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日記を手に入れた。

折角なので日々を記していこうかと思う。

しかし、この日記……随分と物がいい。

表紙は飛龍の革だろうか?発色が良く、ぴんと張られていることから、丁寧になめされているのがわかる。金具には、傷も歪みもない。これは随分と高価な代物だろう。

だからこそ、ルビーの耳飾りなら交換しても良いと持ちかけたわけだが……。

いや、そこに情が混じったことは否定できない。訳ありそうだったからな……。服も髪も美しかった。どこぞの良家のお坊ちゃんだろう。

ルビーを欲しがるということは、北へ向かうのだろう。あれは小粒だが、耐寒性能は高い。ただ、近頃北はなにかと物騒と話に聞く。その上、先日紅竜が観測されたばかりだ。無事に目的地に辿り着けるといいが……。

…聡明そうな青年だったからな。私の心配は要らないか。無事を祈るとしよう。

それにしても、この市場には活気がある。

少々物価が高いのが気に掛かるが、旅人の宿場であるなら妥当な所だ。今日の売上もまずまずだった。ここで備品をある程度売っておくことにしよう。

しかし、この街では宝石たちは性能重視で、見た目はさほど関係がないようだな。売られた宝石が乱雑に扱われて泣かなければいいが……。

日記の書き方は、これで良いのだろうか。よくわからないが、取り敢えずここで終わりとしよう。

……それでは、おやすみ。

或る宝石商の旅日記

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