真っ赤に血で汚れたたくさんの自動車が隙間なく並んでいた。心底落胆したペルガモは、人々がいつの間にかこの道路をも埋め尽くす自動車をバリケードにしたのだろうと考えた。
ガシャンと窓ガラスが割れた。ペルガモは危うく外へと押し出されるところだった。人々が何故かこちらに一斉に動いているのだ。
人が波となって、ペルガモを襲う。
だが、左腕を強い力で窓の外へと引き寄せられた。
そのまま左腕を掴んだ手はペルガモを窓の外の自動車の天辺へと素早く導いた。
――――
モートはペルガモの左腕を離すと、血の雨の原因を探すと同時にマンホールの下からの蠢くものを警戒した。
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