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ちーーず
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#かはさんお~いで!
『笑っている君が、一番心配だった。』
「言えなかった」
翌日
放課後の教室。
6人はいつものように集まっていた。
ぷりっつ「なぁなぁ!今日帰りコンビニ寄ろーや!」
けちゃ「いいよー!」
まぜ太「またお菓子か?」
けちゃ「いいじゃん!」
あっと「ちぐは?」
ちぐさは鞄に荷物を入れながら顔を上げる。
ちぐさ「……ん?」
あっと「コンビニ。」
ちぐさ「あ、行く行く!」
あっきぃ「じゃあ決まりだね。」
6人で教室を出る。
廊下を歩いていると。
ちぐさ「……。」
ちぐさが何か言いたそうに、何度も口を開く。
けちゃ「ちぐ?」
ちぐさ「え?」
けちゃ「さっきから何か言おうとしてない?」
ちぐさ「……。」
ちぐさは少し迷う。
そして――
ちぐさ「……あのさ。」
5人が振り返る。
あっきぃ「うん?」
ちぐさ「……。」
言葉が出てこない。
ちぐさ「……なんでもない!」
にこっ。
ぷりっつ「なんやそれw」
ちぐさ「えへへ……。」
みんなが笑う。
でも。
あっきぃは気づいていた。
――まただ。
コンビニ
6人でお菓子を選ぶ。
けちゃ「これ買おうかなぁ。」
ぷりっつ「俺これ!」
まぜ太「お前、昨日もそれ食ってただろ。」
ぷりっつ「好きやからええねん!」
あっと「俺はこれにしようかな。」
あっきぃ「ちぐちゃんは?」
ちぐさ「……俺?」
あっきぃ「うん。」
ちぐさは棚を見る。
ちぐさ「……。」
手を伸ばしかける。
でも。
その手を引っ込める。
ちぐさ「……俺、いらない。」
けちゃ「え?」
ちぐさ「みんな買うならそれでいいよ!」
けちゃ「でも、ちぐも好きなの買えばいいじゃん。」
ちぐさ「ううん。」
けちゃ「……。」
ちぐさ「大丈夫!」
また、その言葉。
けちゃは少しだけ寂しそうな顔した。
帰り道
ぷりっつ「買いすぎたわぁ。」
まぜ太「お前が勝手に買ったんだろ。」
ぷりっつ「そうやけど!」
あっと「ふふ。」
みんなで笑っている。
ちぐさも笑っていた。
そのとき。
けちゃが自分のお菓子をちぐさに差し出す。
けちゃ「ちぐ、これ食べる?」
ちぐさ「え?」
けちゃ「半分こしよ!」
ちぐさ「……いいの?」
けちゃ「もちろん!」
ちぐさは少し驚いたあと。
ちぐさ「……ありがとう。」
けちゃ「うん!」
ちぐさはお菓子を受け取る。
一口食べて――
ちぐさ「……おいしい。」
けちゃ「でしょ!」
ちぐさが笑う。
今度の笑顔は、少しだけ自然だった。
しばらく歩いていると。
ちぐさ「……ねぇ。」
あっきぃ「ん?」
ちぐさ「俺さ。」
あっきぃ「うん。」
ちぐさ「……。」
ちぐさは立ち止まる。
4人も振り返る。
ちぐさ「……お願いがあるんだけど。」
5人が静かになる。
けちゃ「……うん。」
ぷりっつ「なんや?」
まぜ太「言ってみ。」
あっと「聞くよ。」
あっきぃも、ちぐさを見る。
あっきぃ「もちろん。」
ちぐさは5人を見る。
そして――
ちぐさ「……。」
少しだけ笑う。
ちぐさ「……やっぱり、なんでもない!」
けちゃ「えぇ!?」
ぷりっつ「なんやねん!」
まぜ太「言いかけたなら言えよ。」
ちぐさ「ごめんごめん!」
笑いながら、先に歩いていく。
5人はその背中を見る。
あっと「……。」
けちゃ「言いたかったんだよね。」
あっきぃ「……うん。」
まぜ太「なら、いつか言うだろ。」
ぷりっつ「せやな。」
あっきぃが小さく笑う。
あっきぃ「……待とう。」
5人は、ちぐさの後を追う。
少し前を歩くちぐさ。
ちぐさ(……言いたかった。)
手をぎゅっと握る。
「本当は――」
「みんなに、そばにいてほしいって。」
でも。
まだ言えなかった。
それでも。
今日。
ほんの少しだけ。
「お願い」
という言葉を口にできた。
それだけで――
昨日より、ほんの少し前に進めた気がした。
――第13話・終わり。
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