探偵業記者を両立するとはどれだけ大変か、また精神的負荷が大きいか矢太郎は常々思っていた。
探偵として依頼を新たに受ける事になった、相方のそよがこの事件を見たとき眉間にしわをよせた。何とも普通の手紙のような文書にある内容の送り主が捕まったらしい、中身を見ても犯罪になることは書いていない。「この前、山に足を運んだんだけど、やっぱり海も良いと思って、海にも足を運んだんだ、次は何処に行こうか頭を抱えてるんだけど、おすすめってある?君が望む所に行って写真でも贈るよ」と一見出かけるのが好きな人じゃないかとも見える文書で、犯罪となんにも関係がないよ思える。その送り主はどうやら、どこかに出かけるより家で本を読むほうが好きな読書家らしい。 気分転換と言われたらそれだけだが、逮捕された訳が殺人らしい。依頼主は気付いていないようだが、そよと矢太郎は納得と言った表情になった。手紙の内容で、足を運んだとはバラバラにした人の足を運んだと言うこと、海も同様で頭を抱えるとは他人の頭を抱えると言うことのようだ。依頼主は、逮捕された送り主の妻が一週間前に行方不明になっているということを後々知った。
矢太郎は、警察にこの件について話した所いきなり焦りだした。「どこで、どこでそいつに会った!」矢太郎は驚き、なぜそんなに焦っているのかを聞いた。警察によると、先程依頼してきた人は手紙の内容で出てきた犯人らしい。警察が捕まえたがいつのまにか脱走していたらしい。
その後警察が再逮捕し、この件は新聞記事に大きく報道された。
矢太郎は、これ程戦慄した経験はなかった。
コメント
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手紙の意味を知ってから、改めて読んだらめっちゃ怖い😨💧