テラーノベル
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子どもの頃の記憶。
パパ「なあ、冬花の仕事、もうやめにしないか。」「冬花、最近つらそうに見えるんだ。」
ママ「何言ってるの?冬花はもっと続けさせるべきよ。冬花だってやりたいって言ってるじゃない。」
パパ「お前は冬花を見てない。冬花を通して、自分が認められたいだけだろ。」
ママ「なんですって!」
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冬花と直弥、大学2年。4月。
「直弥、海見に行きたい。」
「僕、免許ないよ」
「電車でいいじゃない。行こ。
連れてきたい場所があるの。」
休日の海へ。
「…ここ?」
「うん。
昔ね、初めてドラマで役もらった時に、撮影前に練習しようって。パパとママが連れてきてくれた。
…春の海は好き。
静かで、やさしくて、
冬みたいにさびしくないの。
ひとりじゃないって、思える…」
「…冬花は」「ひとりなの?」
風が吹いて、直弥の髪が揺れる。
冬花は、答えない。
「…直弥。」「抱きしめて。」
「…うん。」
言われるままに冬花をやさしく抱きしめる。
「キスして。」少し目を見開く直弥。
ほんの少し沈黙。「…うん。」
冬花は背が低いし、
直弥は高すぎて少しぎこちない。
「直弥。」「冬花のこと、好きよね?」
「…うん。」直弥は笑顔を崩さない。
「……そう。」
おいしくるメロンパン
『look at the sea』。
コメント
1件
うわ、めっちゃ刺さった……。子どもの頃の記憶のシーン、パパの「冬花を通して自分が認められたいだけ」って言葉が重すぎる。それがあっての今の海辺のやりとりだから、冬花の「抱きしめて」がただの甘えじゃなくて、心の奥の寂しさからの言葉に思えてさ。直弥の「うん」しか言わない優しさも、逆に距離感じちゃって切ない。春の海の描写がきれいだった分、余韻が残るわ……。