鏡越しにレオと目が合う、仕掛けるつもりだ、そして自分にも早くそこから出てこいと訴えている
「何がどうなっているの?ブラック?」
傷ついた子犬のように小さく喘いでいる彼女が、愛しくてたまらない
でも教えてやらなければいけない、店内の状況に視線を据えたまま、体を倒して麗奈の耳元に口を近づけて囁いた
「あたしの仲間が行動を起こすみたいね、助けに行かないと 」
「いや!ダメよ!よく考えて!犯人は拳銃を持っているのよ!殺されるわ! 」
麗奈は必死に訴え、ブラックのタンクトップをきつく握りしめた
そうね・・・ここでいつまでも彼女とこうしていられたら、どれほど良いか
「それはできないのよ・・・行かなきゃ 」
「ここにいて!」
ブラックは麗奈の顔をじっと見つめた、このかわいい顔を決して忘れないわ、できれば彼女とセックスをしたかったけど
もし撃たれて死ぬときは、この可愛い顔だけでいっぱいにしておきたかった
「いい?よく聞いてね、あたしが出て行ったらすぐにその端にある非常ベルを思いっきり押すのよ、あなたの所からなら4歩でいけるわ
そしてそのままここに隠れていなさい、あたしが戻ってくるまで決して動いちゃダメよ
もし・・・あたしが戻ってこなくても警察が見つけてくれるのを待つのよ、犯人達はあなたがここにいることを知らないわ、いい?絶対動いちゃダメよ 」
「必ずあなたが戻って来てね 」
ブラックの温かい手が半袖からむき出しの腕を撫でられて、一瞬麗奈はこの異常な状況を忘れた
彼は古代ギリシャの様な立派な体格をしているので、隣にいると普段からぽっちゃり体系コンプレックスがある自分が華奢で、か弱い存在になったように感じる
涙目で見つめるその彼女をブラックはすくいあげるようにキツク抱きしめキスをした
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