俺は桃、高3
俺には一個下のかわいい弟、赤がいる
そんな赤は今日、風邪をひいてしまって学校を休むことになった
桃「それじゃあ行って来ます」
桃「安静にしてろよ?」
赤「…わかってるよ」(顔逸)
こんな風に、今は赤は反抗期真っ只中だ
昔みたいに抱きつきに来てくれないのは少し寂しいが、まあツンデレな赤もかわいいのでいいだろう
今親がばあちゃんの家に行っているため、1ヶ月ほど家を空けることになっている
だから、反抗期の対象が強く俺は向いているためいつもは頑なに俺の前ではツンツンしているが、今日の赤はとても寂しそうな顔をしていた
顔を逸らしたため、はっきりとは見えなかったが、今日の俺はすぐに帰ることを心に決めた
そして、嫌がられても目一杯甘やかしてやろうかと考えていた
そのため、学校でも赤のことしか頭になかった
いつもはツンとしていても一緒に学校へは行ってくれて、たまに笑顔で話してくれた
でも今日はそれがない
悲しくてたまらない
休憩時間も赤への心配と寂しさが募って机へ突っ伏していた
友達「桃〜」
友達「どーしたんだ!今日は赤くんの話しねーのか?」
桃「…今日、赤風邪ひいちゃって休みなんだよ…」
桃「…はぁ、大丈夫かなぁ、」
桃「…って、いつも俺そんなに赤の話してるか?」
友達「いやしまくりよ」
友達「女子に告られた時もテストでいい点を取った時もクールにいるのにさ」
友達「毎日休憩時間、赤くんの話をする時だけはものすごーく笑顔なんだから」
桃「…え、まじか、」
桃「俺、そんなに顔に出てる?」顔触
友達「めちゃめちゃ」
友達「クラスの全員知ってると思うぜ?」
桃「…まじかぁぁ!!」
桃「え、じゃあ俺いつも赤の前でこんな感じなの、?」
桃「え、待って、もしかして最近赤がツンツンしてるのって反抗期とか関係なく、俺が鬱陶しかった、?」
桃「え、え、俺、赤に嫌われてる??」
友達「ちょいちょい!!落ち着け!!」
友達「まず嫌われてたら一緒に学校行ってくれないだろ?」
桃「…いや、まあまあ、、」
友達「今は嫌われてるかよりも体調心配してあげなさい!」(デコピン)
桃「いてっ!?」
桃「…ああ、そうだな、」
桃「…そういえば赤、少し泣きそうでもあったんだよな…」
桃「…赤ぁ、無事でいてくれよぉ、」叫
先生「おーい、桃、」
先生「また赤のことで叫んでるのか…笑」
先生「ブラコンなのは良いが、そろそろ授業始めるぞー」
桃「またって何ですかまたって!!」
まあそんな感じで学校は終わった
そして、走って家へ帰宅した
桃 ガチャ
桃「ただいま〜」ボソッ
よし、手洗ったら赤の部屋へすぐさま行こう
(赤の部屋)
桃「赤〜、大丈夫か?」ガチャ
桃「って、あれ、いない?」
なぜかそこには弟の姿はなかった
え、俺本当に嫌われたんじゃないよな、?
いや、落ち着け、俺
一旦落ち着いて、自分の部屋へ戻ろう
そうしよう、着替えて考え直そう
(桃の部屋)
桃 ガチャ
赤 スースー
え、赤!?
まさかこんなとこにいたとは、
え、というか俺の服着てんじゃん
しかもペンギン抱いて
なにこれ、可愛すぎるんですけど!?
桃「赤…」ヨシヨシ
赤の頭を撫でるためにベッドに座ると、赤の目元が涙で少し濡れていた
桃「…赤、寂しかったのか?」ヨシヨシ
赤「桃に、」ボソッ
赤「はやく、帰って来て、よ、」ポロポロ
え、やばいって、赤、俺がいなくて寂しかったの?
だから俺のベッドで寝てんの?
だから俺のトレーナー着てんの?
可愛過ぎんだろ、俺の弟。
ごめんな、学校なんか休んでずっと赤のそばにいれば良かった
…いつもツンツンしてるから甘えにくかったのか?
…もう〜、いつでも甘えてよー!!
兄ちゃんさみしいよぉ、
こんなことを学校で言いまくってるからブラコンとか言われるのか?
