「力、入れんなよ」
鼻の頭に指が触れ、ちょんと冷たいものがのせられる。
続いて、額、頬、顎。
「じっとしてろ。……目は開けるんじゃねえぞ」
すっ、と顔の上を指が滑る。
滑らかで丁寧で、優しい動き。
じっとなされるがままに座っているうちに、とろりとした眠気が忍び寄ってくる。
「……おい、寝てないかお前」
「ふわっ!? お、起きてます、起きてます」
「今から疲れてんのかよ。……まあ、最近ドタバタでずっと疲れてたからな。あと少しだけ頑張れよ」
「だ、大丈夫です、ハイ」
不意に、ノックの音がした。
「こんにちは~……おっ、ロメちゃん綺麗やんな!」
「あ、ザックさん、こ******
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