私の名前は皐月愛(さつきあい)。
運動嫌いの私にとってはまさに地獄と言える山登りに来ています。え?じゃあ何で山登りに来てるのかって?
それはね、実を言うとここの登山”クースマウンテン”には裏口ルートというものがあって
本当か嘘かは分からないけど、そこに行くと妖精に会えるんだとか、というのをブログ記事で書いてあるのを見たからここに来たんです!
え?妖精なんてファンタジー?まあでも、正直妖精なんて居るものかと半信半疑でもいる私ですが
それでもその妖精というものに深く興味をもってしまって結局この”クースマウンテン”に来てしまったので書いてあったブログの記事の通り
この際クースマウンテンの裏口ルートを見つけて妖精を見つけようと誓った私なのでした!
登山客は皆右道の山を登って行きますが、
私の場合は別で裏口ルートに行くためには中心場所から左道に降ると裏口ルートに着くらしいので
他の登山客にバレずに私はこっそりと中心場所から降っていきました。
「ていうか、もはやこれ登山じゃなくて下山だよね〜(笑)
それにしても、裏口ルートって一体どんなところかな?ここの登山は登るほど景色が綺麗だっていうのをブログに書いてあったから裏口ルートもきっと綺麗な景色なんだろうな〜♪」
私はそんな独り言をぶつぶつ呟きながら、
裏口ルートの景色が綺麗な森で可愛いい妖精さんや小鳥が賑やかに私を出迎えてくれるのだというのが脳裏に浮かび上がりました。
そう想像している間に気がつくと私はどこまで下山していったのか分からないくらい地下深い森まで来ていました。
その景色は超荒れ地で、壊れた木や毒キノコでいっぱいになっていていました。
「え!?ここ…何処?」
私はスマホで現在地を確認すると
そこは県外で、スマホの電波も余り届かない状態でいました。
「(ヤバいどうしよう…裏口ルートに行く筈だったのにまさかこんなことになるなんて…一旦救助を待つ?でもこんな所誰が…)てっ…うわっ臭っ!」
私はしゃがみながら救助を待っていたと同時に
どこから来たのかも分からず、常に鼻を抑えてなきゃ死ぬような腐敗臭が漂って来た。
「あれ?こんな所に看板なんてあったっけ?」
左方向を向くと、そこは通路になっていて左側には古びた看板が設置されていた。
その看板には浮き彫りで彫られているような文字が書いてあった。
「!!…」
私は思わず衝撃を受けた。文字を見てみるとそこには”裏口ルート”と書かれてあったからだ。
「は…ハァ!?何それ!登山は綺麗で森林は汚いぃ???どゆことだよ!!」
ここが裏口ルートだったことに腹が立ったのか、私は冷静でも居られない状態だったため、誰もいない森林の中で怒鳴り散らした。
けど、こんなところで怒ったって意味は無いと思って一旦落ち着き、ここの裏口ルートの通路を渡ってみようかと思いました。
「…‥あんま行きたくないけど一応行ってみようかな…。こんな所でじっとしたって気味悪いし…。」
もうこの森林の空気が段々と嫌になってきた私は勇気を振り絞ってその通路に行きました。
通路を歩いてから14分後くらいが経ち、もう真暗な夜です。
「もう夜か…もういつ来たら出られるんだろう。」
歩いても 歩いても同じ道が続いていて、私のスタミナもそろそろ限界が来た時でした。
そしたら、どこからかバーンバーン シャ〜ンシャ〜ンという明らかに楽器と言える音が、遠くも無ければ近いところでも無い所から聞こえてきました。
「!?」
聞こえる音の先を見たら、そこには明るい光が灯っていて自分のいる方向に近づいてきました。
光の先はよく見えませんでしたが、何人かの人達でお神輿を担いでいたので、お祭りをやっているのかな?と思いました。
それを見た私は、人間がいたのかと思い、嬉しくて神輿を担いでいる人の所へ駆け出しました。
「あの!すみません!」
その人は振り返ると、20代前半くらいの若い男性だった。その他にも彼と同じくらいの男の人が私の方を見た。
「はい?どうしました?」
その人の服装はまさに祭りと言える法被を着ていて、頭には鉢巻を巻いている。
ただ、一つ気になるのが担いでいる腕に包帯を巻いていることだった。
普通怪我人は神輿なんて担いだら駄目な筈じゃ‥
「ちょっと道に迷ってしまいまして、、その腕…大丈夫ですか?」
