テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🥷🔫×💡 になります!
地雷の方はback!!
※センシティブ要素アリです
※♡喘ぎあり、キャラ崩壊もあるかも
※nmmn注意
※ちょっと不穏あり
※ご本人様とはまっったく関係ございません
💡「」
🥷🔫『』
すごく長いです。
吸血鬼パロ
┈┈┈┈┈┈
──ねぇ、知ってる?吸血鬼の話。
ああ、噛まれると自分も吸血鬼になっちゃう、あれ?
そうそう!でも本当は違うんだって。
吸血鬼に噛まれるとね──
┈┈┈┈┈┈
「あー、暇暇暇!!」
「うるせぇ」
十字架の掲げられた小さな教会。そこにいる2人の青年。
2人は、吸血鬼を狩る役目を最近、与えられた人間だった。
「だってさぁこやなぎ、この辺全然吸血鬼いないじゃん!!」
「いないのはいいことだろ。」
「そうだけどさぁ…。」
それにしたって、狩ることを仕事にして生活し始めている分には分が悪い。
街の人に被害がないのはいいことだ。本当に。
「はぁ。暇だな…?!」
すぐ側で聞こえた叫び声に、反射で体が動く。
「行くぞ伊波。」
「わかってる!」
街のはずれの一軒家。たしかあそこに住んでいたのは若い女性であったはずだ。少し前にお世話になったことがある。
実家から出てきて一人暮らしをしてるんだとか。
窓から出てきた吸血鬼を小柳に任せ、家の中にいる女性に駆け寄った。
「ぁ…まって、いかないで…、あの人に会いたい、あの人と生きたい、」
「は…?」
彼女の視線の先には、颯爽と飛び立っていく吸血鬼の姿。
「何言ってんですか!!あれは吸血鬼ですよ?!」
「分かってるわ…、でも好きなの…!」
「はぁ…??」
彼女の言っていることが分からない。自分を傷つけた化け物に、どうして好意を抱けるのだろう。
──きもちわるい。
これはそう、ヴァンパイアハンターとして当然の感情だ。
この仕事に就く前から感じていたけれど。
「おいライ、何があった?」
「小柳、逃がしたね。まぁいいけど。この人様子がおかしい。」
まだ吸血鬼の生態をよく理解できていない俺たちでは、彼女がどんな状態なのか検討もつかない。
「病院まで運ぶしかないね。」
***
「それで、吸血鬼も逃がして女性の状態もわからないまま帰ってきた、と。」
「ぅ…、」
ぐうの音も出ない嫌味に思わず唸る。
「全く…君たちが新人なのは分かりますけど、せめてどっちかは成して欲しかったものですよ。」
「すみません…」
紫色の長髪に水色のメッシュ。まるで女性のような容姿は、なんとも言えない美しさを秘めている。
「小柳くんもライも、誰が君たちをハンターにしてあげたと思ってるの?お給料あげないよ?」
「えーっ!それは困る!!」
「でしょ。そこで、一個提案があるんだけど。」
星導の悪い顔だ。何かを企んでいる。大体ロクなもんじゃないが、ごく稀にとっても美味しい話があるから聞き逃せない。
「最近、この辺りで何人もハンターが挑んでは返り討ちにあっている吸血鬼がいるらしいんです。それを倒して来たら……」
「賞金200万。」
「「200万?!?!」」
今日のは美味しい話だった。いや、美味しすぎる話だ。
こんなの、やるしかないだろ!!
「じゃあ特徴話すからよく聞いて。」
要約するとこう。
・容姿は10代から20代辺り。
・白髪に特徴的な瞳。
・身のこなしが軽く、術をよく使う。
「すっくな」
「しょうがないでしょ、帰ってこれた人がほとんど居ないんだから。……あ、それと最近、」
「「いってきまーす!」」
「ちょっ、聞かないと損するよ!こらー!!」
星導の退屈な世間話なんて聞いていられるか。今すぐそいつを探しに行くしかない!!
