Br視点
久々に出る外は雲一つない晴天に桜が満開でとても映える写真が撮れそうだな〜と病院のドアの前で思った
看護師さんが付き添いで来てくれて、病院のドアを出た瞬間
聞き馴染みのある声がした
Kn「え……、Br?」
目の前には少し細くなっていた、今一番会いたくない人…彼がいた
正直とてもびっくりした、そして涙が溢れるかと思った
久しぶりに見た彼に感動して…
けど、僕はすぐ彼に笑顔を向けた
『お久しぶりだね…Knさん』
彼も、今にも泣きそうな顔をしていた
数秒たってから彼の口がひらいた
Kn「ぇ…お…お久しぶりだね…」
『元気にしてた??』
Kn「う…うん」
今の僕にはこれくらいしか聞けないな〜と思ったし、ここでずっと話すわけには行かない
あとこれ以上彼と…話がしたくなかった
今すぐにここを立ち去ろう
『そっか…よかった…』
『じゃっ…僕行くね』
彼の横を通り過ぎようとした
その時
Kn「まっ…まって…」
「どっ…どうしてBrはここにいるの??どうしてそんな格好をしてるの?」
振り返りたくない
絶対に聞かれる
嫌だ
けど、彼と話せる機会は今日以外ないかもしれない
僕はゆっくりと彼の方を向いた
『…別のところ行って座って話そっか』
僕は隣いた看護師に言って、屋上に向かうことにした
屋上についた時、付き添いの看護師さんは
「何かあったら呼んでください、ではごゆっくり」
といって戻っていった
きっとこの場をふたりにしてくれたんだろうなと思って感謝した
どちらも口を開かずに少しの間静寂が訪れた
ここで彼から話を出すのは難しいだろうなと思った
『珍しいね、こんなところに来るなんて』
Kn「…散歩しに来た ここの桜もきれいだから…」
『綺麗だよね〜』
ほんとうに病院の桜は綺麗だ
Kn「ねぇ…どうしてここにいるの?」
やっぱ聞かれるよな…聞かれたくなかった…
でも、もう…話すしかないここまできたら…
『……僕、病気になったんだよね』
彼はとても驚いていた
Kn「いぃ…いつから?」
『Knさんと別れる少し前くらいから…かな』
僕は正直に言う
彼の顔を僕は見ることができなかった
きっと……
Kn「なんで言ってくれなかったの…!なんで!」
彼はとても怒っていた
そりゃそうだよなぁ…
言いたかった…けど
僕には来てほしくない理由があった
『…いったら絶対…毎日来るでしょ?見舞いに、Knさん』
Kn「そりゃ、そうでしょ 恋人だったら」
やっぱそういうよね…
『そうだよね…僕はそれが嫌だったんだ』
『僕はKnさんに毎日見舞いに来てほしくなかった』
『だって、僕のこと気にしてたら好きなことする時間減るでしょ?』
『こんなところに毎日毎日きたら約2年無駄に過ごすってことじゃん』
『Knさんには友達たくさんいるし、そういう人たちと過ごしていた方が楽しいと思った 病気の彼氏といるよりさ』
彼は固まっていた…
どうしてそんなこというのだろうという目で…
Kn「え…じゃぁ俺と別れた理由ってこれ…?」
絶望しかけてる顔
きっとそんな理由で…って思われてるだろうな
『うん、そうだよ』
その言葉を聞いた彼はここから出ていってしまった
そう…だよな
きっと彼は絶対納得いってないはず…
僕のあの選択はやっぱ間違ってたのかな…
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