私は目線を男の人の担いでいる腕の方を見ながら少し疑問系で言いました。
「アハハッ 全然大丈夫ですよ。大した怪我じゃありませんから。特に腕を骨折したってわけでも無いですし〜」
その人は明るい笑顔でそう言った。
その包帯を見るからに全然そうとは思えず、絆創膏無かったからかな〜?と思って余り触れないでいました。
「それより、こんな夜中なのに道に迷ったんですか?しかも女性一人でなんて危ないですよ!」
さっきの笑顔はどこに消えたのやら、その男の人は明るい笑顔から急にキツイ顔になった。
まぁ女の子一人がこんな夜道に出歩いてたら…そうなるわな。
「お?どうした白兎ぉ〜??」
その男の人の右隣には、一緒に神輿を担いでいるかなり初老のおじさんがその男の人に神輿側から声を掛けていた。
どうやらこの男の人は白兎(ハクト)という名前らしい。変わった名前だ。
「父さん、どうやらこの人迷子になったらしいんだよ!これ、家に泊めないとかなりまずいんじゃない!?」
白兎さんは血走った様な喋り方で、その初老のおじさんに今すぐ私のことを連れて行くように私の腕を掴んでいる。
後、この白兎さんと初老のおじさんは親子らしい。
「何だと?!いかんそれは!!そこのお嬢さん、今すぐワシらと一緒に来い!家に泊めたる!」
「ついてきて!」
「え?」
家に泊める…?何を言ってるのかさっぱり分からないまま
私は白兎さんに手を引っ張られながらも、初老のおじさんのもとへ走ってついて行かされた。
すると、そこにはいかにも人が住めないようなボロい小屋があり、私達はその中に入った。
「ようこそ。ここがワシらのマイ、ホームだ!」
初老のおじさんが大袈裟に手を両手に大きく広げて言った。どうやらここの家はこの親子の家らしい。
「マ、マイホームって随分凄いところですね…びっくり仰天」
私は苦笑いをしながらそう言い、最後に一発ギャグをかました。もちろん凄いというのは違う意味でだ。
だって…中も見た目と同じように壁が剥がれていて穴が無数に空いているし、ハエやGや蛾がウヨウヨと居てていかにも廃墟と言っても過言ではないくらいの家なのだから。
「話を変えますけど、貴方、この村に住んでる方じゃありませんよね?」
初老のおじさんの右隣りに居た白兎さんが私に問いかけた。
「え?あ、はい。そうですけど。」
村という言葉が気になる…私は先程通った裏口ルートは村だったのかと思っていた。
「やっぱり…通ちゃったんですね。此処。」
白兎さんがガッカリしたような表情で左手に顔を被せていた。
「わかりました。取り敢えず、貴方が”ここ”に来た経緯を話してください。」
白兎さんはまたキツイ目で私の目を見ていた。
私は既にこのような状況になっていて頭が真っ白で上手く話せなかったが、ここに来た経緯を二人に手短に話した。
「ということがありまして…。」
「成程な…お嬢さんはブログとやらで裏口ルートと呼ばれている森に妖精がいるからクースマウンテンっていう登山から降りてここに来たということだな。」
「はいぃ…」
「裏口ルート…ブログ、クースマウンテンって、確かひいおじいちゃんが言っていた”架空もの”じゃなかったっけな…」
「そうなの!?」
私は思わずその言葉に衝撃を受けて、尻餅をつき、大声で言ってしまった。
「(あれが架空なはずが無い…そもそもブログが架空だなんてもっぱら嘘!あの登山に来たからこそ、ここに来てしまった訳じゃん…)」
私はもう頭がこんがらがってしまって何が何だか分からなくなっていた。
「お嬢さん、アンタはここに居ちゃ行かん。今すぐ帰ったほうがええ。」
「帰るってどうやって?!」
「取りあえず落ちついてください。良いですか、お嬢さん。貴方は…」
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はい!こんにちは〜!🐳です!
初めての小説だから、後半ガチでガバガバになってしまってかなりアレだし主人公の敬語がどんどんなくなっているけど((語彙力皆無
ここまで見てくれて有難うございました!♥
続きもいつか(?)更新しますので、待っていてください!
またねー!!
コメント
2件
うぉぉぉ!!すげぇクオリティ高い!!続き楽しみにしてるね〜!