運動かな
でも、魔法で勝たないと
魔法じゃないと
意味が無い
私には……
一生縮まることの無い差……
追いつきたくても追いつけない
わたしの前には何時だってパチュリーだけだ
その背中を追いかけて
追いつきたくて!
………………置いて行かないで欲しくて……
「…………はは……ダメだなぁ……」
ポタポタと涙が瞳から落ちる
「お前に……認めて欲しくて……」
「ずっと、、」
「隣にいたいからぁ」
「お前の隣に居てもいいように……」
「魔導書借りて……ずっとずっと勉強して……」
「……でも無理だ」
「…………なぁ、パチュリー……」
「魔導書……返すよ」
「本当は…焼いてなんかいない、カビだって生えてない、ホコリも被ってない」
「……大事に保管してある……」
「ずっと返せなくてごめん」
「私さ、物覚え悪くて、だから返すの遅いとお前に何か思われるのが恥ずかしくて……」
「だから……もう……最低だと思われてもいいから」
「……こんなの理由になってないよな」
「お前にとって、……本は大切な物だし」
「なぁ、聞いてるんだろ?パチュリー……」
「返事くらいしたらどうなんだ」
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