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コメント
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こんな可愛い藍くんが見れるなら可哀想と思う気持ちより、いいぞ!祐希もっとやれ!と思ってしまう私はドSなんだろうか?次回も楽しみにしてます😊
溢れていく。
滑り落ちる。
全てを受け止めたくて無我夢中で彼にしがみつく。
貪欲になるのを‥
欲深になるのを抑えきれない。
旗から見ればこんな俺は滑稽でしかないだろう‥
祐希さんの部屋にて。数日前にも訪れた場所なのに足を踏み入れた途端、気持ちが溢れ出す。
どうぞ、と笑う彼を見つめると、以前玄関先で情熱的なキスをされた事を思い出し、否応なしに顔が火照る。
あの時は玄関に入るなりだったが、今回はないのか。
たったそれだけの事なのに‥胸の痛みを強める気がした。
だから‥
部屋に通され、飲み物でもとキッチンに歩き出した彼の背中に寄り縋る。
本当は色んなことを聞きたかった。
問い詰めたかった。
智さんの事、最近の冷たい態度。
だが‥
そんな事がどうでもいいと思えるぐらい、いま、祐希さんが欲しいと渇望している。俺の身体が求めている。
「‥飲み物要らんから‥ここにおって」
「藍の好きなのあるけど‥いらないの?」
背中に縋り付く俺の方に向き直り、瞳を覗き込まれる。心の内を見透かされそうな瞳にドクンと心臓が早鐘を打つ。
「いらん‥祐希さんがいい‥」
「くすっ‥俺がいいの?」
俺の表情で読み取れているはずなのに‥悪戯を含んだ瞳は‥きっと、その先の言葉を言わせたいのだろう。
つー‥っと唇をなぞられ、意地悪く顎を揺すられる。
その動作に羞恥心が湧き上がるが‥期待しているであろう言葉を口にした。
「祐希さん‥したい‥しよ?我慢できん‥」
絞り出した言葉にやっと満足そうに微笑む彼を‥内心恨めしく思いながらも期待を込めて見つめる。
そして、自ら唇を重ねる。
想いを込めて‥。
「ん‥‥‥ふっ‥‥‥‥‥」
重なり合う2つの唇から漏れ出る吐息。深く舌を差し込まれたまま強く吸われ、息苦しさを感じながらも求められるがまま受け入れた。
しかし、祐希さんは俺が逃げると思っているのか、俺の両手に指を絡ませたままぎゅっと掴んで離さない。
動く度に、シワ1つない程に整えられていたシーツに波間が出来ていく。妖しく乱れていく。俺の心も身体も‥
相変わらずの長い口づけに頭がクラクラするも、離れていく時の喪失感を感じると‥再び催促したくなるから不思議だ。
もっと欲しいと。
おねだりをするように首元に唇を寄せた。ぢゅっと吸い付くが嫌がる素振りは無く‥白い肌に薄っすらと赤く残る跡。
その跡に触れた時、ふと‥1つの疑問が浮かび上がる。
智さんの言葉が正しければ‥夜を過ごしたというのなら‥祐希さんの身体に何らかの痕跡があるんやないかと‥。
俺に覆いかぶさる祐希さんの裸体をマジマジと眺めてみる。引き締まった身体、整った白い肌、見る限りではどこにも跡など見当たらない。それだけで白になるわけではないが‥内心、ホッと胸を撫で下ろす。
すると‥
「藍‥どこ見てんの?エッチな顔して‥笑」
「なっ‥///してへんよっ///」
突然の指摘に、ブワッと頬が赤面してしまう。
そんな俺の表情を見ながらクスクスと笑う祐希さんの両手が今度は‥胸のあたりを刺激し始めた。
くるくると円を描くように触ったり、爪で引っ掻くような刺激‥かと思えば突然、ギュッと摘まれ痛みで悲鳴のような声が出てしまう。
