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魔女の魔法

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魔女の魔法

6 - 第6話

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6

2023年06月24日

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魔女の家は広かった。

家具や小物はどれも外国のもののようで、どこを見てもゆりには目新しかった。

魔女はゆりをリビングのソファに下ろし、棚にしまってあった救急箱で、ひじの手当をしてくれた。

「他に痛いところはない?」

ゆりはお尻をさする。

「だ、大丈夫です。」

だいぶ痛みはひいたみたいだ。

「それは良かったわ。」

と魔女は微笑んだ。

「あなた第1小学校の子?」

「はい、5年生です。春に転校してきました。」

「もしかして、公園の向こうに越してきたお家かしら。」

「そうです。」

ゆりはうなずきながら答える。

飲み物を用意してくれると言って魔女が立つ。リビングから見えるキッチンに立つ魔女は、今日も黒い服を着ている。

「ミルクティーでいいかしら。」

「は、はい。」

カップとスプーンが、混ぜるたびにカランカランと音を立てる。

「はい、お口に合うといいんだけど。」

「い、いただきます。」

口の中に、紅茶の香りと牛乳の甘さが広がる。

「とってもおいしいです。」

「良かったわ。」

魔女が微笑む。


ゆりはあっという間に飲んでしまった。

「ごちそうさまでした。」

ゆりがカップをテーブルに置くと、魔女がスケッチブックを持ってきた。

「あ、、、」

─この前落としたやつだ。

「これ、あなたのかしら。」

「、、あの、、この前は勝手に入ってすみませんでした!!」

ゆりが謝ると魔女は困ったように首を振る。

「いえいえ、こちらこそごめんなさい。この前は驚かせてしまったわ。」

てっきり怒られると思ってたゆりは、目をパチクリさせる。

「これ、とっても素敵な絵ね。」

─あの日描いた茶色の黒猫だ。

「いえ、それは色も間違ってるし、実物はもっとかわいいです。」

「そうかしら。私にはこの絵はとても良く描けてるように思えるわ。だってこの目は間違いなくリリーの目だもの。」

「リリー、、、?」

「そう、さっきあなたが助けてくれた私の大切な家族。あなたの描いたリリーが私はとっても好きよ。」

ゆりは目頭が熱くなった。

初めて自分の絵を好きといってもらえた。

その一言がゆりに自信を与えてくれた。

「ありがとうございます。」

ゆりは涙の滲んだ顔で微笑んだ。

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