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#大人の恋
鷹槻れん

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#ハッピーエンド
美凪ましろ
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「おはよう」
スクランブルエッグにソーセジ、サラダとトーストをテーブルに並べていると海がダイニングに入ってきた。
「おはよう、おいしいワインは酔いがすぐにまわるのかな?でも良く寝たので気分爽快かも」
「それならよかった」
海は肩を抱き寄せると髪にキスをしてから席に着いた。
「カマンベール、全然食べた記憶がないからスクランブルエッグに混ぜちゃった」
海はスクランブルエッグを一口食べると「カマンベールと卵の相性は抜群のようだね」
「そうね」
海を見送ってスマホをみると弥生からLINEが入っていた。
『今日は掃除はいらない』
『わかりました』
前回は私に事後の処理をさせていたのに、今回は自分でするのね。
もしかすると、前回と今回は海の態度が違うのかしら?
昨夜はそれほどラブラブには見えなかった。
こちらとしては二人の愛液が染み込んだシーツなんて触りたくないし、やることがあるから助かったけど。
薬品の検査機関を検索する。見積もり依頼をしてから、証拠の動画をまとめるとクラウドとUSBに保存をしてハードディスクからは削除した。
夕食を届ける時にお義父さまと言葉を交わすことが多くなっていった。
会社での表情が見えないやり手社長のイメージはなく物腰が柔らかくさりげなく気遣ってくれて好感がもてる。
「昼はいつも一人で食べるのか?」
「はい、夕食の残りをアレンジしたりして食べてます」
「それなら今度お昼を一緒にどうだい?」
「いいんですか?嬉しいです」
「じゃあ、早速明日はどうだろう?」
「はい」
リビングでドラマを見ていた弥生がダイニングにきた。
普段は、私が帰るまでソファにもたれているが、話が聞こえたのかもしれない。
「なんだか楽しそうね」
「いつも美味しい夕食を用意してくれるからランチに誘ったんだよ」
「別にタダで作ってるわけじゃないでしょ」
「それなら君も一緒に来るかい?奈緒さんはいい?」
「はい」
「別にランチがしたいわけじゃないわ、私は結構よ」
「そうか、それなら仕方がない。じゃあ奈緒さん明日、あとで連絡するよ」
「楽しみにしてます」
弥生は面白くなさそうにご飯を食べ始めた。
特に言う必要も無いから海にはお義父様とのランチの話はしなかった。
明日、話せばいい。
海は弥生のベッドルームで拾ったピアスをなんて言って返してくれるだろう。
急いで家事を済ませると身支度をして家を出た。車を寄越してくれると言うのを断り会社の近くで待つことにした。
少しすると黒の高級車が目の前に停車してスモークのかかった窓が降りていくとお義父様の顔が見えた。
「待ったかい?さぁ乗って」
後部座席に並んで座わる。
少し緊張していると、柔らかく微笑みながら「もう慣れたかい?」と優しく声を掛けてくれた。
「はい、お義父様にも良くしていただいているし、海も色々と気を使ってくれるから楽しく過ごしてます」
「そう、それならよかった。家事をやらせるとか失礼な事をさせてしまって気になっていたんだ」
「暇を持て余すよりもいいですし、おかげでお小遣いまで頂いているので感謝してます」
「そうか、海智が急に結婚するとか言い出して驚いたが奈緒さんが来てくれて良かった」
「私もお義父様でよかったです。正直に言うと会社では近寄り難かったので少し怖かったんですけど、取り越し苦労だったみたいです」
お義父さまは「誤解がとけてよかった」と笑った。
他愛もない話をしていると車が停車し「到着しました」と運転手さんが言ってから外にでると、後部座席のドアが空いた。
「あの、ありがとうございます」
「1時間後に来てくれればいい」
お義父さまが運転手にそう伝えると畏まりましたと言って運転席に戻っていった。
「大将が待っているから行こうか」
そう言われて入ったのは回らない寿司屋だった。
大トロが口の中で蕩けてしまう。
「美味しい」
一つ食べ終わると、次にほっき貝の握りが目の前に置かれる。
それを手に取ると一口で口中に収めると、コリコリとした食感を味わう。
「ご飯のふっくらと貝の歯応えがたまらい」
玉子焼きが置かれると
「ほんのり甘くてそれでいて出汁が鼻から抜けて幸せ」
何が出ても次々と言葉が止まらず夢見ごごちで食べていくと、大将とお義父さまが嬉しそうに見ていた。
上がりを一口のんで一息つくとお義父さまが「奈緒ちゃんが食べてる姿をみてるだけで癒されるね」
「え、すみません、美味しくてうるさかったですよね」
「いいえ、美味しそうに食べてもらえると、握るわたしも楽しくなります」
「なにより、今日はお会いできて光栄です」
「え?」
「社長が息子さんが可愛いくて料理上手な奥さんをもらったと言って自慢をするから、、一度連れてきてくれと言ったんだよ」
「そんな、滅相もない」
「いやいや、本当に息子にもったいないお嫁さんだよ」
お義父さまが私の話題をしていることに、ちょっぴり嬉しくなった。
「今日、親父とランチだったんだって」
「そうなの」
「俺は初耳だけど」
「言ってなかったもの」
「ふ〜ん」
海は面白くなさそうに返事をすると鰤の竜田揚げを口に運ぶと「あっ、うまっ」と声を漏らしたことで、観念したように
「それで美味しかった?」
「うふふ、美味しかった。回らないお寿司なんて生まれて初めて食べたの」
「だったら、俺と一緒に行く?」
「海は嫌かもしれないけど、やっぱり回る寿司の方が落ち着く。回らないのはすごく美味しいけどね、やっぱり慣れないというか」
「だったら、回る寿司を食べに行こう」
「うん、食べに行きたい」
海は微笑んでから、真顔に戻ると
「やっぱり、どうして俺に内緒にしたのかを聞きたい」
「別に、今夜の食事の時の話題にしようと思ってただけだけど」
「なるほど、俺がヤキモチを焼くことは考えなかった?」
「海が?ヤキモチ?全然考えてないわ」
「なるほどね」
「でも、行ってはダメってことはないでしょ」
「無いよ」
「よかった。これからも時々つれていってくれるって。楽しみ」
「やっぱり俺も昼休みにランチに誘いたい」
「海はしっかりお仕事してね、お義父さまはすこしずつ仕事量を減らしていくんだから」
「分かったよ」
海は両手のひらを上に向けて降参のポーズをとった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第11話、読み終えたよ〜。 お義父さまとのランチ、すごく良かったね。奈緒さんの「美味しい」が溢れる感じ、こっちまで幸せな気持ちになった。回らない寿司屋で緊張してるのに、ほっき貝の食感とか玉子焼きの出汁の香りとか、ちゃんと味わえてるの、奈緒さんの純粋さが出てるなって思った。 でもその一方で、弥生のピアスの話をまだしてないのとか、証拠固めを進めてるのも、静かに燃える感じがしてドキドキする。海がヤキモチ焼いてるのも可愛いけど、奈緒さんの中ではもう別の計算が動いてるんだよね…。 この「日常」の裏でじわじわ進む伏線、すごく好き。次の話も楽しみにしてるね🌙