フーと息を吐いて、古びたアルバムを閉じて、iоは、窓の外の夕焼け空をみたんね。
「独は、きっと、あの時に渡した四本のガーベラの花束の花言葉は知らないんね」
フフッって笑いながら独の綺麗な顔を眺めるんね。
「iоも、愛してるんね」
iоがそう言った時、独の方から腕がスッと伸びて来て、独がニカッと笑ったんね。
「嬉しいこと言ってくれるねぇ。俺も、愛してるぞ。伊華」
愛おしそうに、iоの事を見つめながら独はそう言ったんね。
「四本のガーベラの花言葉、知ってるぞ。伊華がくれるもんには大体意味が籠もってるからさ、調べたんだよ」
驚いたんね。
「何処から聞いてたんね?」
ちょっと恥ずかしくなってiоは話題を変えたんね。
「えー。『あの時は、本当に大変だったんね』からかなぁ」
思い出すように独はそう言ったんね。
「始めからなんね」
「起きようにも、なんか起きれなくって」
申し訳なさそうに、独はそう言ったんね。
「変に気を使わなくてもよかったんね」
「いや、何と無く、伊華の話聞きたくてさ」
ニコニコ笑いながら独はそう言うんね。
「もう、恥ずかしいんね」
iоの膝の上から退いて、iоの隣に座った独の肩に顔を埋めてそう言うんね。
「悪い悪い」
声だけで分かるんね。絶対、楽しそうにしてるんね。
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