「やっ、それ、痛い‥」
「藍はさ、これぐらいが好きじゃん?だってほら、もうココ‥こんなになってるよ‥」
ココと‥示された部分は、祐希さんの掌に包まれドクンと脈打ち‥恥ずかしいぐらいに反応している。
敏感な先端部分からは先走りが垂れ、それを撫でられ指で弾かれる。
「やぁ‥まっ‥て‥」
無駄だと分かっていても制止の声を上げてしまう。だが、やはり俺の言葉に止まることはなく‥
さらに胸の突起物を乱暴に愛撫される。指の刺激の他にも強く吸われ、口に含まれながら時折歯を立てて噛まれるたびに甘い痺れが全身を駆け巡る。
痛みと快感が入り混じり、 掠れた声が静まり返る部屋の空気を震わせ‥
しばらく舐め尽くした後、ようやく解放された。
満足気に突起物を撫でられる。
「藍の‥大きくなったかも、エロいな‥」
腫れているんやろか‥誰のせいだと思っているのかと涙目で睨むが効果はない。
俺の身体はすっかり作り上げられているのだから。
祐希さんの手によって‥
心も身体も‥。
ぐちゅ‥。
想像以上に響く音に思わず耳を塞ぎたくなる。すっかり感じされられた後、両足を開くように促され、細くしなやかな指が最奥へと侵入してくるのだった。
内部で淫らに動く度にローションが泡立ち、指の本数も1本ずつ増えていく。
「凄いね、もうすんなり飲み込んでる。指が溶けそう‥気持ちいいんだ、こんなに濡れてる」
「‥やっ、ちがっ‥」
潤滑油のせいだとわかりきっているが、ニヤリと笑う祐希さんに見つめられ‥堪らず顔を逸らした。
潤うはずもない場所からは卑猥な音が聞こえ、さらにもう一本追加される。
「藍の体液も混じってるよ、もう余裕で3本入ったけど‥物足りない?くすっ、腰が揺れてる‥」
俺の反応を見つめる余裕な表情に、堪らず睨むが‥祐希さんの言う通りだと認めざるを得ない。
性感帯を刺激する指の奥深くが疼いてしまうのが自分でも分かってしまう。
そこじゃない。
もっと、もっと‥奥に‥。
恥を捨て、内部に入り込む指をさらに奥へと誘うが‥祐希さんの指が思い通りにいかない。
わざとだ‥。
「やっ‥んっ、もっと‥おく‥」
自ら祐希さんの手を取り動いてくれる事を願う。
が‥、もどかしい動き。
これではイケない。生殺しだ。
欲しいと目で訴える。祐希さん自身もすでに屹立しているというのに‥。
触れると、ドクンと脈打っていた。
熱い熱に触り、ゾクゾクっと背筋が震える。
も‥我慢は出来ない。
広げていた足をさらに左右に開き、指で拡げられている部分へと彼の欲望を押し当てる。
入口に熱量を感じ‥それだけで軽く身体が痙攣してしまう。
「藍‥そんなに欲しいの?」
「欲し‥挿れ‥たい」
「俺の目を見て‥もっとねだって‥もっと欲しがって‥」
熱く囁かれる言葉に‥祐希さんの瞳を見つめ返す。
普段は聡明さを宿している瞳に、欲望の色がハッキリと映し出されていた。
「らん‥俺だけ見て‥ねぇ、もっと‥俺だけに感じて‥
俺を‥求めて‥」
繰り返される台詞。
熱く囁かれ‥
それに応えるように‥
縋るように彼にしがみついた。
俺の心はとっくに1人にしか向いていないのに。
たった1人。
こんなにも肌を重ねても伝わらないのだろうか。
それとも‥
飢えて行く一方なのか‥
激しい独占欲ともとれる感情に揺さぶられながら‥
この身を委ねた。
潤む瞳を不意に閉じると‥
一雫の涙が零れ落ちる。
こんなにも愛されているのに‥
それと同じぐらい、
感じてしまうこの孤独感は、
一生消えないのだろうか‥
もしかしたら、祐希さんも‥‥‥‥‥‥