(前話は長かったので今話から短めにしますね。)
徳妃の宮、|米紅宮
「失礼します。」
「あの、ご機嫌よう。ゆ、玉緑様。」
照れ顔で言う淑妃ははっきり言って可愛らしい。
「ご機嫌よう。甘石様。」
米紅宮の主───|甘石妃は貴妃の銀朱妃と違って幼さが残る可愛らしい顔立ちだ。そして国1番と言える程の舞をする人物だ。
「・・・それでね!、、、玉緑様聞いていらしゃます?」
「あっすみません。何の話でした?」
「もう、、。街で有名な月餅の話ですよ。そしてその月餅を購入したので今度宮に来てという事ですよ。」
「その月餅なら先程、紅玉宮で頂きました。穀物と白餡が美味しかったです。」
「えっ、ほんとっ!いいですねえ。」
と嬉しそうな笑顔をしている。
(癒されるなあ。)
「その簪も美しいです。」
甘石妃は頭に挿している簪に触れる。
「ああ、この簪は一昨日、へ、陛下からくださって。」赤く染めた顔を隠すように服の袖で顔を隠す。
(可愛い♡女子同士の恋愛は嫌だが可愛いと思う感情は仕方がない。もう少し揶揄ってみようかな。)
「ふふ。お似合いでいいですね。甘石妃の名前に入っている甘石粉色があって素晴らしいです。」
「、、、、。ぁりがとぅございます。」
(照れている。楽しくなってきた。)
「その言葉を陛下におしゃったら喜びますよ。それも甘石妃だから。」
「そうです、か。」
甘石妃からほぉわぁんと湯気が出ているのを見る。いや、そこに無いがあるように見えたのだ。
(イジりすぎたな。そろそろ淑妃の所へ行くか。)
「では、今日は失礼しました。」
玉緑は席を立ち上がる。
「はい、お話ができて良かったです。」
甘石妃は可愛らしい笑顔を見せる。
(可愛い。天使みたいだ。)
「ではまた今度。」
・・・
(はあ。癒されたぁ。)
玉緑はうっとりした顔になる。
「玉緑様、ぼ一っとしないでくださいね。」
「え、あはい。」
(そんなにぼ一っとしていたかな?)
(キリが悪いけど続きは次回にしますね。)
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