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『無気力組はアイドル!?』第11話 ――5日目の朝
合宿5日目。
朝から体育館は、いつも以上に騒がしかった。
「今日は学校対抗でゲーム形式を多めにやるぞ!」
監督の声が響く。
「うわ……」
国見が小さく呟く。
「まだ5日目か……」
「国見ちゃん、あとちょっとだよ!」
及川が笑う。
「及川さんは元気ですね」
「もちろん!」
岩泉が横から、
「お前は元気すぎんだよ」
と呆れる。
国見は欠伸をしてコートへ向かった。
午前。
青葉城西対烏野。
「よろしくお願いします!」
国見と月島が同じコートに入る。
山口が月島に声をかける。
「ツッキー、今日も頑張ろう!」
「はいはい」
試合が始まる。
及川がトス。
国見が助走に入る。
「国見!」
パシッ!
スパイクが決まる。
「ナイス!」
岩泉が声を上げる。
一方、月島も相手の攻撃を読む。
「……そこ」
ブロック。
ドンッ。
「ナイスブロック、ツッキー!」
「どうも」
二人とも普段通り。
でも――
昨夜はアイドルとして撮影をしていた。
その疲れを、ほんの少しだけ抱えていた。
月島が小さく息を吐く。
「……眠い」
国見も頷く。
「俺も」
「昨日、何時に寝た?」
「1時くらい」
「……同じ」
二人は顔を見合わせた。
「今日も仕事あるよね」
「ある」
「……最悪」
「それな」
午後。
音駒対稲荷崎。
「研磨!」
黒尾が叫ぶ。
「……うん」
研磨がトスを上げる。
「ナイス!」
角名がブロックに飛ぶ。
「角名!」
侑が叫ぶ。
「はいはい」
二人は敵同士。
でも昨夜は同じグループのメンバー。
そのことを誰にも知られないように、普段通りに振る舞う。
試合後。
角名が研磨の横を通る。
「今日も夜?」
「うん」
「大変だね」
「……そっちも」
二人はそれだけ言って別れる。
夕方。
梟谷対白鳥沢。
赤葦がコートに立つ。
白布も向こう側にいる。
「よろしくお願いします」
「お願いします」
試合開始。
赤葦のトス。
木兎が打つ。
「ヘイヘイヘーイ!」
白布が素早くトスを上げる。
牛島が打つ。
「……!」
強烈なスパイク。
「ナイス!」
両チームが激しくぶつかる。
その中で、赤葦と白布が一瞬だけ目を合わせる。
――今夜も仕事。
二人とも何も言わない。
夜。
6人のスマホが一斉に震えた。
【MIRAIスタッフ】
『本日の予定変更。今夜の仕事はキャンセルになりました。』
「……」
国見が画面を見る。
「え?」
研磨。
「ほんと?」
角名。
「珍しい」
白布。
「理由は?」
赤葦から返信。
『明日の最終ライブに備えるためだそうです。』
月島がスマホを見る。
「最終ライブ?」
赤葦。
『合宿終了後、そのままMIRAIのライブがあります。』
国見。
「……聞いてない」
角名。
「俺も」
研磨。
「……寝たい」
赤葦。
「すみません。僕も今日初めて知りました」
白布。
「まあ、仕方ないですね」
月島。
「あと一日なら何とかなるでしょ」
国見がベッドに倒れ込む。
「……あと一日」
そして。
合宿6日目。
最後の一日が始まろうとしていた。
その翌日には――
6人がMIRAIとしてステージに立つ。
しかし、合宿最終日には大きな練習試合が予定されている。
バレーとアイドル。
6人の二重生活は、いよいよ限界に近づいていた。
コメント
1件
ああ、もう合宿も終盤なんですね…!国見くんと月島くんが「眠い」「俺も」って顔を見合わせるシーン、すごく好きです。同じ疲れを共有する感じがたまらない。そして最終日にライブが入るって…聞いてないよ!って私も一緒に叫びました(笑)。バレーとアイドルの二重生活、そろそろ限界が近づいてる緊張感がひしひしと伝わってきて、続きが気になります…!