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【87話 結ばれる。だが……。】
フィルモア城での戦いを終え、匠たちは束の間の平穏を取り戻す。宴の席では、長い間すれ違っていたメアリーとラインハルトが再会し、互いの想いを告白。二人はようやく結ばれ、周囲から温かな祝福を受ける。
一方、地下ではゴッドフリー司教が暗躍していた。ミラードの敗北を利用し、さらなる野望を叶えるため、封印されし存在マハー・カーリンを復活させようと企む。
客間では、匠と華奈も再び想いを確かめ合う。しかし匠は、魔人族に救われ、魔王軍の総指揮官となった自分には人間の国に居場所がないと告げる。華奈は離れたくない想いを抱えながらも、二人の間にできた大きな壁を痛感する。それでも互いの絆を確かめ合い、二人は一夜を共にする。
翌朝、幸せな時間を過ごしていた二人だったが、突然フィルモア城を揺るがす異変が発生する。城前広場から立ち上る巨大な魔力の柱。その力は、明らかに人のものではなかった。
新たな脅威の出現に、匠と華奈は再び戦場へ向かうことになる――。
※※※※※
【88話 マハー・カーリン。】
フィルモア城で新たな異変が発生し、匠たちは城前広場へ駆けつける。そこに現れたのは、漆黒の翼を持つ少女の姿をした破壊女神マハー・カーリンだった。彼女は戦闘を求めて現れ、ウィラードが迎え撃つが、二千年前にルシファー封印へ挑んだ戦闘神の圧倒的な力の前に苦戦を強いられる。
一方、地下魔法陣ではゴッドフリー司教が復活した大悪魔ルシファーに対面していた。しかし、彼の野望はあっけなく打ち砕かれる。用済みとなったゴッドフリーは魂を喰われ、ルシファー復活のための駒として消滅する。
城前広場では、満身創痍のウィラードに代わり匠がマハー・カーリンと対峙する。だが、匠は一瞬で彼女の背後を取り、戦闘力の差を見せつける。さらに華奈の怒りの一撃によって、戦闘狂だったはずの破壊女神は完全に戦意を喪失する。
しかし、マハー・カーリンは敵ではなかった。彼女はアングィスの元相棒であり、二千年前にルシファー封印の際、肉体を失った被害者だったのだ。そして、ルシファーが復活したことを告げ、協力を申し出る。
新たな仲間となったポンコツ戦女神を加え、匠たちはフィルモア城地下に潜む大悪魔ルシファーを止めるため、再び戦場へ向かう――。
※※※※※
【89話 ルシファー。】
フィルモア城大聖堂にて、ついに大悪魔ルシファーが完全復活を遂げる。かつて神界を追放され、二千年前に封印された存在である彼の圧倒的な魔力と結界の前に、匠たちは苦戦を強いられる。
匠の斬撃すら届かず、華奈は治癒と援護に追われ、近衛騎士たちは防戦一方となる。過去の戦いでルシファーに敗れた破壊女神マハー・カーリンは、同じ悲劇を繰り返さないため、魔王レオンへ救援の念話を送る。
魔王城では事態を察知したレオンが、絶対神サーペントの命を受けフィルモアへ急行する。戦場に現れたレオンは、二千年前の雪辱を果たすようマハー・カーリンを奮い立たせる。
匠が命懸けでルシファーの注意を引きつける中、マハー・カーリンは自らの魂を代償とする最終奥義を発動。強固な結界を破壊し、ルシファーへ攻撃を通す道を切り開く。しかし、力を使い果たした彼女は倒れ、二千年越しの使命を果たして消える。
結界を失ったルシファーとの激戦が始まる。匠、華奈、メアリーたちは総力を挙げて戦うが、ルシファーは生娘であるメアリーを利用して魔力を回復しようと襲い掛かる。ラインハルトは彼女を守るため身を挺し、致命傷を負って倒れる。
さらにパパ・ヤーガも戦場へ駆けつけ、ついに全員が揃う。しかしルシファーの力は依然として圧倒的であり、華奈までもが重傷を負ってしまう。
それでも華奈は立ち上がり、匠へ「来ないで」と告げる。最愛の人を守るため、彼女は再び魔法剣を握り、最後の戦いへ挑もうとしていた――。
※※※※※
【90話 熾烈】
フィルモア城大聖堂で、匠たちは大悪魔ルシファーとの最後の戦いに挑む。圧倒的な魔力と絶対的な結界を持つルシファーに対し、匠の攻撃は届かず、華奈や近衛騎士たちは防戦を強いられる。
パパ・ヤーガの結界によって守られた仲間たちは動けず、華奈は自らを囮にしてルシファーの意識を引きつける。重傷を負いながらも倒れる寸前まで戦い続け、匠へ勝機を託す。
匠は全ての気配を消し、存在そのものを無へ近づける究極の剣技「無」を発動。ルシファーの認識から消えた匠は、一瞬の隙を突いて反撃を開始する。
「これはカーリンの分」「これはラインハルトの分」――。
仲間たちの想いと奪われた命を背負い、匠は怒りを込めた一撃を放つ。そして大悪魔ルシファーは、静かに首を落とされ敗北する。
しかし、ルシファーは魂となってなお消滅を拒む。そこへ絶対神サーペントが現れ、世界の理を操る神の力によって魂そのものを黄泉へ送り、二度と蘇ることのできない永遠の封印を施す。
戦いは終わったが、華奈、ラインハルト、マハー・カーリンは命を落としていた。自責の念を抱くサーペントは、理を越えた決断として蘇生魔法を発動する。
#溺愛
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光に包まれた亡骸へ魂が戻り、止まっていた鼓動が再び動き出す。華奈は匠の元へ帰り、ラインハルトはメアリーと再会し、マハー・カーリンもアングィスの元へ戻る。
長きに渡る戦いは終わりを迎え、失われた絆は再び繋がるのだった――。
コメント
1件
ああ、読み終わりました……! 怒涛の展開でしたね。特にマハー・カーリンが実は敵じゃなくて、二千年前の被害者だったっていうのがすごく切なかったです。魂を代償にしたラスト、涙が止まりませんでした。それでも最後に蘇生して、みんなが大切な人の元へ戻れたのが本当に良かった。匠と華奈の絆が何度も試されるからこそ、再会の重みが心に響きました。