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#クッキーコンテスト
けいか🎼
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3
「……ただいま」
玄関のドアを閉める。
今日も誰も返事をしない。
なつは靴を揃えて、リビングへ向かった。
みこと「なっちゃん、おかえり」
みことがソファから顔を上げる。
「……ん」
みこと「今日、遅かったね?」
「ちょっと学校」
みこと「そっか」
みことはそれ以上聞かなかった。
そのとき、らんがスマホを見たまま言う。
らん「なつ、悪いけどこさめ見ててくれる?」
「……うん」
らん「助かる。お兄ちゃんだもんな」
その言葉に、なつの手が止まった。
「……そうだね」
笑った。
いつものように。
こさめのところへ行くと、なつは静かに隣へ座った。
「こさめ」
こさめ「……?」
「今日、学校でさ」
言いかけて、やめる。
どうせ言っても意味がない。
兄たちは忙しい。
みことは病弱。
こさめにはこさめの世界がある。
だったら――自分が我慢すればいい。
「……なんでもない」
夜。
兄弟がリビングに集まっていた。
みことが少し具合を悪くしたらしく、らんとすちが心配そうに話している。
らん「今日は早く寝かせたほうがいいな」
すち「うん」
なつは少し離れた場所から、その様子を見ていた。
まただ。
また、みこと。
また、自分じゃない。
胸のあたりがぎゅっと苦しくなる。
「……っ」
思わず胸元を押さえる。
いるまがちらっと見る。
いるま「なつ?」
「……何?」
いるま「いや……なんでもない」
「……そ」
それだけだった。
なつは立ち上がった。
「俺、部屋行く」
いるま「おう」
いるまの返事は短かった。
階段を上がる。
一段。
また一段。
目の奥が熱くなる。
部屋に入った瞬間、なつはドアを閉めた。
「……俺だって」
誰もいない部屋で、小さく呟く。
「俺だって……弟だよ」
声が震える。
「俺だって、構ってほしかった……」
初めて口にした本音は、誰にも届かなかった。
コメント
3件
「第2話」読んだよ〜!!😭💦 なつの「俺だって弟だよ」「構ってほしかった」…ここ、マジで胸がぎゅーってなった…。 みことやらんたちの優しさが、なつには逆に孤独を感じさせるんだね…。 「いつものように笑った」ところがもう、切なすぎるよ…。 kさん、なつの感情を静かに、でも確かに伝える描写がすごく上手で、読んでて自分のことのように苦しくなった。 続きが気になるし、なつが報われてほしいって心から思う…!🌸✨