テラーノベル
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さとみ「やっほー」
ななもり「あれ、さとみ君」
ななもり「いつの間にかに出てたんだ」
さとみ「まぁね」
さとみ「あ、はいこれ」
ななもり「ちょ、莉犬くん!?」
さとみ「あーなんか、体調悪いらしいよ」
ななもり「えぇ、るぅと君は?」
さとみ「まだ学校じゃね?」
ななもり「あっそ、…」
さとみ「あれ、ジェルは?」
ななもり「ジェル君は図書館だよ」
ななもり「誰かさんも見習ってほしいよ」
さとみ「なー君だって行かないじゃん」
ななもり「俺はいなきゃいけないの」
さとみ「ルール従ってたらやってけないよ?」
ななもり「規律は保つべきでしょ? 」
さとみ「へいへい、いい子ちゃんですねぇ」
ななもり「先輩なんだけど」
さとみ「なんか弱そう」
ななもり「将棋する?」
さとみ「いや、めんどい」
ななもり「猫ちゃんだなぁ…」
ななもり「それにしても莉犬くん顔色凄いね」
ななもり「真っ白だよ」
ななもり「貧血とかなのかな」
さとみ「あぁ、聞いてこなかったわ」
ななもり「えぇ…笑」
莉犬「んっ、…」
莉犬「るぅ…く」
ななもり「るぅと君は学校なんだってさ」
ななもり「莉犬くんはねんねしようね」
莉犬「は、…意味わかんないッ!!」
さとみ「なに、俺が運んだんだけど」
さとみ「文句でもあんの?」
莉犬「俺はッ」
さとみ「あぁ、うっせぇな」
さとみ「部屋出る」
ななもり「ちょ、夕飯までには帰るんだよ」
さとみ「はいはい」
ななもり「もう、困ったなぁ…」
莉犬「ごめんなさい…」
ななもり「あぁ、いいのいいの」
ななもり「莉犬くん悪くないからね」
ななもり「体調はどう?」
ななもり「少し診たいんだけど…」
莉犬「部屋、戻ります」
莉犬「ごめんなさい」
ななもり「そう?わかった」
どうして。
俺は教室に戻りたかったのに。
みんなと同じように教室で過ごしたいだけだったのに。
るぅとくんはずるい。
先輩とあんなに仲良くて。
友達だってすぐに出来て。
体も健康。
おまけにスタイルは抜群ですらっとした長い足、目を合わせると良くわかるはっきりとした顔も。
俺には持ち合わせていない大切な宝物。
体が重い、さっきの呼吸のせいだろうか。
吐きたくても吐けなくて、なぜか気持ち任せに吸うことしかできなかった。
吐く息が重くて、心がずんと暗くなる。
莉犬「ははは、…」
莉犬「やっちゃったなぁ、」
からりとした冷えた声がする。
それが自分の声だと気づくのに、時間がかかった。
さっきの息はなんだったのかいまだに何もわからない。
スマホを開いて、検索アプリをタップする。
調べればそれが過呼吸だということを理解した。
なぜ、それが起きたのかはわからない。
不安?緊張?恐怖?ストレス?
そんなのわからない。
ーーーーーーーーー
ころん「うぇーい」
ななもり「おぉ、おかえりなさい」
ころん「あれ、さとみくんは?」
ころん「靴ピカピカでいいなって」
ななもり「あぁ、さとみ君はどっか行ったよ」
ころん「え、けんか?」
ななもり「うーん、まぁそんな感じ」
ころん「じゃあ、あれ誰の?」
ななもり「莉犬くんのやつだよ」
ころん「あれ、学校行ったんじゃないの?」
ななもり「うーん、体調悪かったみたい」
ころん「えぇ、可哀想に」
ころん「今はどこいるの?部屋?」
ななもり「うん、部屋だよ」
ころん「寝てるかなぁ」
ななもり「起きてるんじゃないかな」
ななもり「さっき音がしたし。」
ななもり「これも持っててよ」
手に渡されたのはホットミルク。
莉犬君、ホットミルク好きだったんだ。
ころん「おっけ〜、ばいばーい!」
ななもり「はーい、いってらっしゃい」
少し駆け足で莉犬君の部屋の前に行く。
少し耳を傾けると、部屋からは紙をめくる音がした。
勉強でもしているのだろうか。
ころん「莉犬君、入っていい?」
ころん「ホットミルクあるよ」
莉犬「どうぞ」
声が枯れている気がしたのは気のせいなのだろうか。
ころん「体調大丈夫〜?」
ころん「なー君から聞いたよ」
莉犬「もう、大丈夫です」
ころん「そっか、良かったぁ」
ころん「あ、はい!ホットミルク!」
ころん「好きなの?」
莉犬「ありがとうございます」
莉犬「ちょっとだけ好きなんです」
ころん「僕も好きだよ!!」
ころん「ホットミルク美味しいよね」
ころん「苺ミルクとかも好き」
莉犬「俺もです」
ころん「ふふ、敬語だねずっと」
莉犬「ダメですか」
ころん「うん!!!」
莉犬「え、?」
ポカーンと口を開けて僕を不思議そうな顔をする君はなんだかすごく愛おしい。
ころん「タメ口しかダメ!!」
ころん「ね?どう?」
莉犬「そんなに言うなら…頑張る…ます」
ころん「なにそれ笑」
莉犬「時間…かかるかも」
ころん「だね、カタコトだもん笑」
ころん「可愛いなぁもう」
莉犬「ツンツンしないで…よ」
ツンツンって言うのはほっぺをぷにぷにしてることなんだけど、もちもちで可愛いから仕方ないよね。
ころん「あ、疲れてるよねごめん」
ころん「おねんねしよう!」
ころん「勉強してたんでしょ?」
莉犬「元気だから」
ころん「えぇ、下瞼真っ白だよ?」
ーーーーーーーーーー
急に入ってきたと思えば、人のベッドに座るころん先輩。
先輩はずっと前から思っていたけれど、俺と同い年なのではないかと思ってしまうほどに似ているところをよく見つける。
いつのにかに引っ張られた瞼。
俺自身ではわからない不調には、体は素直に反応してしまう。
それは、止めたくても止められない。
ころん「寝よ〜?」
ころん「るぅと君がね莉犬莉犬言うからさ」
ころん「僕も莉犬君と話したいんだよ?」
ころん「るぅと君帰る前にさ!」
ころん「それともお菓子食べる?」
莉犬「ホットミルク…」
ころん「あ、飲んで飲んで笑笑」
ころん「僕ぬくぬくしてる」
俺のベッドに入ってお人形に触らないように気をつけて丸くなる先輩。
飼っていたポメラニアンのようだ。
すーすーと聞こえる可愛い寝息。
え?寝た?
そう思ってベッドを見ると、熟睡している先輩がいた。
俺も寝たい。
体はずっしりと重たくて、身体中におもりが付いているみたいだ。
ころん「ほら、莉犬くん」
眠たげな顔にゆっくりと手招くころん先輩。
さすがに睡眠欲に勝てるものは一つもない。
莉犬「ありがと、、ころん先輩」
ころん「いいよぉぉ」
布団はころん先輩のおかげでポカポカだ。
疲れていた体にはよく沁みた。
後ろからぎゅっと誰かに掴まれる。
それはきっと先輩だ。
その手を離さないように、反対を向いてころん先輩の体に腕をまわす。
ころん「ふふ、目あったね」
胸がドキッとした。
ころん「離さないでよ、莉犬くん」
莉犬「うん…」
先輩こそ離さないでよね。
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