小柳も同じ意見なようで、目がキラキラしていつもより楽しそうに見える。
今の時刻は真夜中2時。白い髪は夜ほど目立つ。きっとすぐ見つかるはずだ。
***
「ぜんっぜん見つかんねぇ!!」
雑魚を倒しつつ、暗闇で目を凝らすのは骨が折れる。街中を駆け回ってかれこれ1時間は経った。
「こんなに見つかんないことあんのかよ…」
流石の小柳でも息切れしている。辛い。
「今日は諦めるかぁ…。」
「あぁ。」
もう倒されてしまったならそれはそれ。ざまぁみろだ。
出来れば俺たちで仕留めたい、くらいだし、明日でも遅くは無い。
自分で自分を納得させて小柳と別れる。
小柳は、ヴァンパイアハンターの才能があると勝手に思っている。
特に剣の使い方が上手い。特殊な術だって使えない訳じゃないし、初めはあいつこそ吸血鬼だと思っていた。
街の笑顔を奪う吸血鬼が嫌いだ。小柳とはそこで意気投合して、小柳の知り合いであった星導の協力を経て、こうしてハンターとなれた。それも最近のことだが。
俺の家は街のはずれの森の近くにある。
しかし、昔からその森には吸血鬼がいるという噂が絶えず、その森の近くに住む俺まで吸血鬼扱いされたものだ。
「…よっ、と」
教会の扉を開く。毎日ここで、お祈りをしてから家に帰ることにしているのだ。
「……は…?」
『なんやお前。』
入って正面にある大きなステンドグラスの前。祭壇の台に腰掛ける美しい青年。
真っ白い髪が、ステンドグラスを通した月の光で虹色に染まって見える。
「誰だ、お前。」
『今僕が聞いとるんやけど…。』
彼が口を開く度に目につく鋭い牙。こいつは吸血鬼か。
懐から常備しているピストルを取り出し、そいつに向けた。
「俺はお前らを狩るのが仕事なの。だから死んで。」
『…ふーん、またか。』
慣れた様子が鼻につく。他にも同業者を殺したことがあるらしい。
「はっ?どこに……」
瞬きひとつの間に祭壇から消えていた。
『こっち。』
と思うと、後ろから耳元で囁く声。
真隣にある顔は、なんとも美形。ムカつく。
そこで初めて気づいた。綺麗なオッドアイに。
白い髪に、美しい特徴的な瞳、軽い身のこなし…。
「っ、!お前か!!」
さっきまで見つけたくて仕方なかったのに、いざ見つけると緊張や不安で指先が震える。
小柳がいたら、もう少し違っていたかもしれないのに。
『お前、見たことないな。もしかして新人だったりするん?』
「だったらなんだよ。」
『ふーん…』
ニヤリと口元が緩く弧を描いた。目は鋭く、圧で押し潰されそうになる。
「……×××」
そいつが何かを唱えた瞬間、状況を把握する間もなく目眩が襲った。
「っ、?」
なんだ、これ。ぐらぐらして、貧血の時みたいな。
「こや、なぎ…?」
さっきまで吸血鬼がいた場所に、小柳がいた。こんなところにいるはずない。そんなのわかっているのに。
──来てくれたんだ。
少し、心強く感じてしまう自分を恨みたい。
そう思っていると、小柳がゆっくりと口を開いた。
『お前、弱いから一緒にやりたくないんだよ。』
『このままここで──』
──死んじまえよ。
──あんたなんて、死んじまえ!!
違う。ちがうちがうちがうちがう!
おれは、おれはただ、すきなことをしていたいだけなのに。
ごめん、ごめんなさい。ごめんなさい、
「…ぉかぁさん、」
はく、と息を吐き出したところで、視界のぐにゃぐにゃが消えて、小柳が白い吸血鬼に戻った。
一歩、また一歩と近づいてくる。コツコツとなる靴の音は、俺の死へのカウントダウン。
壁に背中を預ける俺の前で音が止まる。身長はほとんど同じだと思ったのに、俺が少ししゃがんでいるせいで見上げるような構図になっているのが気に食わない。
そのままの状態でずっとこちらを見つめてくるのがなんだか無性にイライラした。
「…ころすなら、はやくころせよ。」
既に俺の完敗だ。力の差は歴然だった。どうせならいっそ、潔く死にたい気分だ。
彼が手を上げる。目を伏せて、時を待った。
「……い゛っ?!」
肩の奥に鋭い痛みが走る。目を開くと、白い吸血鬼が俺の肩に噛み付いていた。傷は熱を持って、じんじんと痛む。
「お、まえ…!はなれろ!!」
突き飛ばすと、案外すぐに離れてくれた。
口元に付着した血を舌で器用に舐めとり、ふっと笑った。
『…お前のこと、気に入った。』
「…は?」
『ありがとな。血、美味かったで。』
そう言うと、吸血鬼に似合わない、煙に巻かれたような術を使って消えた。
そこにたった一人、残された俺は。
「いみ、わかんねぇ…。」
結局殺されなかったことへの安堵と、まだ酷く痛む傷の痛みと、彼の言葉の意味への困惑でもうグチャグチャだった。
┈┈┈┈┈┈
目が覚めると、教会の中だった。そういえば昨日はここで…。
純白の美しい髪。左右非対称のキラキラ光る瞳。青年のような優しい笑み。それなのに、牙だけが吸血鬼だった。
「……きれぃだったなぁ、」
口から自然と零れた言葉に、自分で目を見開いた。
おれ、いまなんて?
その瞬間、教会の扉が勢いよく開いた。
「っ、ライ?!」
「ぁ…こやぁ、」
「どうした?!何があった!!」
小柳の焦った表情を見るのは久しぶりだ。相変わらずかっこいい顔をしている。
彼も……、?
