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神山高校 屋上
💜_瑞希と連絡がとれない……ですか
🥞……はい
文化祭の日に……その……ちょっと、話をしたんですけど……それ以来……
💜……なるほど……
🥞でも……白石さんとは連絡とれてるなら、やっぱり、私と話したくないってことですし_
……こうやって走り回ってるのも、きっと瑞希は、望んでないんだろうな
💜……
🥞だけど、このままじゃ……駄目な気がするんです
💜……駄目、というと
🥞このままだと、瑞希が……
どこからも、いなくなっちゃうような……そんな気がするから
だから_話したいんです
💜……なるほど
難しいですね
僕には、東雲さんの背中を押すことも、引き止めることもすべきではないように思えます
だからこれは……ただの、僕自身の話です
🥞え……
💜……僕には、少し似た経験がありまして
もうこれまでだと_離れようとした相手から、強引に壁を突破されたことが
それを迷惑だと思ったこともありましたが……結果、僕は今、彼と同じ道を歩めている_
そう考えると、あの強引さは、僕にとって必要なものだったんだと思います
🥞そう、なんですか……
💜はい。当時は、なんて強引なんだろうと思いましたけどね
ただ、これはあくまで僕の話です。東雲さんと瑞希にとっては、また違うのかもしれません
🥞……
💜特に_昔の瑞希であれば『もう構わないでくれ』と、完全に関わりを断とうとするでしょうし
🥞え……瑞希が……?
💜はい
本当は_勝手に話すべきではないと思うのですが
昔の……僕が出会った頃の瑞希は、ずっとひとりでいました
🥞ずっと……ひとりで……?
💜はい。僕と瑞希は、中学時代……こんな風に、学校の屋上で出会いました
かくいう僕も、長らくひとりだったんですけどね。いつも周りとうまくやれなくて……
そして_それは瑞希も、同じようでした
あの頃の瑞希は、今と違って周りを拒絶するような……他を寄せ付けない雰囲気を持っていました
僕らは屋上で出会うたびにぽつぽつと言葉を交わしたのですが_
そこでなんとなく感じたんです
ああ、きっと僕らは似た者同士なのだな、と
_どこにいても心の内で、孤独を抱えているのだな、と
🥞瑞希が……孤独を……
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡
君も男だったりする感じ?
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡
🥞(もしも_)
(瑞希が、昔から、ああいう目を向けられてたら……)
(周りからひどい態度をとられて、あんな言葉を投げかけられてたら_)
……どんなに……瑞希は……
💜……
きっと、あの頃の瑞希ならば強引に向かって行っても、どうにもならなかったと思います
ですが……今は、僕からは”わからない”ように見えます
🥞え……
💜瑞希は、皆さんと出会ったことで変わっていった
諦めたように笑うのではなく、屈託なく笑うようになった
そして……瑞希は、僕に言っていたんです
一緒にいたいと思えるような人達を_居場所を見つけられたと
🥞…………!
💜きっと、瑞希は_
皆さんといる未来を、望んでいた
🥞……
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·
❤️ 少なくとも、瑞希はこんな結末は望んでいなかったはずよ
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·
🥞…………っ
💜その願いが、もう過去のことなのか、今も続いているのかは、僕にはわかりません
それでも、僕は……
友人として、瑞希が前向きに生きられる未来を願いたいです
だから……東雲さんの勇気と、瑞希への想いを_
そしてなにより、瑞希自身が、まだ願いを手放していないことを……僕は信じたい
🥞あ……
(まだ……終わってないのかな……)
(どこかで、まだ、重なってる部分があるなら……)
(このまま……終わりになんてしたくない_!)
(瑞希と、友達でいたいから_!)