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ZERO

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ZERO

7 - 第7話 君だよ

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2025年10月25日

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第7話:捻じれた記録



「そんなはずない……俺は、そんなアカウント作ってない!」


結衣は首を傾げた。

「でも、データには残ってる。」


机の上のタブレットに、ログイン履歴が表示される。

そこにあるのは、見慣れた指紋認証のパターン。

陸のスマホと一致していた。


「ZEROの正体は、あなた。

でも——あなた自身は、それを“忘れるように”プログラムされてる。」


言葉の意味がわからなかった。


「どういう……ことだよ」


結衣は黒板に数字を書いた。


8:12


23:58


10月25日


「すべて、あなたの“記憶が壊れた時間”。

爆破も火災も、現実では起きてない。

でもあなたが“そうだった”と記録したから、世界が再構成されたの。」


陸の頭が痛む。

昨日、聞こえた声。

——“記憶は爆発する”


それは、警告だったのか。




その瞬間、教室のドアがノックされた。

結衣が振り返る。

扉が静かに開く。


入ってきたのは、川嶋先生。

血走った目で、笑いながら言った。


「朝倉結衣先生、授業はもう終わりですよ。」


その声を聞いた瞬間、

世界がまた歪んだ。


机が反転し、天井が床になる。

クラスメイトたちが笑いながら逆さに吊られていく。

壁の時計だけが、逆回転を始める。


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