なんで、こんなこと。
小柳が俺の肩をつかみ、上体を起こした。が、急な痛みが襲い、顔を顰めた。
「お前…、噛まれたか?」
こくりと頷く。
「っ、まずいな。歩けるか?星導のとこまで…」
無理だ。立ち上がるだけで精一杯なんだ。これ以上動くのは難しい。
「…俺がおぶっていく。揺れるけど我慢しろよ。」
やっぱり、小柳は優しい。あんなこと言うわけがない。やはり所詮は吸血鬼。精神攻撃なんてなんてことないのだ。
***
『………。』
太陽の光を遮る森の中。影に佇む青年はニヤニヤと不敵な笑みを浮かべている。
『……らいって言うんや。』
何度も名前を呼んで、楽しそうに笑っている。
と思えば今度は顔を歪め、怪訝な顔で揺れている。
『こやぁ?誰やそれ。』
不貞腐れた様子で、今度は別の名前を呼んだ。
『もーええよ、わたくもくん。帰っといで。』
彼の呼びかけに応じ飛んできたのは、彼によく似て真っ白なまるで雲のような物体。
吸血鬼である彼に似つかわぬそれこそが、彼に別の場所の会話までそのまま伝え、彼はそれを面白そうに聞いていた。
『次、いつ会えるかなぁ?』
青年は、自前の牙を見せながら無邪気に笑った。
┈┈┈┈┈┈
おかしい。おかしいおかしい、おかしい!!
あの日から3日。ことある事に、白い吸血鬼の顔が頭に浮かぶ。ふとした時に思い出してしまう。
そうだ、名前はなんていうんだろう?好きなものは?やっぱり血?あの綺麗な目は生まれつきなのかな。
ああ、ほらまた!!
「ライ、大丈夫?」
「ほ、しるべ…」
星導に心配されるなんて。それほどまでに自分は分かりやすいだろうか。
「最近様子が変だよ。何かあった?」
「やっぱりあの時の吸血鬼に何か……!」
「いや、だいじょうぶ…。」
納得行ってないのは顔を見ればわかる。
しかし、これはまずいことになった。星導に心配をかけると、ハンターとしての仕事を休ませられる。この仕事は量で対価が決まるから、休む訳にはいかない。それならどうすればいい?
──もう一度、彼に会いに行こう。
***
3日前からずっと、教会に行くのは控えていた。また会う可能性があったから。
3日ぶりに、無駄に大きい扉を開いた。
『あっ、今日は来たんや!』
「…っ、」
なんだこれ。意味わかんない。
嬉しそうに駆け寄ってくる吸血鬼。気持ち悪い。きもちわるい。きもちわるい!!
…なのに、なのに。
『僕、カゲツって言うんよ。』
心臓がドキドキして、目が離せない。
カゲツ。かわいい。かっこいい。綺麗。すごい。綺麗。もっと近くで見てみたい。かわいい。すごい。かっこいい。綺麗。
すき…?
「…♡♡??」
おかしい。そんなわけない。嫌いだ。吸血鬼なんて嫌いだ。
逃げなくちゃ。
『やっぱり、効いとるな。』
「っえ、?」
教会の床の真ん中で、神様の前で、吸血鬼に押し倒される。
「あ゛っ?!」
痛い。少しずつ治ってきた傷を抉るように噛み付かれた。
『ライ。』
「なんで、俺の名前…?」
『大丈夫。嫌なこと、全部忘れさせてあげる。』
「ッッ、い゛たぁっ…ぁ??」
痛い。痛いのに、むしろ気持ちよく感じてしまっている。
さっきから、全部全部おかしい。
「う゛ぁ?!もぅ、むりだってぇ!!」
血を吸われすぎて、貧血でぐにゃぐにゃ視界が歪んでいる。
『悪い子やな。大丈夫、まだ絶対いける。』
「ぁ゛ぁ!?っ、ぁ♡」
ふわふわして、なんか、なんか、きもちいい。
星が見えて、パチパチ弾ける感じ。
「ぅあ゛ぁっ♡」
やっと終わった、と思ったのも束の間。
「?!」
『ね、ライ。僕ライの事好きになっちゃったんよ。』
『もうちょっと、吸っちゃってもいい?♡』
「……。」
「ぃ、ぃよ。♡」
だって俺も、好きになっちゃったんだもん。
┈┈┈┈┈┈
一旦終わりです。
もしかしたら続き書くかもしれないです。
最後の方、「ヴァンパイア」というボカロ曲(DECO*27様)を参考にしています。
なんか不穏なの入れてすみません。特に意味はないです。多分。
コメント
4件

本当に最高過ぎるッ!! さしぶりにこんなにいい作品に出会いました!この界隈で吸血鬼パロ少ないので、嬉しかったです!最高の作品をありがとうございました、!
最高です!