まあ赤が俺を嫌ってなさそうで安心した
そして更に赤が愛らしく見えて今すぐ抱きつきたい感情をなんとか抑えた
赤を起こしてしまっては申し訳ないからな
桃「赤…好きだぁ」ヨシヨシ
赤「」グスン
そして俺は赤の横で頭をずっと撫で続けた
ざっと1時間半くらいだが、全然苦ではなかった
赤「…んん、」
赤「桃に、?」
桃「赤、ただいま」ニコッ
やばいって、可愛すぎるよ寝起きのお顔
少しトロンとしてて昔の赤を思い出して懐かしく思う
赤「…」ギュッ
そんなことを考えていた俺は、ふいに赤に抱きつかれた
桃「おーおー、どうした?笑」
桃「甘えたくなったか?」
赤「」コクコク
赤「桃にぃ、」ポロポロ
桃「俺はここに居るから」
桃「遠慮せず甘えな」ニコッ
正直、さっきの寝言をきいてから少し心配もあった
赤オタクが強く出てしまっていたものの、いつもツンとしてしまっているからこそ、朝甘えようにも甘えれなかったのだろう
赤「桃にぃぃ」ポロポロ
赤「頭あついよぉ、」ポロポロ
桃「よしよし」
やっぱりしんどかったよな、
ごめんな俺が気づいて無理やりにでも甘えさせれば良かったな
そんな少しの後悔を胸に抱いた
赤「うぇぇん」ポロポロ
赤「いつも、冷たくて、ごめんなさい」ポロポロ
桃「ん〜?」
やっぱり気にしてたか、
そんなこと一切気にしなくて良いのに
桃「大丈夫、気にしてないよ〜」ヨシヨシ
むしろ赤がスクスク育ってくれてるのが俺は嬉しいよ…😭
赤「やだぁ」ポロポロ
桃「なにがやだなの?笑」
赤「いつも、甘えられないの、やだなの」ポロポロ
赤「もっと、甘えたい」ギュッ
なあほんとにさ、
俺の弟可愛すぎるんだって
俺のライフが持たねぇよ、
というかほんとにごめんな、赤
俺が嫌がられても率先して甘えさせてあげるべきだったな
そんなことを考えながら、俺は気持ちとは裏腹に冷静に思っていることを伝える
桃「そっかあ」ヨシヨシ
桃「じゃあこれからもいつでもギュってしてあげるよ」
赤「ほんと?」
桃「ほんと。」
桃「今だってしてるだろ?」
赤「やくそく、ねっ?」ニコッ
桃「おう!」ギュッ
赤「…」スースー
また寝ちゃった
でも良かった、今度はいい笑顔してて
桃「赤ぁ…大好きだよぉ、」ギュー
赤「んへっ!」ニコッ
!?!?
ほんと、俺の弟可愛過ぎて困ります
次の日
俺は、また1人で泣いてしまわないように赤と一緒に俺のベッドで寝た
多分こいつは無意識だが、俺が布団に入った瞬間に抱きついて来た
ぬいぐるみが少し邪魔だったがそんなことはどうでもいい
赤よりも先に起きてご飯作ろうとパジャマを脱ぐ
桃「…あ、」
桃「俺のトレーナー、赤来たまんまじゃん」
何度見てもダボっとしたトレーナーの袖を握ったままスヤスヤと寝ている赤が愛らしくてたまらない
まあ、トレーナーは置いといてズボンや靴下を履いていたら、後ろから声がした
赤「ん〜!!」伸
赤「…甘えすぎちゃったかなぁ、」
まあもちろん、すぐさまそれを否定する
桃「そんなことないよ」
赤「…え?」
赤は俺がいることに気づいていなかったみたいで素っ頓狂な声を出した
赤「ち、ちょっと!服着てよ!」目逸
俺の上半身を見てそう言い放った
事実ではあるが、少しからかってみることにする
桃「俺のトレーナー、赤が着てるしなあ」
赤「…え!?」
忘れていたのか、少し赤面して突拍子のない声を出す
赤「えっと、これは、その、」
そしてそのまま言い訳を必死に考えている姿がとても愛おしい
桃「ふふっ笑」
桃「甘えたかったんだよなー?」
桃「赤ちっちゃいから俺の服ブカブカじゃん笑」
桃「…萌え袖なっててかわいいよ」
ついつい思ってることがたくさん口から出てしまう
赤「!?」
そして更に顔を赤くした弟は、もっと可愛い行動を取る
赤「さ、桃にぃのばかぁ!!」ポカポカ(優殴)
桃「怒んなって〜」
桃「…ま、また寂しい時とか甘えたい時とか」
桃「いつでも俺の服着て彼シャツしてくれていいからな」
と、本当に伝えたかったことはしっかりと赤の目を見て伝える
赤「…え、いいの?」
桃「おう」
赤「桃にぃ〜」ギュッ
少し驚いた顔をした赤は、すぐに嬉しそうな泣き顔になって俺に抱きついてくる
桃「よーし、甘えろ甘えろ!」
今度は後悔しないように、たくさん甘やかすことを再度心に誓う
…ところで、“彼シャツ”ってのは否定しないんだな
・ ・ ・ ・ ・
かっこいいお兄ちゃん!って感じに見せてたさとみくんの裏を見せまくってたら莉犬くん視点の2倍以上の量になってしまいました🙄
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
皆さんは赤視点、桃視点、どっち派ですか??
コメント
1件
ん〜、どっちも神だったんですが 強いて言えば桃くん視点が好きです! クールなお兄さんが心の中で 可愛い可愛い言ってるのが最高に 尊かったので!! 主様天才すぎます🫶🏻💕