魅了の魔女と皆の王子様

Q,「魔術師と呪術師って何が違うの？」

A,「洒落た言い回しをするなら、魔術師は『奇跡の体現者』、呪術師は『奇跡の再現者』って所だな。

まずこの世界には二種類の人間がいる。血液と共に魔力が全身を流れている奴と、いない奴だ。後者ならまず魔術師にはなれねぇ。更に、魔力がその身に流れていようとその魔力を魔法として発露できなきゃ駄目だ。宝の持ち腐れって奴だな。詰まる所、魔術師ってのは生まれ持った才能がなけりゃなれないものってわけだ。ここまでは魔術師だろうと呪術師だろうと一般人だろうと、大体の奴が知ってることだな。

次に、呪術師の話だが…呪術師になるには魔力の有無は関係ない。呪術師ってのは、薬を調合したり魔法具を作ったりして魔法を再現する奴らの総称だ。だから、魔法が使える奴でも呪術を研究してる奴は多い。ババアが正にそれだ。あぁ…あと、これに関しちゃ全て知識とセンスが物を言う。知識に関しては呪術師に弟子入すれば何とかなるが、センスは…なぁ。まぁ、センスと言えば磨くものだし案外何事も為せば成るもんだ。

まとめると、魔術師は俗に言う魔法使いで、呪術師は魔法をあの手この手で再現する奴らってことだ。魔術師はともかく、呪術師にゃ夢があるだろ？というわけで、そこのお前も呪術師にレッツ弟子入り！…あ、弟子入りするなら俺以外の所によろしく」