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「えーっと……今日からこの学校で勤務させて頂くことになりました、真原 紡虹といいます。よろしくお願いします。」
真原 紡虹(まはら つむぐ)は、鮮やかな声で目の前の教員達にそう言った。
艶のある黒のセンター分けした髪に、ほっそりとして小柄な体。
その外見は、職員室に並ぶ女性教員の瞳を引きつけ大きくさせた。
それぞれ教員達が朝のホームルームを手短に済ませた後、体育館に全校生徒を集め、朝の全校朝会で紡虹がステージに立ち話をしているのを、体育館の入り口で教員達が並ぶ中結葉と瑠菜も聞いていた。
「っていうか、あのイケメンボーイ紡虹って名前だったんだ。紡のツムに、虹?ツムってツム○ム…」
瑠菜がこっそりと結葉に言った。
「漢字は合ってます。なんかキラキラネーム感が出てますね。っていうかボーイとはまた違いますしツム○ムも関係ないです。多分。」
「ですよね。性格も顔も名前もイケメンですよね。The・イケメン。」
「分かります。」
2人は、ステージに設置された教壇に立つ紡虹に、また視線を戻した。
「6ヶ国語!?」
「そうです。」
朝の朝会の後、結葉と瑠菜はそれぞれの授業をする教室へ向かいながら話歩きをしていた。
「ペラペラで超ネイティブみたいですよ。」
「そうなんですか。そりゃ前の外国語担当だった村瀬先生はお辞めになられたから、外国語の穴埋めが来るとは予想してましたが…………瑠菜先生相変わらず情報通ですね。」
「そうですか?校長と教頭と真原先生が話してるの盗み聞きしただけですよ。あ、そうそう結葉先生。」
「?」
瑠菜が、結葉の方に顔をそろりと引き寄せ、パールのイヤリングのついた白い耳に耳打ちした。
「そこで、ゴシップ、聞いちゃったんです。」
「出ました。」
結葉は若干呆れ気味の顔になり、瑠菜から顔を離す。
「瑠菜先生そういうトコですよ〜。」
「何がです〜?……まぁ、大丈夫ですよ。彼等が本当に秘密にしたいことなんでしょう。口外はしませんよ。」
「そうですね。それが良いです。瑠菜先生、そういう所良いんですよね。」
「それ程でも。」
2人ニコリと笑い、それぞれの教室へ歩いて向かった。
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