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今回は奇病パロで天使病です!
天使病とは?
背中に羽が生えてしまう病気。
初めは風邪のような症状だが、徐々に背中の痛みに変わっていく。羽が対象者の栄養を吸収して栄養失調になる。治療法は見つかっていない。
ryokさんとmtkさんです!
それではスタート!
「mtkの背中の羽大きくなったねぇ」
ryoちゃんがどこか寂しそうに僕の背中を眺めながら言う。
そう、僕は天使病なのだ。いつ死ぬかも分からない奇病の1つでかかってしまった人を治す治療法は見つかっていないらしい。僕の背中の羽は日に日に大きくなっている。逆に僕は羽に養分を吸われて痩せてしまった。
「でしょ?逆に愛着湧いてきちゃったよ笑」
「綺麗なんだけどね、、これのせいでmtkがいなくなっちゃうって考えると今にでもむしりとってあげたい、、」
「急にそんな怖いこと言わないでよ、、笑 僕は大丈夫だよ、、?まだまだ生きるからさ!」
「またいろんな人を救えるような曲を作ってまた届けられるように治すから!絶対死なないから!」
僕はryoちゃんを悲しませないようにと努めて明るく言う。
すると、ryoちゃんは
「そうだね、、」
とまた寂しそうに笑った。ほんとは分かってるんだよね。僕はもう治らないって。もう死ぬのを待つだけなんだって。でも、ryoちゃんには世界中の人に優しい音色と自慢の笑顔を届けてほしいから。少しでも笑顔になってもらえるように、、。
「もう!そんな顔しないで!大丈夫だって言ってるでしょ!も〜、ryoちゃんのせいでしんみりしちゃったじゃん!」
「ごめんごめん、、笑 mtkのほうが辛いのにこんな顔しちゃいけないよね、!」
「そうだ!気分転換しに行こ!いいとこ知ってるんだ〜mtkにも見せたくてさ!病室にいるのも退屈でしょ!」
また急なことを言い出すな〜と思わず笑ってしまう。でも最近はほとんど外に出れていなかったし、気が紛れるかなと思った。
ryoちゃんに看護師さんに許可を取ってもらい、久しぶりに外に出た。風邪が気持ちよくて気温も丁度いい。絶好のお出かけ日和だ。
「ryoちゃん!目的地ってどこなの?」
気になって聞いてみた。だけどryoちゃんは
「着いてからのお楽しみね!」
って教えてくれなかった。どんなものなのかな?風景なのかな?なんだろう?と妄想を膨らませる。こういう感覚は久しぶりだ。最近はほとんど病室で過ごしていて、変わったことや面白いことは無いため、毎日退屈していた。だからryoちゃんが来てくれるくらいしか楽しみが無くて、ほんとにryoちゃんに救われてた。この人に出会えてよかった。あのとき声を掛けて、バンドに誘って、好きになれて、愛してもらえてよかったと何回も思うと同時にこの人に会えなくなってしまうと考えるとてもじゃないけど耐えられそうにない。今にでも泣いてしまいそうで、必死に堪える。
そんなとき、ryoちゃんが前を見ながら、
「これを見せたかったんだ。」
と前を見ながら呟いた。
僕はそこに広がっていた景色に目を見張った。そこには僕のメンカラである赤色のバラの花畑が広がっていた。日差しを浴びてキラキラ光っているのに思わず見惚れてしまう。
「きれいだね。」
と思わず零すとryoちゃんも
「きれいだよね。」
と笑った。
「このまま時間が止まってくれればいいのに、、」
とまた寂しそうに呟く。
「ごめんね、。」
僕はとっさに口にしてしまった。
「ごめんなさい、、(ポロポロ 」
今まで我慢していた涙が滝のようにこぼれ落ちる。
「ryoちゃんとずっと一緒にいたかったなぁ、、この先もいっしょにさ、音楽を奏でて、バカみたいなことで笑ってさ、辛いことも一緒に乗り越えて、大好きだよ。って愛してるってまだまだ伝えたかったっ、、(ポロポロ」
でもそれが叶うことは無いって分かってるから。
なぜなら僕は天使病で二度と治らない病気でいつ死ぬかも分からないから。
だからこそ今僕に出来る精一杯のことをして最期を迎えたい。
「ねぇ、。ryoちゃん、。僕ね、とっても幸せだったよっ、、?」
ryoちゃんも泣いていた。
「ryoちゃんに出会ってたくさんのことを与えてもらって、好きになってもらえてさっ、、」
きっと僕より幸せな人はいないと思う。
だってこんな素敵な人に巡り会えたんだもの。
「こんな僕のことを最期まで愛してくれてありがとうっ、、!」
ほんとにありがとう、、
ryoちゃんのこと大好きだったよ、、
意識が遠くなっていくなか、僕は今までの精一杯をこめて
「愛してる。」
と呟いた、
最後が天使病じゃなくなった、、
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