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私の世界は、6帖の中に欲が散らばっている。

性欲を除いた2大欲求の抜け殻と、好奇心と、惰性。


最近は服に興味が出てきたので、惰性が本棚前からベッドの足元まで、部屋を横断するかのように緩やかな山脈を形成している。

まるで鳥の巣のようなものだと思ってもらえれば結構。


惰性の下には、生きることにおいて必要不可欠なものと学び舎で使う教本数冊で占められた小さな箱がある。

長いこと覗いていないので、何があるかは分からないが。大切なものではある。


朝起きて、壁にもたれかかって座ると、そんな光景が目に焼き付く。


私は絶望的なまでに片付けることができない。

行動自体は好きなのだが、できないのだ。

前の話でも綴った通り、私は飽き性でパッとしないものだからすぐに諦めが育つ。


だから、できない。

緩やかな山脈ですらも取り払えない。

まるで海の無い砂漠に塵が積もり続けている様だ。


やる気を出せばできるのだ。

だが、そこに到達するまでに退屈と諦めが手を組んでベッドへ転ばせてくる。


はっきり言ってクソである。

いつの日か片付けてやるからなと、覚悟しろよと、達者な心だけを抱えながらいつまでも欲を散らかしたままでいる。


私の世界は今日も汚れたまま。

世界のどこかで何かがじんわりと腐っていく。

退屈しのぎのモノローグ

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